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麻生太郎発言にはおどろいた。「(ドイツでは)ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口を学んだらどうかね。ワーワー騒がないで、みんないい憲法と納得して、あの憲法変わっているからね」という、閣僚発言としてのトンデモ度において未曾有のもの。まるで橋下徹並みだ。
なるほど、これが安倍内閣の方針なのだ。できれば「誰も気づかないうちに」、少なくとも「ワーワー騒がれないうちに」、「ある日気づいたら日本国憲法が変わっていた」という手口をナチスに学ぼうということなのだ。
同じ手口が、注目の内閣法制局長官人事についても実行されようとしている。法制局経験のない外務官僚が8日の閣議で「抜擢」される予定という。これも、未曾有のこと。
最高裁第二小法廷の竹内行夫裁判官が7月20日定年退官となった。元外務事務次官でイラク戦争支持派として知られた人。その後任人事の決まらないことを不審に思っていたら、ここに内閣法制局長官だった山本庸幸が充てられるとのこと。そして、後任の内閣法制局長官に小松一郎駐仏大使をあてる方針を固めたとの報道。
総理が内閣法制局長官に解釈変更を命じるのでは角が立つ。言うことを聞かないからと強引に首をすげ替えれば、益々ワーワー騒がれる。ならば、長官を最高裁に栄転させて、その後釜に、言うことを聞く人物を送り込もう。そうすれば、「ワーワー騒がれることなく、ある日気づいたら、『集団的自衛権行使違憲』の憲法解釈が、『集団的自衛権行使容認』に変わっていた」とすることができるじゃないか、これがナチス伝授の安倍政権流「手口」というわけ。どうだ、未曾有だろう。
小松一郎駐仏大使は、各紙が「集団的自衛権行使容認派」と指摘している人物。「安倍首相が第1次内閣で行使容認に向けて立ち上げた私的諮問機関『安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会』(安保法制懇)の事務作業に関わった。法制局長官は次長から昇格するのが通例で、法制局経験のない小松氏の起用は異例(朝日)」などと報道されている。その前歴から、人事の意図は見え見えバレバレなのだ。
これまで積み重ねられてきた政府の憲法解釈を、トップの人事一つで変更してはならない。そんな未曾有なことを許してはならない。
(2013年8月2日)
澤藤統一郎の憲法日記
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