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2013年7月19日 植草一秀の『知られざる真実』
参院選の投票日まであと2日。
日本の未来を左右する極めて重大な選挙である。
選挙後に重要事項が次々と噴出する。
原発・憲法・TPP
そして
消費税・辺野古
である。
沖縄の人々は、この参院選で沖縄の人々の辺野古移設問題への判断が示されることを認識して投票に臨む必要がある。
表向き、自公系候補も生活社民みどり共産系候補も、辺野古移設反対を唱えているが、自公政権自体が辺野古移設を推進しているのだから、沖縄県民は、これを踏まえて判断する必要がある。
福島県の人々は、自民党の原発推進政策を踏まえて投票に臨む必要がある。
福島県民が自民党に投票するなら、原発推進政策容認と受け止められることをよく考える必要がある。
憲法は国家のあり方を定める基本法であり、国家運営の大原則を定めるものである。
国民主権は、長い歴史のなかで、人民が勝ち取ってきた財産であり、憲法とは、国家権力が民主主義国家の基本を踏みにじらないように、国家権力の暴走を防ぐために定めた「砦」である。
「砦」であるからこそ、その改修には慎重を要する。
安易に改修されないように、改修を実施するハードルを高く設定してある。
今回の参院選では、この憲法改正要件が主要争点のひとつに浮上している。
この問題について、弁護士でありNPJ代表の梓澤和幸弁護士が精力的な活動を展開されている。
NPJでは改憲問題について、識者へのインタビューを連続して実施し、その模様を動画配信されている。
第3回は憲法学者の小林節氏、第4回は作家の浅田次郎氏である。
参院選を前に、憲法問題を考える上で、全国民必見の動画内容である。
小林節氏は、
「国民大衆の憲法に対する無教養状態」
の表現を用いられたが、憲法問題が争点とされているにもかかわらず、国民の憲法問題に対する認識、知識は浅いと言わざるを得ない。
東京新聞=中日新聞にコラム記事を出稿されている斎藤美奈子氏は、メディアが世論調査で憲法問題について質問する際には、質問の冒頭に、
あなたは憲法を読んだことがありますか。
あなたは憲法前文の内容をしていますか。
などの質問を設けるべきであるとの趣旨の記述をされていた。
世論調査一般に通じる問題であるが、問題の内容をよく知らない人に、争点となる核心についての質問を投げかけても、意味のある回答は返ってこない。
憲法は、人類の長年にわたる闘争の結果として得られた国民主権や人権尊重の大原則が踏みにじられることのないよう、国家権力に縛りをかけるために設置されているものである。
ところが、日本の場合、人民が闘争の結果として勝ち取った憲法でないため、この憲法の意味を知る、憲法を守る意識が希薄であることは避けられないのかも知れない。
しかし、そのような国民の意識希薄状態の隙に付け込まれて、憲法が大改悪されてしまったのではたまらない。
「蒼穹の昴」などの名作で知られる浅田次郎氏は、現在、日本ペンクラブ協会の会長をされている。
『蒼穹の昴(上)』
『蒼穹の昴(下)』
『マンチュリアン・リポート』(講談社文庫)
浅田氏に梓澤和幸弁護士がインタビューをしているが、浅田氏の著作を読み尽くされている梓澤氏の核心に触れる質問によって、浅田氏の考えが巧みに引き出されている。
浅田次郎氏は18歳で高校を卒業して陸上自衛隊に入隊されている。
三島由紀夫氏の自決の4ヵ月後のことである。
浅田氏の著作『歩兵の本領』から、梓澤氏が浅田氏の思想の根幹を探り出す。
日本ペンクラブは小泉政権によるイラク戦争への自衛隊派兵に反対し、
『それでも私は戦争に反対します』
を出版している。
浅田氏もここに、
「もうひとりの私から、イラクへと向う部下へ」
と題する文章を寄稿している。
その末尾に次の文章が寄せられており、梓澤弁護士がこれを朗読された。
「いいか。俺は昔の戦で死んだ大勢の先輩たちと、ほんとうの日本国になりかわっておまえに命ずる。
やつらの望んだ半長靴を、人間の血で汚すな。われらが日章旗を、人間の血で穢すな。誰がなんと言おうと、俺たちは人類史上例をみない、栄光の戦わざる軍人である。
復唱せよ。」
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