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米国人監督が見た改憲ニッポン
http://gendai.net/articles/view/syakai/143492
2013年7月18日 日刊ゲンダイ
「我々は9条を改正し、その(自衛隊の)存在と役割を明記していく」――。
安倍首相は歴史的大勝を確信したのか、ここにきて憲法9条の見直しを明言し始めた。
自民党の改憲草案は、9条を変更し、自衛隊を「国防軍」にすることを掲げている。
BS番組で「国防軍」について問われた石破幹事長は、出動命令に従わない場合、死刑や無期懲役といった重罰を科す軍事法廷の設置まで踏み込んでいた。
もはや平和憲法は風前のともしびだ。
多くの国民が危機感を抱いているからだろう。日本在住の米国人、ジャン・ユンカーマン監督が撮影し、05年に公開された「映画 日本国憲法」(製作・シグロ)に注目が集まっている。首都圏を中心に全国で再上映されているのだ。
「アメリカの押し付け」「1週間で作られた」と批判される現憲法は、民主主義の「世界の理想」を反映したものだ。映画では、草案に関わった故ベアテ・シロタ・ゴードン氏らのそんな証言も盛り込まれている。
ユンカーマン氏が言う。
「自分が生きている間、米国はずっと戦争をしている。それがひとつもいいことにはつながっていない。でも、日本の平和憲法は軍国主義と違う。軍隊を持たずに強い国となる“模範”になると思っていた。残念ながら、今の日本は米国の軍隊に守られ、核の傘下に置かれている。いつか人類は、戦争のない未来を実現させると思っています。それなのに憲法9条を変えて強い軍隊を持とうとするのは、時代を逆戻りさせることです」
<押し付けなどではなく「世界の理想」の反映>
憲法を変えれば、新たな緊張も生まれる。
「世界で最も危険なのは中東ではなく、東アジアです。人口も、軍事的にも密度が高い。北朝鮮、韓国、中国、台湾に加えロシア、それと日本に基地を構える米国もいる。そんな中で9条を変えれば、どこかで必ず紛争が起きる。他国もますます軍事力を増やしかねないのです」
自民党は50年前から進歩がない。
「今回だって、誰が憲法改正をしたい? 自民党の一部、そのような考えを持つ人だけでしょう。それで改憲するのは、根本的に民主主義じゃない。必要なら国民が『変えて』と大きく声をあげ、政府に圧力をかけている。でも、今の日本は逆。世論調査を見ても、改憲を望む人は少数です」
08年4月、名古屋高裁で「自衛隊イラク派兵は憲法違反」という控訴審判決が言い渡され、確定した。
「あれから5年、また政権を取った自民党が、中国をはじめ東アジアとの緊迫感が高まる中で憲法改正を言い出すのはおかしい。多くの人が危険と感じています」
疑問を持つのは米国人だけではないはずだ。
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