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原爆投下「史実を伝えたい」 オリバー・ストーン監督
朝日新聞 2013年07月26日04時00分
http://digital.asahi.com/articles/NGY201307250041.html
【井上未雪】8月に広島、長崎、沖縄を初訪問する米映画監督のオリバー・ストーン氏(66)が朝日新聞の書面インタビューに応じた。ストーン監督は原爆投下の経緯に疑問を投げかけるドキュメンタリーを手がけている。今回の訪日で、当時の米政権内では多くの反対論を押し切って原爆投下が実行されたことなど「憂慮すべき史実の数々を多くの日本人に知らせたい」としている。
書面インタビュー(日本語訳)
書面インタビュー(英文)
ストーン監督は昨年、第2次世界大戦前夜の1930年代からオバマ大統領登場に至る米国現代史を独自の視点で描くドキュメンタリーシリーズ「もうひとつのアメリカ史」(全10本)を制作した。脚本はアメリカン大学歴史学科のピーター・カズニック准教授(65)と共同執筆。特に原爆投下には1本を充て、当時の米政権内には反対する声が多く、原爆を使わずに日本を降伏させることができたにもかかわらず、最終的にあえて原爆投下に踏み切った経緯を明らかにした。
カズニック准教授が毎年夏、広島、長崎を学生と共に訪れており、今年のツアーにはストーン監督も同行することになった。書面インタビューは、カズニック准教授のツアーをコーディネートする教育団体「ピース・フィロソフィー・センター」(カナダ)代表の乗松聡子氏(47)を通じて朝日新聞が質問を渡し、ストーン監督が回答を寄せた。
広島、長崎を訪問する目的について、ストーン監督は「被爆者に会い、彼らの経験を聞きたい。ドキュメンタリーで掘り起こした憂慮すべき史実の数々を、できるだけ多くの日本の人々に知らせたい」とした。
沖縄については「沖縄は日本による抑圧を何世紀にもわたって受け、米国による軍事的占領を約70年も受けている」と指摘。在日米軍基地の7割が集中する現地住民らの声を取材したいとした上で、「沖縄の人々の力強い運動は世界中の反基地運動に勇気を与えるものであり、私は連帯を表明したい」と答えた。
関係者によると、ストーン監督は8月4日から10日まで広島、長崎を相次いで訪ね、平和式典などに参加。その後、沖縄に渡り、15日に離日する。滞在中は米国学生らを連れて、戦争が残したものに触れるツアーも企画しているという。
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〈オリバー・ストーン氏〉 米映画監督。1946年生まれ。社会派監督として知られる。67年にベトナム戦争に従軍。この体験を元にした「プラトーン」(86年)や「7月4日に生まれて」(89年)でアカデミー監督賞を2回受賞。その他の主な作品に「ウォール街」(87年)、「JFK」(91年)などがある。
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「もうひとつのアメリカ史」 第2次世界大戦前夜からオバマ大統領登場までの米現代史を追った米テレビドキュメンタリーシリーズ。オリバー・ストーン監督とピーター・カズニック米アメリカン大歴史学科准教授が共作した。原爆投下が戦争終結のために必要で、本土決戦を防ぎ人命を救ったという米国の歴史認識に疑問を投げかけている。同名の本(邦題『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』早川書房)も出版されている。
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