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■糸数氏、平和の1議席死守
安倍内閣発足後初の大型国政選挙となった第23回参院選は、景気回復を期待する“アベノミクス旋風”が全国で吹き荒れ、自民・公明の政府与党が圧勝。3年ぶりに衆参両院のねじれは解消された。これにより停滞気味だった政治が前に進む国会情勢となったが、一方で巨大与党を背景に沖縄の基地問題、憲法改正、TPP参加、原発再稼働、消費税増税などで安倍政権の暴走も懸念される政治状況となった。
沖縄も、安倍首相が石垣や宮古にまで直接乗り込むなど石破茂幹事長や小泉進次郎青年局長ら党幹部や閣僚を次々投入。超重点区として最大級の支援体制を敷いた。
しかし結果は革新現職の糸数慶子氏(65)が3期目の当選を飾り、全国の改選1人区31選挙区のうち、29選挙区を自民候補が勝利する猛烈なアベノミクス旋風の中「平和の1議席」を死守し、これが「沖縄の民意」であることをあらためて安倍政権に見せつけた。
■首相は民意に応えよ
これは米軍普天間飛行場の県外移設やオスプレイ配備反対、日台漁業取り決め見直しなど“オール沖縄”の訴えに全く耳を貸さず黙殺する安倍政権に対する県民の怒り、反発を如実に示したものであり、安倍政権は今度こそ真摯に沖縄の訴えに応えるべきだろう。
ただ票差は今回糸数氏29万4千票に対し、自民・公明の安里政晃氏(45)は26万1千票と3万3千票差だった。これは2007年7月の前回選挙で糸数氏が自・公の対立候補に12万票余の大差をつけて勝利していたことからすると、今回沖縄でも景気対策のアベノミクスに大きな期待が集まったということだろう。
そこで不思議なのは、普天間の県内移設やオスプレイ強行配備などであれほど政府自民党に県民挙げて反発し憤りながらも、選挙となると知事はじめ保守系の市町村長や議員らが「選挙とそれは別物」というように与党候補の勝利に必死になっていることだ。
確かに政治は基地問題だけでない。原発事故の福島やTPP反対の北海道も、沖縄の普天間と同様、党本部と反対のねじれた主張をした自民候補が勝利を収めた。県民所得最下位、非正規雇用全国トップの沖縄が、安倍政権の経済対策に期待したのも理解できる。
ただそれが本土から見れば沖縄をわかりづらくしているのは確かだろう。そしてそれが国をして沖縄に付け込ませる要因になっているともいえる。沖縄はもっと明確に沖縄の意思を本土に主張すべきだ。
■与那国町長選と市長選に弾み
アベノミクス旋風の中で沖縄はこうした沖縄の意地を見せたが、一方で八重山は今回3市町とも自公の安里氏が圧勝。来月11日の与那国町長選、来年3月の石垣市長選に弾みをつけた。
前回選挙は糸数氏が与那国は61票差で敗れたものの、石垣市で2259票、竹富町で291票の八重山全体で2489票差をつける1万2801票を獲得して勝利した。しかし今回は逆に八重山全体で1万632票を獲得した安里氏に石垣市で1555票、竹富町で182票、与那国町は149票の計1886票差で敗れた。
これは基地のない八重山と本島の温度差を示し、さらに5千票の大差をつけて勝利した2009年の前回市長選以降も自公体制の勢いが依然衰えていないことを示すものだ。革新陣営はまず目前に迫った与那国町長選で巻き返しを図るには、現職が十分な結果を出しえていない自衛隊反対以外の地域活性化策をどう提示するかだろう。
http://www.y-mainichi.co.jp/news/22917/
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