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【ベルリン=宮本隆彦】麻生太郎副総理兼財務相が改憲問題をめぐる発言で、戦前ドイツのナチス政権を悪い例としてあげたと釈明したことを受け、独紙フランクフルター・アルゲマイネは二日「聞いた人はそんな理解はしないだろう」と批判的に報じた。
記事は「ただの『誤解』だ」との見出し付きで麻生氏の釈明を引用。発言の詳細や経緯に加え、安倍政権が改憲を目指している状況や、韓国や中国が反発した事情も伝えた。
フンボルト大で現代史を研究するマルティン・ザーブロ教授(59)は本紙の取材に「ヒトラーは反対する共産党を迫害しながら自身に権力を集中させる全権委任法を成立させた」と説明。「ワイマール憲法がいつの間にか変わっていた」とする麻生氏の発言は誤りだと指摘した。
その上で「独裁の手口から学びたいとの欲求は、他人の人権を否定し、自らが民主政治に参加する資格をも失わせる」と批判した。
ドイツでは、ナチスがユダヤ人大量虐殺を実行した反省から、ナチスを賛美する言動が刑法で禁じられている。社会もナチスを肯定的に扱うことを許さない。昨夏のバイロイト音楽祭では、出演予定のロシア人歌手が過去にナチスの象徴である「かぎ十字」の入れ墨をしていたことが発覚し、直前に降板した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013080302000238.html
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