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2013年07月31日 天木直人のグログ
きょう7月31日の各紙は斎木外務次官の訪中の結果を一斉に報じている。
しかしこれほど注目された重要な訪中であったのにその報道は小さい。
なぜか。それは今度の斎木次官の報道で胸を張って語るべき成果が何もなかったからだ。
斎木次官が記者に語った事は「今後さまざまなチャネルを通じて、お互い意思疎通を継続していく
ことで了解しあった」ということと、 「(外相会談や首脳会談の見通しに関しては)帰国して外相、官邸首脳に報告するまで差し控えたい」
ということだけだ。
これと対照的なのは中国外務省の発表である。
意思疎通の継続で一致したと述べたという。ここまでは斎木次官の発表と同じだ。
そしてその事自体は当然である。何の意味もない。
私が注目したのはその後の発表振りだ。
「中国側は、両国が直面する問題で立場をはっきりさせた」と言っている(7月31日読売)
これは、安倍首相が領土問題の存在を認めない限り外相会談も首脳会談もありえないということだ。
斎木次官はそう引導を渡されて来たのだ。
その中国の回答を安倍首相に伝え、今度どうしましょうか、と安倍首相に判断を任せる、それが斎木次官の言う、外務大臣や官邸に伝えないと何も話せないということなのだ。
今度の斎木次官の訪中は、日本から目新しい提案を携えて交渉に行ったのではない。
次官就任の挨拶であり、その機会を利用して中国の出方を探りに行ったにすぎない。
文字通り子どもの使いだったのである。
しかし、中国の出方はとっくに分かっている。
インターネットで流れている数々の情報の中で7月30日の「環球時報」の記事を引用して次のような情報が流れている。
いうまでもなく「環球時報」とは中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の国際版である。
これが中国の考えなのだ。
いまそのさわりの部分を紹介したい。
全文を読みたいなら次のサイトをみればいい。
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2013-07/30/content_29568634.htm
引用
・・・安倍政権の対中政治の考えには、まったく変化がない。安倍首相が中国の指導者と会談しようとするのは、彼個人と日本の政治的利益を得るための芝居にすぎず、その強硬な対中政策の口実と合法性を印象付けようとしたものだ。中国は周辺諸国との安定的な関係を強調し実際に積み重ねてきたので、安倍首相のこのようなゲームに付き合う必要はまったくない。安倍政権は東中国海の向こうに中国をおびき寄せて踊らせようとしている。そうなれば中国は疲労困憊し、馬鹿げて見えることを狙っているのだ。中国は「傍観者」になることだ。せいぜい安倍政権には踊らせておこう。我々はひまわりの種をつまみながらお茶を飲み、彼らが踊りに疲れて全身汗だらけになる様子を楽しめば良い・・・安倍政権がいくつかの重要な対中政策を変えない前提の下、中日関係に大幅改善の余地はない。中国社会は現在の「冷たい対抗」状態に満足している。中日は武力衝突さえしなければ良く、各種交流は自然に任せれば良い。それでも両国が未来の関係を構築する新たな出発点は自然に見つかる・・・
引用終わり
中国の立場ははっきりしている。しかも公表されている。日本の立場を見透かした上で、ここまで明確な方針を持っているのだ。
後は安倍首相が正しく対応するだけだ。
小僧の使いしかできないような外交をしている暇はない。
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