http://www.asyura2.com/13/senkyo152/msg/336.html
Tweet |
北岡伸一・安保法制懇座長代理
集団的自衛権行使、全面解禁提言へ 安保法制懇・北岡氏
http://www.asahi.com/politics/update/0810/TKY201308090420.html?ref=com_top6_1st
2013年8月10日5時0分 朝日新聞
【池尻和生】安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の座長代理を務める北岡伸一国際大学長が9日の朝日新聞のインタビューで、集団的自衛権行使をめぐる憲法解釈で、全面解禁を提言する意向を明らかにした。解禁した場合の自衛隊の活動は自衛隊法を改正して定めるべきだとの考えも示した。
安保法制懇は2008年に集団的自衛権行使を認め、「米艦への攻撃」など四つの類型への対応を求める提言をした。北岡氏は「情勢が前より切迫している」とし、今回は4類型に限らない考えを示した。
そのうえで、北岡氏は集団的自衛権行使について「日本が行使することを許される必要最小限度の自衛力に入る。法理的な禁止を全面的に解く」と明言。解禁に伴う具体的な行使の範囲については「全面的な行使容認とするかどうかは、(自衛隊の活動内容を定めた)自衛隊法改正の時の議論になる」と指摘した。さらに「自衛隊法を改正し、予算をつけ、装備を増やして訓練をし、ようやくできる」と語り、解禁即行使ではないことを強調した。
また、政府はこれまで集団的自衛権を行使できない理由に自衛権行使の要件「我が国に対する急迫不正の侵害がある」を満たさないことをあげてきたが、北岡氏は個別的自衛権の行使にあたっても「やや不十分なところがある」と見直しを提言する可能性に言及。「専守防衛が即、攻撃ゼロという意味ではない」とも語り、自衛のための攻撃も検討課題に挙げた。
政府が年末にまとめる新防衛大綱に反映させるため、北岡氏は11月前後にも報告書をまとめる意向を示した。
◇
〈集団的自衛権〉 同盟国など他国への攻撃を自国に対する攻撃とみなして反撃できる権利で、歴代内閣は「保有しているが行使はできない」という立場。憲法9条の解釈では、日本の自衛権発動には(1)我が国への急迫不正の侵害がある(2)他の適当な手段がない(3)必要最小限度の行使――の3要件を示しており、集団的自衛権の行使は「我が国を防衛するための必要最小限の範囲を超え、憲法上許されない」という判断だ。
専守防衛とは「攻撃ゼロ」でない 北岡座長代理一問一答
http://www.asahi.com/politics/update/0810/TKY201308090428.html
2013年8月10日5時1分
【聞き手・池尻和生】安倍晋三首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の座長代理を務める北岡伸一国際大学長との一問一答は次の通り。
――第1次安倍内閣での安保法制懇から5年近く経ち、安全保障環境はどう変化したと考えますか。
「尖閣諸島など(第1次内閣で検討した)米艦防護はよりリアルな問題となった。北朝鮮のミサイルがフィリピン沖まで飛ぶようになった。私は、日本が行使することを許される必要最小限度の自衛力に、集団的自衛権は最初から入ると思っている。それが必要な状況がさらに強まっているというのが基本的な認識だ」
――前回の安保法制懇では米艦防護など4類型への対応を求めていました。
「我々は今回、類型化を目指しているわけではない。法理的な禁止を全面的に解除するということだ。個別的自衛権に類型化ってありますか? 『北朝鮮から(攻撃が)海や空から来た時』、そんな類型ないでしょう」
「核兵器を持っている国があり、日本の領海にどんどん侵入してきている。北朝鮮は核兵器を開発して、日本に対して非常に乱暴なことを言っている。日本が個別的自衛権だけで守るんだったら、相当巨大な核兵器を持った核大国にならないとできない。むしろ信頼できる国と助け合う方がより軍事力のレベルを低く抑えることができる」
――歴代政権は集団的自衛権の行使を憲法9条の解釈で禁じてきました。
「時代の変遷とともに解釈は変えるべきものだ。いかにして日本の安全を守るのか。軍事技術が発展し、中国や北朝鮮(の台頭)があるなかで同じルールでいいのか。答えを内閣法制局から聞いたことがない」
「(容認は、行使するという)選択肢を持つことだ。(具体的な活動内容について)全面的に行使容認かどうかはむしろ自衛隊法改正時に議論になるのでは」
――憲法解釈で行使が容認されていないのは、自衛権の発動は「我が国への急迫不正の侵害がある」場合とする要件を満たさないためとされています。
「急迫不正の侵害とはなにか。侵害だから急迫不正に決まっているんですよ。個別的自衛権の対応についても、やや不十分なところがある。(報告書で)指摘するかもしれません」
――行使容認は、「専守防衛」の概念を根底から変えるのではないですか。
「専守防衛は、殴られるまでは絶対に反撃しない、ということではない。切迫している時は、もう防衛発動できるんですよ。もう少し、専守防衛がなにか考える必要がある。自衛というのは攻撃がないということではない。それを非常に抑制的にやるということであって、専守防衛が即、攻撃ゼロという意味ではない」
――米国から要請があったときの日本の対応は。
「アフガン戦争やイラク戦争のようなものは集団安全保障の問題になる。国連がオーソライズして何十カ国が参加していれば、参加する選択肢はある」
◇
きたおか・しんいち 立教大教授、東大教授をへて昨年から国際大学長。専門は日本政治外交史。第1次安倍内閣でも安保法制懇のメンバー。民主党政権では核持ち込みなど日米密約の有識者委員会座長も務めた。65歳。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。