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「超親米派の西室泰三氏が日本郵政新社長に就任した意味
日本郵政はこの度、米国大手保険会社・アメリカンファミリー生命保険(アフラック)との業務提携強化を突然打ち出し、従来からの郵政民営化ウォッチャーたちを驚かせている。これに加え、金融業界関係者たちの大きな驚きを招いているのが、ここまで蜜月関係を築いていた国内大手保険会社・日本生命との提携を袖にしたことだ。
日本郵政は収益力強化のため、2008年に日本生命保険と提携し、5年の歳月を費やしてがん保険を共同開発してきた。両者がタイアップして開発を終え、実現間近だったこのがん保険を反故にしてまでアフラックに切り替えた背景とは何だったのか?
まず言っておきたいが日本郵政が示した親友を裏切るこのような経営判断は、従来日本の企業慣習には滅多にないことであり、いたってアメリカ的である。日本郵政は政権交代を機にして旧経営陣が一掃され、社長が坂篤郎氏から超親米派の西室泰三氏に交代した。
日本郵政は、昨年2012年4月の郵政民営化改正法成立以来、かんぽ生命によるがん保険(第三分野新商品)への進出を模索してきた。だが、経営陣がアメリカ主導迎合派に切り替わった瞬間、日本生命を袖にして、いきなりアフラック参入である。
この動きは保険業界の怜悧冷酷な実利主義という狭義の判断だけで出てきたものではもちろんない。参院選に勝利した安倍政権の下で、露骨に対米隷属を強化したことの露頭なのである。
2009年、民主党に政権交代した時期を思い出す。衆院総選挙で、郵政民営化の抜本的な見直しを掲げた民主党、社民党、国民新党の3党は連立政権を誕生させた。郵政民営化に反対して国民新党を早くから結成していた亀井静香氏は、郵政・金融担当相に就任し、同年10月20日に鳩山由紀夫内閣は、郵政民営化の見直し法案を閣議決定している。西川善文日本郵政社長は自主退任した。
亀井静香郵政・金融担相は小沢一郎幹事長と相談して元大蔵事務次官の斎藤次郎氏を後任社長に抜擢した。斎藤氏は自公与党政権の隆盛を見越して2012年12月、自ら取締役を降板した。ここで、大蔵省出身の坂篤郎氏が新社長の座に就いた。坂氏は2009年の10月に日本郵政副社長に就任していた。
ビジネスジャーナル
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2093_2.html
を参照すると、坂氏は新社長に就任早々、竹中平蔵色が濃い役員たちを次々に郵政から追放した。坂氏のこの動きに、日本郵政内の民営化推進派幹部はパニックに襲われたそうである。この当時、日本郵政を仕切っていたのは人事と企画を所管していた坂氏だった。
つまり、この坂篤郎という人物は亀井静香氏らと同様に、日本郵政を外資から防衛するという志に徹していたわけである。これを骨の髄まで対米隷属派の安倍内閣幹部が看過するはずもなかった。
菅義偉(すが よしひで)・官房長官が坂社長の退任に強くこだわったのは、坂氏が、郵政民営化見直し法の成立に向け、各党間の調整で中心的な役割を担ったからだという。グローバル資本の完全なパペットと化している安倍政権は、坂氏の続投を断じて許せなかった。
国民を裏切っている郵政民営化推進派は民営化見直し論者の坂氏を首にして、超親米派の西室泰三氏を急遽起用する必然性があったということになる。ここには間違いなくアメリカ・国際金融資本の強い働きかけが背後にある。
超親米派の西室泰三氏は小泉政権時代、竹中平蔵氏とタイアップして経済財政諮問会議の黒幕として構造改革と郵政民営化を差配していた人物だった可能性が濃い。だから、日本郵政の社長にこの人物が就いたということは、アフラックに日本のがん保険領域を制圧されたということだけではなく、今後、郵政全域をアメリカ・グローバル資本に掌握されていくことを意味している。
今後、西室社長がためらわずにやることは、2015年春に行われる日本郵政の金融2社(ゆうちょ銀行、かんぽ生命)の株式上場の円滑な実行である。そこに待ち構えているのは、世界最大級の投資銀行「ゴールドマン・サックス」であることは言うまでもないだろう。
ジャーナリストの佐々木実氏によれば、2002年、西川善文元三井住友銀行頭取と竹中平蔵氏、米投資銀行「ゴールドマンサックス」会長兼最高責任者のヘンリー・ポールソンの三者会談が密談形式で開かれている。
この会談内容は秘されているが、確実に分かることは日本郵政が所管する郵貯銀行、かんぽ生命の経営権をゴールドマンサックスが掌握するということ以外にないだろう。あと2年で、目減りはあるにせよ、300兆円を超す莫大な郵政資産が外国資本に乗っ取られることは確実である。
日本生命を裏切ってアフラックと手を結んだ西室泰三新社長が、今後舵を切る方向は、ゴールドマンサックスに郵貯・かんぽ生命を投げ売りして莫大な国民資産を彼らの手にわたすことである。」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/08/post-958c.html
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