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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130812-00010001-bjournal-ent
Business Journal 8月12日(月)17時59分配信
7月21日、参議院議員通常選挙で東京選挙区から無所属で出馬し、約66万票を得て当選した山本太郎氏。8月2日に初登院を果たしたのもつかの間、昨年結婚したプロサーファーの元妻とわずか3カ月で離婚していたことが6日付「東京スポーツ」で報じられ、翌7日発売の「週刊新潮」(新潮社/8月15・22日号)では16年前に当時未成年だった女性を暴行したと報じられた。イメージダウンにつながる報道が相次いで出たこと、逆風の中でこれから議員としていかなる展望を抱いているかなどについて、本人を直撃した。
--2012年の衆院選では約7万票を集めましたが落選。今回の参院選では66万票と、得票数に飛躍的な伸びがありました。東京8区(衆院選)から東京選挙区(参院選)とエリアが広がったことのほかに、どんな理由があったと考えていますか?
山本 衆院選の時は、締め切り前日に選挙区を決めたんです。それは、選挙を知っている人なら「バカじゃないの」と言うようなこと。何もわかってなかったから、事前の準備が全然できてなかったんですね。だから、立候補したことさえ知らない人もいました。でも、今回は2週間ほど準備期間がありました。
--得票数の見通しはどう立てていましたか?
山本 まず、一議席取ることが絶対的な目標。それ以外に、大手メディア以外からの情報を多くの人に伝えて、自分で調べるきっかけをつくったり、情報を疑ってみるということに気づいてもらったりするだけでも自分の中では成功だと思っていました。心の中では100万票獲りに行くつもりでやってたんです。実際集まったのは66万票で十分大きな力だと思うんですけど、100万票獲れなかった点を反省しなきゃいけない。
--目標を達成できなかったのはなぜですか?
山本 僕、話が長いから。これぞ「ドブ板」という選挙運動が僕たちのやり方だったんですが、暑い時期に30分の演説は聞くほうもしんどいでしょ? 普通は演説は短くして、ふれあう時間を多くするもの。周囲から「短くしたほうがいい」と言われて18分くらいに縮めたんですけど、しゃべってると「TPPのこと言いたいな……」などとあれこれ浮かんで、気がついたら30分になってて。1回30分を10セット、17日間繰り返してました。
--100万票というのは、山本さんの主張に共鳴する人が東京都に100万人はいるという見込みですか? それとも、選挙運動中に啓蒙していけば結果、100万票くらいになるんじゃないかという見込みですか?
山本 僕のレベルは、啓蒙じゃないです。僕よりもっと深いことを知っている人は、ネットにもたくさんいる。でも、ほとんどの人の情報源は大手メディアからで、その情報のすべてをうのみにしてるわけじゃないだろうなという希望があった。なんとなく不安だったり、「これでいいのか」と感じていたりする人が100万人くらいいるだろうと。
僕の主張は反原発だけと捉えられるんですけど、原発に限らず、すべての“切り捨て”に対する問題を訴え続けています。沖縄の基地問題も労働問題も切り捨て。人間を人間と思わない国が国民に下した緩やかな死刑宣告。そういった総合的なメッセージをみんなに伝えたい。僕も2年前、原発問題で目が覚めるまで何も知らなかった。自分の人生に精いっぱいで、社会問題に無関心だった。そういう過去の自分に対して演説したつもりです。市民の力だけで66万票を超えたことはすごい。全国から1200人以上のボランティアが来てくれて、つながったのだと思います。
●6年以内に政権交代を狙う?
--無所属の参議院議員として、これからどれだけ力が出せると考えていますか?
山本 今までの政治家のような動きを僕に求められても、お役に立てません。“接着剤”とまではいきませんけど、政治と市民をつなぐ役割を果たすことが重要なのではないか。原発事故から2年間全国を回って話してきたように、原発に興味を持っていなかったとしても「芸能人が来るらしい」と、1日に3人でも5人でも無関心だった人たちが集まってくれたらいい。いきなり国を変えていくのは難しいから、若い人に「村議会、町議会にどんどん食い込んでいってください」と訴えかけたい。若い人だけでなくお年寄りにも言いたいんですが、お年寄りにお話すると「あとは若いもんに任せた」という人が結構いらっしゃるんですよね。今までは、「三途の川を渡る前に、もうひとつやっていただくことがあるんです」とお願いしていたんですが。この危機的状況の中で、僕みたいな頭の悪い人間でも理解できる問題なんだと、全国の市民運動の人たちと一緒に伝えていきたい。
--そのためには市民活動家ではなく、国会議員である必要がある?
山本 おそらく信用度が違うと思う。「山本太郎って、芸能界におったのに『原発原発』言って残念なやつ、ちゃうんか?」と興味を持ってなかった人でも、バッジが加われば「ちょっと耳を傾けてみよう」と思うのではないでしょうか。国会の中でひとりでやれることはそう多くはないので、国会と全国を回ることと両輪でいきます。
--任期6年間での目標は?
山本 6年以内に政権交代を狙いたいです(笑)。別に僕は中心になりたいわけじゃないです。別の人でもいい。ただ、切り捨てられる社会を変えるには、それしかないんですね、じゃないと日本は終わっちゃいますよ。TPPにも入るっていうし、原発も続けるでしょ。日本全国棄民政策が進められてる。その問題に対して、切り捨てられる側は考えるひまも与えられないような劣悪な労働環境にいる。そこが、一番の問題。それらを変えていかなきゃ。
--電力会社などの大手スポンサーの権益に関わる可能性もあるので、キー局は山本さんの発言は扱いづらいといわれてますが、生放送では「ここまで言うと次に呼ばれなくなるから、発言を抑えよう」といった意識はしてますか?
山本 衆院選で落選した時は、生放送に出られる機会はその中継しかないから、言いたいことをすべて言おうとしました。案の定、その後の出演依頼はなく、収録でも難しいと言われました。今回は当選したので、これからも生放送も含めいろんな取材がくるでしょうから、言いたいことを言わせてもらおうと思ってます。何が言えて何が言えないか、はっきりガイドラインが決まっていればいいんですが、どこの局の人も「スポンサーへの気遣いはいらないですよ」って言うんです。
●ヤンチャはしてても、暴行などあり得ない!
--「週刊新潮」が報じた16年前の暴行について、会見ではっきり否定していましたが、このタイミングで記事が出た背景には、何かの勢力の動きがあると思いますか?
山本 権力側から危険視されてるということでしょうね。僕の主張が原発反対だけだったらなんてことないんでしょうけど、TPPにも憲法問題にも関わっていて、この国の未来に不安を持つ人たちのすべての運動をつなげて、まだ気づいていない人たちの意識を起こそうとしていることが一番怖いんでしょうね。今回の選挙で大手マスコミに出なくても、既存の政党じゃなくても、市民の力でだけで一議席獲れたことは“メンドクサイこと”なのだと思います。これだけ早い時期に潰しが入るというのはそういうこと。いろんな噂がありますよ。山本潰しのために、内調(内閣情報調査室)がお金を出してるとか……すごいですよね(笑)。16年なんてそんな前の話、いくらでもつくれる。これから毎週のように記事が出てもおかしくないですよ。
山本 そりゃそうですよ、22歳、俳優という世界を想像してみてください、楽しそうでしょ(笑)。でも、その中にもルールはあります。僕は16歳から仕事をしている社会人ですから、女性に暴行なんて、やるわけないでしょう。仕事も何もかも捨てるのか、という話ですよ。いや、力で組み伏せて関係を迫ることは、それ以前の問題。仕事を守りたいからという理由ではなく、倫理観の問題です。特に、うちは母1人姉2人の中で育ってるから、女性に対するアプローチはうるさかったんです。例えば、女性に対して、扉を開けたり、椅子を引いたりということまで家族の中でやらされてた。そういう環境の中で、乱暴できるような子には育ちません。
--では、合意の上での恋愛で、結果的に女性に恨まれるようなことはあったのでは?
山本 それはまあ、ほとんどの男性にあることなんじゃないですか。すべてがソフトランディングできたわけじゃないでしょ。不時着のような形で別れたこともある。今回女性が告白した理由は、お金だと思いますよ。合意の上での関係だとしても、お金を積まれてしまえば魂を売ってしまう人が出てくる。
--今後も、そういう見えない力と戦う不安はありますか?
山本 しょうがないです。だって、いろんな企業や政治家、立場がある人の利益に関わる問題ですから。今、野党で叩かれているのは、僕ひとり。一番危険分子ってことですよね。逆に、既存の政党で抵抗勢力と呼ばれる人は、そこまで危険じゃない。政治を引っくり返す力がないということです。僕の場合は、「人々が立ち上がれば変えられる」という可能性を感じさせた。僕がどうということではなく、ボランティアや投票してくれた人たちがつながって、僕はその代表として国会に行ってるだけ。投票率が戦後3番目に低いというところまで下がった中、市民選挙で勝てたことが一番の驚異ということです。
バッシング記事が出るのは百も承知ですよ。じゃなきゃ、立候補なんてするわけない。新潮の記事はジャブだと思ってます。第二波・第三波と、まだまだ用意されているでしょう。辞職させるか自殺に追い込むかして、どうにかしてあきらめさせようと思っているんでしょうけど、どんなことがあっても僕が辞めなきゃいいんです。僕は「折れない」と示さなければいけないんです。
●かばんの中に薬物を放り込まれるかもしれない
--この程度の記事じゃ、済まないということですね。
山本 東スポさんが書いた離婚の件は、事実に基づいています。自分としても黙ってたことが苦しかった。元妻に対してのフォローはしなければなりませんが、事実を伝えられたことで、自分が楽になったところがあります。これは、新潮の記事とはレベルが違いますよね。新潮は、僕と元妻と母、三方に対して本当にひどい取材が続きました。実家では朝から晩までドアを叩かれる状況が続いたり、「元奥様がこういうことを言っている」と、母に対する誹謗中傷が書かれた質問状が送られたりした。それを読んだ母が怒っていらんことまで言うだろう、そして、内部で分裂させようという計算ですね。僕のところへは押しが強い記者が来て、トイレの中まで入ってきた。その方もお仕事だから仕方がないんですが、毎日毎日、それぞれの神経をすり減らそうとしてる。普通の人なら、こういう取材が続いたら死んじゃいますよ。
そこまでいかなくても、政治どころじゃなくなる。それも向こうにとっては成功なんです。集中できない環境をつくって、結果を出させなければ成功。ただ、これで動揺するかといったら、動揺しません。多少睡眠が浅くなるということはありますが、次来たら今よりも慣れてるでしょう。ただ、相手も、こういう記事では効かないんだなとわかったら、いつか直接行動で来るでしょうね。例えば、痴漢えん罪とか、家の中やかばんの中に薬物を放り込まれたりとか。簡単ですよね。その直接行動を止めるための方法を考えなければいけない。
--新潮の記事に対して、法的措置は考えていますか?
山本 母や元妻への記述に関しては、考えなければならないと思います。気軽にボールを放ってこられない防御態勢は築く必要があると、僕よりも周りにいる弁護士やジャーナリストが言ってますね。僕に関しては、裁判で勝っても負けても、こんなことが続くこと自体がイメージが悪い。新潮も「訴えられてなんぼ」というつもりだから、痛くもかゆくもないでしょう。みんなが買わなきゃいいんです。読みたい人は、買わずに立ち読みしてください。
--今回の記事で支持者の反応は?
山本 投票した動機によって違うでしょうね。ふわっと入れた人は離れた可能性もある。しかし、社会を変えたいという思いを託してくれた人たちは、こういう記事に目をそらされることの意味がわかってると思うんです。こういう記事は、必ず論点ずらしなんです。今でいえば、汚染水漏洩問題などから目をそらしたいということ。それがわかってないと世の中を変えるのは難しいですよ。僕のところには、今後「週刊ポスト」(小学館)と「月刊WiLL」(ワック・マガジンズ)が参戦するという情報が入っています。「WiLL」では、山本太郎のバッシングの決定版を出すらしい。そういうネガティブキャンペーンに関して、自民党で陣頭指揮を執っている議員さんの名前も聞いていますが、ここでは言えません。
--まだ短い期間ですが、今の時点で議員活動を振り返っての感想は?
山本 一言で言うと、国家権力って怖いよね。でも、もっと怖いものが進行しようとしているので、なんとか変えていきたいという思いのほうが強い。被ばく問題で、知らず知らずに自分たちの首が絞められている。「ただちに影響はない」という言葉の答え合わせをする日が来ます。今回の新潮の記事で「投票して残念」と思っちゃった人に対しては、仕事で返すしかないです。
編集部
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