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2013年08月12日 Electronic Journal
大方の日本人は、いくらネット時代になっても、大新聞の記事
を信用しています。まして日本は記者クラブ制度があるので、検
察サイドから流される情報は、そのまま新聞やテレビで流される
ことになります。
もし、流さなかったり、独自の取材で別の情報を流したりする
と──それは本来新聞社の自由であるはずですが、その新聞社は
記者クラブへの出入りができなくなるのです。そうすると、新聞
社は有力な情報源を失うことになります。
よく東京地検特捜部が大物政財界人を強制捜査するとき、本社
に強制捜査に踏み込む場面がテレビ映像で報道されますが、これ
は司法記者クラブ──裁判所にある記者クラブへの加盟社には、
その場所や人物が、その当事者本人よりも早く検察から知らされ
るからできることなのです。
このような事情なので、検察などから情報が出れば、新聞社は
躊躇いもなく、それに基づいて記事を作り、報道することになり
ます。そして多くの日本人はその記事をそのまま鵜呑みにし、信
用してしまうのです。「小沢一郎=悪者」のイメージはこうして
作られたのです。
まさか検察がうそをつくはずがない──こういう思い込みがあ
るので、新聞で流れる記事を信用するのです。しかし、検察が証
拠を偽造し、うその捜査報告書を書いて多くの冤罪事件を生み出
していることは残念ながら事実なのです。
さらにそういう小沢氏を少しでも擁護しようものなら、「小沢
信者」というレッテルを貼り、怪しげな新興宗教の信者のように
扱い、批判を抑え込む雰囲気も既にに出来上がっています。そう
いう批判をする人に限って小沢氏についてろくに調べもせず、感
情的に「悪い奴」と決めつけています。
政治系のフリージャーナリストの一人に鈴木哲夫氏という人が
います。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部長を務めた人で
夕刊「フジ」の政治のトップ記事を書いている人です。夕刊「フ
ジ」といえば、小沢一郎氏の露骨な批判記事で溢れている新聞で
すが、それでも私は毎日買って読んでいます。小沢氏についての
批判記事もあえて読み込んでいるつもりです。
そういう批判記事のなかで唯一まともな記事を書いているのが
鈴木哲夫氏です。その鈴木氏は今年の6月に『最後の小沢一郎』
(株式会社オークラ出版)を上梓されていますが、その中に次の
一節があります。
―――――――――――――――――――――――――――――
記者:政治資金は世論とのギャップがあるんじゃないですか。
小沢:あなたたちの報道でしょ。でも、みなさんに理解してい
ただけるよう常日頃から努力します。
記者:小沢さんは記者会見はサービスと言ったことがあるそう
ですが、今でもそうだと思っていますか。
小沢:サービスという言葉を曲げて取らないで。サービスとは
私たちの義務だし奉仕ですよ。そういう意味で言ってるわけで
す。小沢が代表や幹事長を務めていたころの定例記者会見での
ひとコマだ。こんなストレートな質問を強面の小沢に遠慮なく
ぶつけるのは至って30代前後の若い記者が多い。そのたびに
小沢はこう答え、会見室の空気は決して悪くないのである。と
ころが、記者たちが、それぞれの社に戻って小沢の言い分や大
義をデスクや部長に伝える。そうするとこう言われるという。
「お前は小沢を知らない。きれいごとを言っているが本音は違
うんだ」。そうやって若い記者の報告は無視されるというので
ある。当事者である新聞社の若い記者の一人は苦笑交じりにこ
う言う。「うちのデスクは昔小沢さんに相当いじめられたんで
すかね」。常にヒール役として偏った報道に晒されてきた小沢
だが、記事が作られる背景には少なからずこんなやりとりが編
集局内であるという。 ──鈴木哲夫著、『最後の
小沢一郎/誰も書けなかった「剛腕」の素顔』/オークラ出版
―――――――――――――――――――――――――――――
もうひとり既にご紹介している青木理(おさむ)というジャー
ナリストがいます。元共同通信記者で、警察、公安、司法に強く
『日本の公安警察』(講談社現代新書)という著作もあります。
青木氏は、「小沢一郎という政治家が好きではない」としなが
らも次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
余計な話であることを承知の上で記せば、私個人(青木)は小
沢という政治家を好まない。ひどく強引に見える振る舞いにせ
よ、かつて自自公体制下の与党トップの一人として数々の治安
法導入の旗ふり役となった経歴にせよ、どちらかといえば嫌悪
の対象であり、小沢に過大な期待を寄せているらしき人々の気
持ちが理解できない。ただ、東京地検特捜部が小沢と小沢の周
辺に向かって振上げた捜査の刃が、これまでの検察捜査と比べ
て明らかにハードルが低く、極めて不当なものであった。しか
も、戦後初の本格的政権交代を目前に控えた時期に、政権奪取
を窺う野党トップを狙い撃ちするかのように繰り広げられた捜
査は、どう考えても常軌を逸していたばかりか、戦後政治の重
要局面を歪めてしまったと考えている。いつもながら検察ベッ
タリの姿勢に終始した大手メディアはともかく、特捜捜査への
疑念と不審が相当広く共有されたのは、その何よりの証左だっ
たろう。 ──宮崎学・辻恵・青木理著
『政権崩壊/民主党政権とはなんだったのか』/角川書店
―――――――――――――――――――――――――――――
小沢嫌いの青木理氏にして、この厳しい検察批判です。法務・
検察といっても行政権の一翼に位置する官僚組織に過ぎず、民意
の洗礼を受けることもないのです。そんな官僚組織が政治の重要
局面を弄び、瓦解にまで追い込む──こんなことを看過してもよ
いのかと青木氏はいっているのです。
検察組織の自己防衛本能から、裁判所まで巻き込んでとんでも
ないことが、今も続く陸山会裁判で行われているのです。
── [自民党でいいのか/30]
≪画像および関連情報≫
●日々坦々「どう見る?小沢氏秘書ら逮捕」/青木理氏
―――――――――――――――――――――――――――
検察監視の視点も必要。私は小沢一郎という政治家が好きで
はない。その強圧的な政治姿勢にせよ、傲岸不遜な立ち居振
る舞いにせよ、はたから眺めて感じるのは不快ばかりだ。し
かし、小沢氏と対峙する検察組織には、さらに強い嫌悪を覚
える。言うまでもなく検察は、公訴権を基本的に独占すると
いう強大な権限を有している。また、検察が起訴した際の有
罪率が99%を越えるのはよく知られる通りだ。即ち検察が
逮捕・起訴に踏み切れば、その時点で有罪はほぼ確定し、無
罪となる可能性などゼロに近い。加えて密室での取り調べに
逆らえば保釈を得られず、延々と勾留され続ける。こうした
刑事司法の現状にも数々の瑕疵はあるのだが、一方でそれほ
どまでに強大な権限を有するからこそ、検察権の行使には徹
底した公平が求められる。だが、小沢氏の元秘書が逮捕され
た今回の事件は、直接の容疑事実がいかにも形式犯で悪質性
が高いように見えない。これまで自民党議員の周辺で浮かん
だ同種事案などでは、今回より悪質でも見逃されたケースが
あった。過去に検察は組織内部の不正を告発しようとした幹
部を口封じのため逮捕するという信じ難き挙に出た「前科」
もある。検察が決して正義を顕現しているわけではないこと
は銘記すべきだろう。 http://bit.ly/Te1KAa
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