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★孫崎享氏の視点ー<2013/07/15>★ :本音言いまっせー!
1:私のTPPに対する立場は明確である。
5月2日参議院予算委員会公聴会での発言は次のとおりである。
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TPPは日本の将来を決める大きな岐路です。
、今日の外交問題で最も重要な課題であると言えます。
TPPにはさまざまな問題があるがISD条項は国家の主権を揺るがす
重大課題です。
・これまでの経済交渉は国家対国家でした。
ISD条項によって、企業が国家を直接訴える。
裁判では企業は巨額の資金を投入します。
裁判の基本理念は経済活動で、受け入れ国の法律や制度で期待する利益が
得られなかった時に訴えることが出来るというものです。
・健康、土地活用、政府調達、知的財産権、規制、税等広範な分野が
対象になるとみられています。
皆さんに質問します。次のケースをどう考えるか
政府が企業に廃棄物処理施設許可を与えたが、有毒物資による
近隣の村の飲料水汚染等で癌患者が多数発生する等、危険性が提訴され
地方自治体が施設利用の不許可処分にした。
有害毒性の指摘がある添加物を持つガソリンの輸入を禁止した。
薬品は副作用があり、その調査を十分しなければならないが、
新薬の特許申請に対して、臨床実験が十分でないとして、許可を
与えなかった。
和歌山県の講演では皆当然であるとの反応でした。
ではTPPになるとどうなるか。
NAFTAの例でみてみたいと思います。
(1)Metalclad社がメキシコ連邦政府から、廃棄物処理施設許可を
うけて投資、有毒物資による近隣の村の飲料水汚染等で癌患者が
多数発生。地方自治体が、施設設立不許可処分、これを企業が提訴
約1,700万ドルの賠償の判決が出ました。
(2)カナダ政府が人体有害毒性の指摘があるガソリン添加物MMTの
輸出を禁止すると、同製品生産企業である米Ethyl社は確実な証拠もなく
これを規制しようとしているという主張し、
結局、カナダ政府は1300万ドルを支払い和解。
(3)カナダ政府は米国製薬会社イーライリリー社社して
注意欠陥多動性障害治療剤の臨床実験数が不十分であるとして
特許を与ず。会社はこれをカナダの裁判所に持ち込んだが、カナダの
最高裁判所はこれを却下。今度はISD条項でカナダ政府を訴え。
額一億ドル
憲法は国会が最高機関としていますが、ISD条項はこの法律を裁くのです。
日本では最高裁の判決が最上位です。ISD条項はこの判決を裁くのです。
2: 今TPP反対を主張している国会議員がどれ位いるだろうか。
今回の選挙で、本当にTPP反対のために頑張るという議員がどれ位
いるであろうか。
国会議員がかつて、「TPPを慎重に考える会」を形成していた。
いまや無残な形で力が全くなかった。
今“国会議員”で反TPPで頑張っているのは、元議員の山田正彦氏の
他はほんのわずかしかいない。
昨日、山田正彦氏と“TPPのトーク”に町村会館に出かけた。
山田元議員は
@米韓FTAで韓国農業が壊滅的になっていること、
A日本が交渉で自己の主張を通すことはほとんど不可能になっている
ことを説かれた。私は上記の公聴会の論点を説明した。
かつて、農協や、医師会が反対の先頭にたった。
私は、農協や、医師会が前面にたって、山田正彦氏の参議院選挙を
応援していると思った。
そうではなかった。見えないのである。
東京でのほぼ最後の応援会である。
「山田正彦が語るTPPの真実」と題された演説会は、高校の同窓生の
応援と、丸子安子候補(「緑のかぜ」の東京地区候補)と何人かの
元国会議員の挨拶とトークライブである。
農協や、医師会の支援の言葉はない。
安倍内閣になって、TPP参加の方針が出されるや、医師会や農協の
姿勢は変わった。TPP反対運動の先頭には立たなくなった。
TPPの問題は、そもそも農協や医師会だけの問題ではない。
国民の問題だ。国の問題だ。
国家主権が侵害されるという国家の問題だ。
個人のレベルで言えば、確実に国民健康保険が実質的に崩壊する
国民の問題だ。
TPP反対を真剣に唱え、行動する候補者が、今どれだけいる
であろうか。
山田正彦氏はそのなかで稀有な存在である。
今彼は苦しい選挙戦を戦っている。
TPPに疑問をもっている方々へ。山田正彦議員(「みどりの風」)
を見殺しにしていいか。
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