http://www.asyura2.com/13/senkyo151/msg/512.html
Tweet |
自衛隊で宿泊防災訓練 直前まで詳細明かさず
2013/7/25 東京新聞朝刊 27面より
東京都立高校の宿泊防災訓練が初めて、陸上自衛隊の駐屯地で行われることになった。東日本大震災後、防災教育の必要性や、自衛隊の災害派遣活動への評価が高まったことが背景にある。ただ「タカ派」とされる石原慎太郎前知事時代の発案を、直前まで明らかにしないまま実施しようとした都教育委員会の姿勢に、懸念の声もある。(安藤恭子)
◆都教委 石原前知事時代に原案
訓練は26日から2泊3日の日程で、陸上自衛隊朝霞駐屯地(練馬区など)で行われる。
都教委の計画に基づき、都立田無工業高校(西東京市)が1〜3年生から希望者を募り、保護者の同意を得た生徒33人が参加する。
都教委の宿泊防災訓練は、学校が避難拠点となった大震災の教訓を受け、2012年度からスタートした。自分の身を守り、地域での救援活動を学ぶ目的だ。
これまでに定時制を除く全都立高180校で実施し、主に学校内に泊まって救命講習や避難所の疑似体験をした。一部は東京消防庁消防学校(渋谷区)で行った。
自衛隊の教育活用については石原前知事が在任中、持論の「破壊的教育改革」として、高校卒業後に2年間ほど、自衛隊や警察、消防、青年海外協力隊に入ることを提案。「他人の奉仕をする集団訓練をさせたらいい」と述べていた。今回、それが形を変えて実現したことになる。
背景には、震災以降の自衛隊への国民の意識の変化がある。1900人が回答した昨年1月の内閣府の調査では、自衛隊への印象が「良い」との回答は92%と、3年前より11ポイント増えた。
大震災の災害派遣を評価する回答も98%を占めた。
しかし、都立高の現役教員や元教員からは「愛国心教育に使われるのではないか」「わざわざ駐屯地に寝泊まりするのは、行き過ぎだ」などと不安視する声も出ている。
都教委高等学校教育指導課の担当者は「本年度は田無工業だけ」と説明するが、来年度以降の計画は未定だ。
「災害支援技術を持った機関と連携して、活動を疑似体験することは社会貢献意欲を高める」。都教委は、陸自での宿泊防災訓練の意義をそう話す。意義があるなら、なぜ直前まで訓練の詳細を明らかにしなかったのか。情報公開を徹底し、生徒への教育効果を冷静に検証する姿勢が求められる。
◆都から要請 陸上幕僚監部
防衛省陸上幕僚監部広報室は24日、東京都立高校生が陸自駐屯地で宿泊防災訓練を行うことについて「都から要請があったため、支援を準備している。大規模自然災害に備える一助となれば幸い」とコメントした。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。