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2013年8月 2日 植草一秀の『知られざる真実』
7月21日に第23回参議院議員通常選挙が実施されたことを受けて、8月2日、第184臨時国会が召集された。
参院選で当選した議員が初登院した。
今回の参院選では国民の約半分だけが選挙に参加した。
参加した国民の約半数が自公の与党に投票した。
つまり、全有権者の約25%が参院選で自公両党に投票したことになる。
参院の改選議席121のうち、自民が65議席、公明が11議席を獲得した。
自公合わせて76議席を獲得したわけだが、これは改選議席121の62.3%にあたる。
25%の主権者の意思で、国会の62%の議席を占有してしまうことは、民意に基く政治実現を妨げる。
このような事態が生じる理由は、
1.主権者の半分が選挙に参加しないこと
2.選挙制度が死票を多く発生させるメカニズムを内包していること
3.一票の格差が極めて大きいまま放置されていること
の三つにある。
選挙制度改革が急務だが、それ以前に、主権者が選挙に行かない現状を是正する必要がある。
民主主義は主権者国民を主役とする政治制度である。
主役である主権者国民が参政権を放棄したのでは、民主主義は成り立たない。国民の側の意識改革が喫緊の課題である。
参議院では改選後議席が次のようになった。
自民 115
公明 20
みんな 18
維新 9
改革 1
民主 59
生活 2
社民 3
社会大衆 1
ひとり 1
共産 11
その他 2
自公が135で過半数を確保した。
自公みんな維新改革は合計で163議席となり、参議院3分の2超である162を上回った。
民主党を加えると221であり、参院定数の242の91.3%を占有することになった。
憲法改正発議には衆参両院で、3分の2以上の賛成が必要であるが、この要件は基本的に満たされたと見てよい。
これから「ほんとは怖いアベノリスク」が表面化することになる。
2009年に政権交代が実現してから4年足らずしか時間は経過していないが、日本政治の風景は一変した。
日本政治の権力争奪は、既得権と主権者の間で繰り広げられている。
2009年には、1948年以降、約60年間持続した既得権が支配する政治状況が、主権者が支配する政治状況に転換した。
2010年の参院選で主権者勢力がもう一勝、国政選挙で勝利していれば、主権者が支配する政治体制が盤石なものにされたと思われる。
既得権の側においては、2010年参院選が息を吹き返す最後のチャンスであった。
既得権は、このチャンスを生かし、2012年、2013年の国政選挙に勝利して、日本政治の状況を「元の木阿弥」に引き戻した。
この結果、日本はいま、重大な危機に直面している。
この大逆転と表裏一体をなしている事象が、小沢一郎氏に対する巨大政治謀略事案である。
この政治謀略事案を正しく評価しない限り、現在の政治状況に対する正確な理解は行い得ない。
当然のことながら、既得権は、歴史を風化させ、この巨大政治謀略事案を人々の記憶から消し去ろうと注力している。
この事案を象徴する巨大国家犯罪である、検察による公文書偽造事案について、最高検は田代政弘元検事を不起訴とする決定を下した。
とんだ茶番が白昼堂々と開陳されている。
八木啓代氏が代表を務められる「健全な法治国家実現のために声をあげる市民の会」が厳しく追及してきた検察の巨大犯罪。
巨大犯罪が明白に存在するにもかかわらず、最高検察庁は、この被疑者を無罪放免にする決定を下した。
事案は検察審査会に申し立てられたが、検察審査会の審査において、決定的な影響力を発揮するのは、補助審査員弁護士である。
検察審査会構成委員は法律の専門家ではないため、審査会の議論は補助審査員弁護士に完全に依存することになる。
つまり、補助審査員弁護士を誰にするかによって、検察審査会の議決はほぼ決定できると言って過言でない。
とはいえ、検察審査会の内容は完全にベールに包まれており、これまで、開催されてきたと言われている検察審査会が、本当に実体として存在したのかどうかについては、強い疑惑が存在している。
小沢一郎氏に対する刑事告発に対する検察の決定に対して行われた審査申し立てを審査した東京第五検察審査会の審査及び議決については、重大な疑惑が存在している。
現状で、その疑惑を断定できる直接証拠は揃っていないが、国の根幹に関わる事案を審査したものであるから、必ず真相を明らかにしてゆく必要がある。
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