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2013年8月 9日 植草一秀の『知られざる真実』
財務省による増税推進キャンペーンが強化されている。
財務省は省として増税実現のための世論操作プロジェクトを有している。
名称は「TPR」
TaxのPRという意味だ。
中曽根政権が1986年に売上税を提案した際、そのための世論整備のためにTPRプロジェクトがスタートした。
PRと表現すると誤解されやすいが、PRではなく、世論操作、情報統制である。
私はTPR事務局員を務めていたが、政界・財界・学界3000人リストを作成し、その全員に説得工作を行った。
マスメディアに対しても、増税推進への協力を要請=強要した。
TPRはいまも財務省で受け継がれているはずである。
主税局にTPR担当の企画官が配置されていた。
企画官というのは課長に昇進する前のポストである。
現在日本では、消費税大増税が計画されている。
1年あたり13.5兆円、10年で135兆円の超巨大増税である。
これを2段階に分けて実施することが検討されている。
消費税の税率は2014年4月に8%、2015年10月に10%に引き上げられる計画が持たれている。
このうち、2015年10月の10%の実現可能性はゼロに近いと思われる。
いまの流れで行くと、2016年7月に衆参ダブル選が実施される可能性が高い。
2015年10月の消費税率10%は、この政治日程においては最悪のタイミングである。
消費税率が10%に引き上げられる場合、この引き上げ直後の1年間が、もっとも景気が冷え込む時期になる。
上記の前提を置くと、2015年10月の税率10%は最悪のタイミングになる。
したがって、この計画は必ず見直されるはずである。
問題はその前の税率8%。
税率が5%から8%に引き上げられるだけで、国民の負担は9兆円も増える。
経済に与える影響は甚大である。
まさに悪政である。
この悪政によって引き起こされる不況が「悪政不況」である。
日本国民は不幸な国民だ。
半分は国民自身が悪い。
そのような政権を生み出したことに、国民が責任を負っているからだ。
消費税の問題は2009年総選挙と2010年参院選での主要争点であった。
主権者は、この2度の国政選挙の際に、消費税増税=NOの意思を明確に示した。
野田佳彦氏は、「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」と訴えた。
このころは、まともな主張をしていた。
ところが、その野田佳彦氏が、率先して「シロアリ退治なき消費税増税」を国会で決めた。
民主主義の根幹を踏みにじる、許されない行動を取った。
これが、民主党大没落の主因である。
民主党が処分を考えるなら、真っ先に菅直人氏と野田佳彦氏を処分すべきだ。
この二名が日本政治を破壊したA級戦犯である。
消費税大増税の不当さは、次の数値を見れば一目瞭然だ。
1990年ころの税収ピークと2010年ころの税収ボトムを比較する。
国税収入 90年 60.1兆円 09年 38.7兆円
所得税 91年 26.7兆円 09年 12.9兆円
法人税 89年 19.0兆円 09年 6.4兆円
消費税 89年 3.3兆円 12年 10.4兆円
国税収入はこの20年間で約3分の2に減少した。
このなかで、所得税は約半分になり、法人税は約3分の1になった。
ところが、消費税だけが3倍に拡大した。
いま安倍政権が進めていることは、3分の1に減った法人税を減税し、3倍になった消費税を2倍にするというものだ。
本当に弱い者いじめの国になり果てている。
しかも、天下り・わたりのシロアリ天国は、野放し状態なのだ。
こんな日本で、本当に良いのだろうか。
この増税案に積極賛成の意見を提示する人物がいる。
黒田東彦という名の人物だ。
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