02. 2013年7月16日 20:27:36
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沖縄・岩手「自民の泣き所」…1人区全勝へ難敵 全国に31ある改選定数1の「1人区」で全勝を目指す自民党が、苦戦を強いられているのが沖縄、岩手の両選挙区だ。 いずれも高い知名度を持つ現職に自民党新人が挑む図式で、沖縄は基地問題、岩手は震災復興というそれぞれの抱える地域事情が、選挙戦に影響を与えている。(豊田千秋、西山幸太郎) ◆辺野古反対で「統一候補」 ◇沖縄(1―4) 金城 竜郎49諸新 新島メリー67無新 安里 政晃45自新 〈公〉 糸数 慶子65諸現《2》(生)〈共〉〈社〉〈みど〉 (届け出順、年齢は投票日現在、〈〉囲みは推薦・支持政党、以下同じ) 沖縄選挙区は、糸数慶子氏と安里政晃氏による事実上の一騎打ちだ。 糸数氏は15日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設予定地、名護市辺野古の海に近い高台で街頭演説した。 「政権に『NO』と突きつけることが、辺野古に基地を造らせないという県民の思いを直接、日米両政府に伝えることになる」
訴えは一貫して、辺野古移設反対だ。演説に拍手した地元男性は「主張がぶれないから信用できる」と語った。 2004年参院選で初当選。07年参院選では県内選挙で過去最高の37万6460票を獲得した。沖縄戦跡を巡るバスツアーのガイド出身で平和を訴え続け、県内では高い知名度を誇る。 14日の那覇市での演説会には、糸数氏を推薦する生活、共産、社民の3党の関係者が顔をそろえた。今回、民主党や日本維新の会、みんなの党は沖縄での候補者擁立を見送った。このため、糸数氏が委員長の地域政党・沖縄社会大衆党が革新勢力の「接着剤役」を果たす形で、全国でも異例の「野党統一候補」となっている。 一方、安里氏は15日、那覇市の目抜き通り「国際通り」で、応援に駆け付けた田村厚生労働相の隣に立ち、「景気回復の流れを止めるのか、雇用を発展させ所得を改善するのかを選ぶ選挙だ」と訴えた。 社会福祉法人理事長の安里氏は、知名度では糸数氏に大きく後れを取っている。演説は経済や子育て環境の充実が中心で、普天間問題にはほとんど触れない。自民党が参院選公約で「辺野古移設を推進する」と明記したのに対し、同党沖縄県連は「県外移設」と盛り込み、矛盾する訴えをしているためだ。 安倍首相は16、17日に沖縄入りする。県内でもアベノミクスへの期待は強いだけに、県連幹部は「反転攻勢のきっかけになりうる」と語っている。 ◆前復興相、被災地に耳傾け ◇岩手(1―6) 平野 達男59無現《2》 菊池 幸夫54共新 田中 真一46自新 〈公〉 高橋 敬子51諸新 吉田 晴美41民新 関根 敏伸57生新 〈みど〉 岩手選挙区で平野達男氏は15日、岩手県の沿岸部を北から南に移動し約60か所で街頭演説をこなした。 「何回も現場に足を運んだことで培った感覚で、引き続き復興を後押しする。国政活動を続けさせていただきたい」 山田町の仮設住宅前で訴えると、集まった主婦らから「復興住宅をお願いします」などの要望が相次いだ。民主党政権で復興相を務めた平野氏は、月2回のペースで地元入りし、被災地の要望に耳を傾けてきた。 今年4月、民主党離党を表明。保守層も含む幅広い支援を受ける狙いがあった。自民党は党本部主導で、平野氏に対抗し新人の田中真一氏を擁立したが、自民党の支持基盤の県建設業協会の政治団体は、岩手選挙区で自主投票を決定した。 参院選後の平野氏の自民党入りを求める声もあることから、同党の河村建夫選挙対策委員長は13日、岩手入りし、建設業者らの前で「自民党候補と対決した方が当選しても、自民党に入ることはない」と強調した。 民主党は平野氏を早々に除籍(除名)処分として、党内の動揺を抑えにかかった。民主党は新人の吉田晴美氏を擁立したが、同党の黄川田徹衆院議員(岩手3区)の後援会は参院選で自主投票を決定。「後援会は平野氏支持に傾いている」(後援会幹部)という。 また、岩手は生活の党の小沢代表の「金城湯池」だが、かつての勢いはない。同党は関根敏伸氏を擁立したが、盛岡市の建設会社社長は「生活の党関係者からは働きかけを受けたが、選ぶのは平野氏の方だ」と語った。 (2013年7月16日07時20分 読売新聞) http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2013/news2/20130716-OYT1T00169.htm |