http://www.asyura2.com/13/senkyo150/msg/903.html
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今回の参院選からネット選挙が解禁されたことで、新聞各社がネット情報の有権者に及ぼす影響を調査している。結果は、概ね、「参考にしない」が大半を占め、結果を分析する論調は、「ネットの利用が、有権者に、まだ浸透していない」というネガティブな捉え方のようだ。
しかし、「ネット情報を参考にする」が、30パーセント前後でしかいないのは、日本人の持つ、いい意味での「用心深さ」、「バランス感覚」のなせる業で、否定的に捉える必要はないのではないか?元手のかかっていない、また、発信者が誤報の責任を追及されることもないロハの情報は、簡単に入手できるから読みはするけれども、盲信はしない。そういう合理的なアプローチが、日本のネットユーザーの一般的態度だからだと私には思われる。
日本のネットユーザーは、ネット情報に対する適当な距離感、眉につばをつけて、しかし、頭から否定もしない今の態度を保つ続けるべきだろう。
以下、ネットを使った政治運動の先進国、韓国の実情から。
朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/07/17/2013071701591.html
虚偽・中傷だらけのネットに振り回される韓国政治
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)ユーザーが急増するにつれ、SNSやインターネット空間は保守または進歩の強硬派が主導する政治的な確執と対立の戦場になってしまった。「ツイッター」や「フェイスブック」には相手陣営を攻撃する過激な言葉や虚偽・中傷の書き込みが相次ぎ、コミュニティーサイト「日刊ベスト」やポータルサイト「ダウム」の掲示板などは両陣営が相手側に「十字砲火」を浴びせる場になっている。与野党の周辺もネット・SNS上での応戦に忙しく、ネット社会が韓国政界を左右するケースも出てきた。
■過激で扇動的な書き込み飛び交う「戦場」
各サイトやSNS空間には最近、国家情報院による選挙介入疑惑、野党・民主党議員による暴言、大統領選挙無効論などに関して相手側を攻撃する過激で扇動的な書き込みが増えている。
進歩派のネットユーザーが主に集まるダウムの掲示板「アゴラ」には「(朴槿恵〈パク・クンヘ〉大統領が)国家情報院を放置しているのは、父親(朴正煕〈パク・チョンヒ〉元大統領)のように独裁をするという意味。共産主義者に仕立てられて犬死にさせられる人々が出る。(旧韓国中央情報部のあったソウル市鍾路区)宮井洞に大勢連れていかれるだろうね」などの書き込みが殺到した。また「光化門のろうそくデモ10万人に膨らむ…大統領府に進撃する勢い」など、ろうそくデモへの参加をあおる書き込みも多数あった。過激な言葉が書き込まれるとさらに過激な言葉で返されるという具合で、アゴラはまるで対与党闘争のための「左派強硬派総本部」のようだ。
一方、保守系の「日刊ベスト」などでは「国民が死刑・破綻宣告を下した親北朝鮮左派・民主党を解体せよ」、民主党の文在寅(ムン・ジェイン)議員に対しては「あんな詐欺師の言葉を信じてはいけない」「文在寅政界引退宣言」などの書き込みがあった。左派の攻勢に対抗する保守強硬派の陣地と化しているのだ。
■中傷・虚偽情報を「大量生産」
昨年の大統領選挙ではネットやSNSが違法選挙手段に変質した。選挙管理委員会によると、虚偽事実の公表や中傷の4043件を含め、違法な事例は合計7201件摘発されたという。昨年4月の総選挙時は虚偽・中傷件数が720件だったので約6倍に増えた計算だ。大統領選挙時、インターネット放送「ナヌン・コムスダ(私は小ざかしいの意、通称ナッコムス)」は「朴大統領は一部宗教団体に関わっている」として画像を広めたが、これは合成写真だった。また、「朴槿恵の隠し子公開」という虚偽の書き込みもあった。文在寅議員に対しては「父親が北朝鮮の朝鮮人民軍出身だ」という根拠のないネガティブキャンペーンが張られた。
ある保守系サイトにはこのほど「大統領選挙時、北朝鮮が中国のサーバーに接続して朴大統領に対し悪意ある書き込みを行った」という文章が掲載されたほか、アゴラには「漢江で起きた上水道管設置工事中の事故は4大河川(漢江・洛東江・錦江・栄山江)工事のせい」という書き込みも広まっている。
■ネット強硬派に振り回される政治家たち
ネットやSNS上の過激な主張に政界が揺らぐこともある。与野党の政治家たちもSNSを通じて支持者層とコミュニケーションを図っているため、SNS上の一部強硬派に振り回されるという現象が起こっているのだ。
左派陣営が行った「国家情報院による大統領選挙介入糾弾ろうそくデモ」はアゴラの「大統領選挙票再集計」運動団体が今年1月に始めたのが発端だった。しかし、今は民主党指導部まで参加の圧力を受けている。牛海綿状脳症(BSE)に関する誤った情報に基づく「狂牛病ろうそくデモ」(08年)もアゴラから始まった。セヌリ党の初当選議員は「保守陣営では日刊ベストの声が大きいため、気にしないわけにいかない」と話している。
パク・ミョンホ東国大学教授は「ネット上の過激な言葉が相乗効果を招き、語調が強くなっていくうちに、うそも事実だと受け取られてしまうようになる。政治家もこれをきちんと見分けるのではなく逆に依存して振り回される傾向が強い」と懸念している。
ペ・ソンギュ記者
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