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日本の政治の姿、その近未来の予測
2013年の参議院選挙は自民党の圧勝となる様子です。当然、民主党は議席を半減し、民主党から分派した幾つかの政党もかなり議席を減らすでしょう。多分、最も議席を減らすのは、乱立と言ってもいい反原発・反TPPを掲げる小政党のはずです。
実を言うと、今年の春の段階で、自分は共産党が脱原発を掲げた結果、今後どんどんと議席を減らしていくのではと考えていました。それほど、原発再稼働への圧力は高いはずだという感覚があったのです。幸いなことに、この予測はその後の衆議院選挙などで間違っていたことが明らかになりました。
衆議院選挙や東京都議選で共産党の議席はかなり増加したのです。背後にあるのは、共産党が反原発の主張をしたということだけでなく、低所得の問題や階層化の問題をずっと主張されてきたからでしょう。当然、反TPPの主張も共産党の議席数増加に役立っているはずです。
今回の参議院選挙結果は自民圧勝、公明は現状維持、そして、共産、みんなの党、維新は伸び悩み、民主半減、生活とみどりは議席を失う、というような結果であるはずです。
そして、その次に待っているのは、TPPによって、地方での自民離れでしょう。ひょっとしたら、都市部でも自民離れが始まる可能性はかなりあります。つまり、物価高が始まるからです。TPPを巡って国会は紛糾し、かなり近い将来に総選挙がまたおこなわれる可能性もあります。
そうなったとき、どんな選挙結果が出るでしょうか。自民は相当に票を減らし、しかし、民主に票は戻らず、小党乱立する可能性は相当に高いでしょう。そして、そういう中で降伏実現党、いえ、幸福実現党が「原発再稼働」と「9条改正・国防強化」を叫んで議席獲得、それも、相当な議席数を獲得してしまう可能性もあります。
現在のような選挙制度では、人々が政党の政策をきちんと理解してそれを吟味し、比較をすることはほぼ不可能です。政党のマニフェストでさえ読んでいる一般市民は1%もいないでしょう。少なくとも、ポスターに政策をきちんとかなりの文字数を使って表示すること。ポスターを人が来る場所、つまり、駅やスーパー、学校などのそばに掲示する。選挙期間中に一回3時間以上の政策討論会を何回も開き、それをテレビ放送するなどをしないと、責任政党がいないまま、小党乱立が続き、それは大きな政治的・社会的混乱を招くことになるでしょう。
今回の参議院選挙が終わった瞬間、円安が進行し、物価高が一気に進行するというシナリオはかなり可能性があります。それは、TPP加盟への圧力となって働くでしょう。しかし、ほぼ確実に、たとえTPP加盟をしても物価高は収まらず、政権への不満はどんどん噴出するはずです。TPP加盟により安くなる品目は限られていて、現在高率の関税が課せられている小麦や牛肉などしかないからです。自動車産業などが輸出を伸ばすでしょうが、そういったものはいくらでも非関税障壁が可能です。「ブレーキに不具合がある可能性がある」とか「排ガス規制に抵触の可能性がある」などいくらでも指摘ができるからです。1985年以来、アメリカによる日本優遇は無くなりつつあり、2000年代に入ってからは露骨な日本搾取が始まっています。アメリカは一般市民に分かるような形で、つまり、一般的に歴史に記録が残るような形での搾取はしようとしないでしょうが、隠れた搾取はどんどんしてくるでしょう。
アメリカが求めているものは、TPPへの日本の加盟そのものではなくて、TPPを巡る日本の政治的混乱であるようにさえ思えます。つまり、たとえTPP加盟取りやめを、果敢に、そして、選挙での公約をきちんと守った結果、決定しても、それだけでは不十分である可能性が高いのです。政治が、社会が混乱する可能性はあるのです。
アメリカや西欧諸国が確実に狙っているものに、高レベル核廃棄物の処分場確保があります。安倍政権が推進されている原発輸出は日本による高レベル核廃棄物の引き取りがセットになっているという話しがあり、戦後日本が工業化され、地震国であるのに原発建設がどんどん建設されてきた経緯、そして、福島第一原発事故の実態が本来わかるはずであるのに隠ぺいされている現状を見ると、将来、それも4年とか5年程度の内に日本へ海外から使用済み核燃料が押し付けられてくる可能性は高いと思います。5年程度と考えるのは、今廃炉を決定すると、プールでの冷却が済み、乾式キャスクでの保管が可能になるのがその程度の時期だからです。
今後、日本でも本格的に高レベル核廃棄物の処分地探しが本格化するはずです。日本全体を見てみると、北海道は別にしても、中部地方から東北地方まではユーラシア大陸と太平洋プレートに挟まれた北アメリカプレート上にあったり、または隣接していて、中国地方や九州、四国に比べても地盤は不安定です。もし、数百年を超えた保管を考えたとき、北海道や九州、四国、中国地方への保管が考えられていくはずだと思います。
国内にくまなく立地している原発廃炉の問題と国際的な要素もある高レベル核廃棄物処分が互いに絡み合って社会的な紛争を引き起こす可能性がかなりあると思います。
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