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2013年08月02日 Electronic Journal
2009年が明けると、民主党の勢いはますます盛んになり、
麻生政権が、もし総選挙に踏み切れば、民主党による政権交代は
ほぼ確実の情勢になっていたのです。
追い詰められた自民党は、ありとあらゆる手を使って民主党の
勢いを止めようとしたのです。官邸の意向を体した検察は、その
ターゲットを次の2つに絞ったのです。
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小沢一郎民主党代表 ・・・・・ 東京地検特捜部
石井一民主党副代表 ・・・・・ 大阪地検特捜部
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検察が一番阻止したいのは小沢内閣の誕生です。そのためには
小沢氏を民主党代表から下ろす必要があります。この狙いで行わ
れたのが、3月3日の大久保隆規公設秘書の逮捕です。証拠も何
もない、まさに問答無用、いきなりの逮捕です。証拠は逮捕して
から探せばいくらでも出てくると検察は考えていたのです。
これは、麻生政権にとって千載一遇のチャンスです。例によっ
て新聞・テレビは検察がリークする情報を一斉に書き立てたので
「小沢=悪者」の民主党にとってマイナスのイメージが固まった
ところで総選挙に討って出れば、勝てないまでも大敗は避けられ
る──麻生首相はきっとそう考えて、選挙の時期を探っていたも
のと思われます。
マスコミは、小沢代表の「西松建設献金疑惑」を追求し、「世
論調査の結果国民の6割が小沢代表の辞任を求めている」と、連
日キャンペーンを張って小沢代表の辞任を求めたのです。
小沢代表としては、選挙を控えているので、ここは代表を下り
ざるを得なかったのです。5月11日、小沢代表は辞任し、鳩山
代表に代わります。この事態を自民党/検察側から見ると、これ
によって、たとえ民主党政権になっても、少なくとも小沢内閣は
避けられる情勢ができたのです。秘書のいきなり逮捕は一応成功
したといえます。
しかし、民主党の勢いは衰えなかったのです。5月27日に国
会で麻生首相と鳩山代表の党首討論が行われたのですが、これは
圧倒的に鳩山代表の評価が高かったのです。ところが、小沢氏の
批判記事を集中豪雨のように流していたマスコミは、この党首討
論の世論調査結果は公表しなかったのです。あまりにも麻生首相
の評価が低く過ぎて、公表できなかったのでしょう。
このときの党首討論45分間は、ユーチューブ映像で全て試聴
できます。当時の鳩山氏は気力が充実し、見違えるほどです。
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2009年5月27日/麻生首相VS鳩山代表党首討論
(5トラック) http://bit.ly/uCFLhJ
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6月14日、大阪地検特捜部は、郵便割引制度を悪用して多額
の郵送料を免れた事件において、偽の証明書が厚労省から発行さ
れていたことが判明し、その責任者である村木厚子・同省元局長
らを虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕したのです。
この事件では「凛の会」の倉沢邦夫代表が既に逮捕されていた
のですが、倉沢代表は民主党の石井一副代表の元公設秘書を務め
ていたことがあり、大阪地検特捜部は石井一副代表逮捕まで攻め
登る構えだったのです。小沢氏の秘書の逮捕に続き、検察の放っ
た二の矢だったのです。
しかし、ご承知の通り、この事件は完全なでっち上げで、村木
厚子氏は無罪になっています。それに小沢氏の元公設秘書大久保
隆規氏に課せられた西松建設献金疑惑も無罪だったのです。事件
の内容については述べませんが、2010年1月の裁判の終盤で
は西松建設の政治団体には実体があることが西松建設側から証言
され、無罪が必至の情勢だったのです。
しかし、この事件で無罪判決が出ると、責任問題になりかねな
いと考えた東京地検特捜部は、政治資金収支報告書の虚偽記載を
理由にして、大久保氏を含め、小沢氏の元秘書で衆院議員の石川
知裕氏、会計担当の池田光智氏の3人を逮捕したのです。またし
ても、いきなりの逮捕です。
政治資金収支報告書に虚偽記載などないのです。これについて
は、今までEJで何回も述べているので省略しますが、仮に記載
ミスがあったとしても、訂正すれば済む微罪であり、3人を逮捕
までする事案ではないのです。まして石川氏は当時衆院議員であ
り、逮捕は昔の特高と同じで、あまりにも乱暴です。
それでは、西松建設献金疑惑はどうなったのかというと、裁判
の訴因変更(西松建設献金疑惑から政治資金収支報告書の虚偽記
載へ変更)を行うことによって、西松建設献金疑惑の方をうやむ
やにしてしまったのです。本来そのような訴因変更は認められな
いのですが、検察と裁判所は一体であり、どのようにでもなるよ
うなのです。これが現在の日本の司法の実態です。
一方、小沢氏については、検察の事情聴取を受けたものの、結
果は不起訴だったのです。このとき、テレビ朝日の「サンデー・
プロジェクト」に出演していた元東京地検特捜部検事の宗像紀夫
氏は、田原総一朗氏から、小沢不起訴について聞かれたとき、次
のように答えているのを私は聞いています。
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小沢さんは今回不起訴になりましたが、あとは検察審査会の
方できちんと対応されると思います。 ──宗像紀夫氏
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まるで、「小沢不起訴→検察審査会強制起訴」に進むことをそ
の時点で知っているような口ぶりです。そのとき、検察は次のよ
うに考えていたことは確かです。
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小沢は不起訴になっても検察審査会で強制起訴する。そして
裁判で無罪になっても、秘書は有罪にする。これによって小
沢には重い足枷をつけることができる。
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その通りにことは進んでいます。─ [自民党でいいのか/24]
≪画像および関連情報≫
●小沢氏への検察の事情聴取の場所はどこか
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青木:2010年の1月23日、東京地検で取り調べってい
うか事情聴取を受けられていますけれど、これは場所はどこ
だったんですか。
小沢:どこかのホテルでしたね。どこだったかな。オータニ
かオークラだったかな。3回くらいでしたか。
青木:ホテルというのは地検側が取ったんですよね。
小沢:こっちが取りました。
青木:そうなんですか。
小沢:弁護士を通じて検察に呼び出されるんですが、弁護士
に「俺、検察庁に行ってもいいよ」って言ったら、弁護士が
「いや、そんなことしたら大変なことになるから、ホテルで
お願いします」って言うので・・・。
青木:小沢さんの側がホテルの部屋を取ったと。
小沢:確かそうです。
青木:お茶ぐらいは出してくれるんですか。
小沢:お茶は僕がついだ。「どうぞ、どうぞ」なんて言って
ね・・・。それで「小沢です。どうもご苦労さんです」って
名刺を出したら、向こうは「仕事柄名刺は出さないことにし
てますから」って。
青木:仕事柄名刺を出さないって、そんなことたぶんないと
思うんですけどね。
小沢:出しますね、普通は。 ──宮崎学・辻恵・青木理著
『政権崩壊/民主党政権とはなんだったのか』/角川書店
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