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2013年07月16日 世相を斬る あいば達也
おやおや、安倍君が堪えきれずに“軍隊作って戦争だ!原爆も作らなければ”と云う、心情右翼の正体を現してしまった。今夜は、自由主義と民主主義が21世紀になってバラバラに動き出した問題に言及しようと、ない知恵を絞っていたのだが、取り敢えずのネタが出てきたので、飛びついておく(笑)。石破は、このような動きをみせる安倍官邸の思惑に釘をさすつもりで「自民党は暴走しない。我が党が暴走したら日本は終わる」と意味深な発言をした真意は、どうもこの辺にあったようだ。
以下の産経の記事は、安倍君の心情を結構的確に捉えている。ただ、安倍君が憲法九条の改正に血眼になり出したか、その説明が足りない。昨日の安倍君の発言は、マスメディアの“アベノミクス・ヨイショ論調”とは異なる部分で、窮地に陥っている。それが外交的ポジションであることは言うまでもない。つまり、破竹の進撃を続けているように見える安倍晋三だが、実は米国を中心とする第二次大戦戦勝国に嫌われ出した、と云う事実である。日本人には一番辛い評価だが“敗戦国のくせに”と云う問題だ。
≪ 首相「9条」改正を明言 「3分の2」意識
安倍晋三首相(自民党総裁)が、ついに“封印”を解いた。 「われわれは9条を改正し、その(自衛隊)存在と役割を明記していく。これがむしろ正しい姿だろう」
首相は参院選の遊説先で長崎国際テレビ番組のインタビュー(12日収録、15日放送)に応じ、憲法9条改正の必要性を明言した。これまでの選挙戦でも憲法改正の発議要件を緩和する96条改正に意欲を示してきたが、いよいよ“改憲の本丸”に攻め込んだ格好だ。
21日投開票の参院選は、自民党の歴史的大勝が現実味を帯びている。産経新聞社とFNNの合同世論調査でも「与党圧勝」の流れは鮮明だ。
首相の9条改正発言は当然、こうした選挙情勢を踏まえたものだ。しかし、それは圧倒的優位からの余裕ではなく、むしろ危機感からの発言だといえる。
憲法改正の発議には衆参両院で3分の2以上の議席を確保する必要があり、参院では162議席が必要。憲法改正に慎重な公明党を除くと、今回の参院選で 101議席を得なければならない。改憲に前向きな新党改革などの非改選2議席を加えても99議席と、ハードルは高い。 今回の世論調査によると、自民党は69議席を獲得するものの、憲法改正で選挙後の連携を想定していたみんなの党と日本維新の会は各7議席にとどまる見通しだ。3党では計83議席となり101議席に遠く及ばない。首相の危機感というのは、まさにここにある。
「もう少し候補者を出せばよかった…」。首相側近からは最近、こんな声が聞かれる。
自民党内には、複数区への2人擁立を東京(改選数5)、千葉(同3)にとどめた石破茂幹事長への批判もある。 参院選後、首相は「3分の2」確保に向けた連携先を探さなければならない。
「政治は志(ここ ろざし)だから、民主党の議員も党派ではなく、この歴史的な大事に自分の信念、理念に沿って参加してもらいたい。党の枠組みを超えて呼び掛けたい」 首相は4日の産経新聞のインタビューでこう述べていた。そして15日の発言で、自らの改憲への志を明確にした。
「民主党は潰れる運命にある。党を飛び出す改憲派との連携が憲法改正を実現する上でカギを握る」 自民党憲法改正推進本部の幹部は15日、こう語った。≫(産経新聞:加納宏幸)
安倍君や彼らの仲間たちの間では、この屈辱を見返したい、と云う一心で動いている心情的に噴き上がってしまった右翼が存在する。彼らは、おそらくニセモノの隷米姿勢を貫くような顔をし、米軍との集団的自衛権行使を積極的に行うフリをし、米軍と共同行動しか取れない自衛隊から、徐々に単独行動も可能な軍隊を作ろうと、壮大な夢(幻想)を抱いているものと看破する。勿論、核保有は、彼らの最後のイデオロギーの完成を意味する。現時点では、自ら行動する国家主義的行動思考にまでは至っていないだろうが、あるものを使わない手はないだろう、と云う気持ちになる可能性は充分にある。
つまり、米国を中心とする戦勝国勢力が、安倍や石原の“見果てぬ夢”への疑念を抱きはじめた状況が、安倍君を追い詰めているのだろう。しかし、安倍君の夢は、真正で、強く逞しく、どこの誰にも四の五の言われない独立国家を目指しているのだから、そこのところに手が届かずに、米中韓に包囲され、超不平等協定であるTPPにまで参加し、夢にタッチできないとなると、心情的には最悪な結末になるのである。つまり、自分がやりたかったことに手もつけられずに、近々米国等の勢力に追い詰められる、と察知したのだろう。経済なんて興味もなかったのにつき合った。土下座したくないのに、オバマに土下座した。あぁそれなのに、米中の後塵を拝す敗戦国のままでは、死んでも死にきれない、そういう心情なのだろう。まぁ見上げた心掛けとも言えるが、リスペクトを軍事力で得ようとする短絡さが命取りになるのだろう。
心情だけ取り上げれば、筆者とて安倍君を責めることは出来ない。しかし、そのコンプレックスを強がることで取り戻そう、と考えている点が重大な欠点であり、致命的方法論の選択ミスである。軍事大国として世界に君臨しているアメリカが、世界中からリスペクトされているかな?軍事大国ならんとしている中国がリスペクトの対象になっているのか?アメリカに至っては、地球上の人間の半分以上から憎まれている事実を噛みしめるべきである。答えを急ぎ過ぎても、ローマは一日にしてならずなのである。
日本がアジアの一員として、存在感を示す環境は、実は整っている。にも拘らず、アジア市場をアメリカ中心のアングロサクソンと一緒になって、一緒に食べたい等と考えること自体が、リスペクトから遠ざかる道ではないか。絶対に使えない武器を所有し、米中韓に包囲されて、ASEAN諸国からも見放され、アンタら、どうしようと思っているか?GDPの半分近くを軍事費に回し、徴兵制でも布くつもりかな?100年がかりの搦め手で、世界からリスペクトされる国家観を作る方が、余程手堅い方法である。なぜ日本の政治は、そのような方向に向かわないのだろう。さて、安倍君の暴走が、今回の参院選に、どのような影響を及ぼすのか?案外影響がないようにも思える。やはり、今回は安倍自民党を支持した人々の横っ面をひっぱたく現象が起きるべきである。有権者よ、気づくなよ。
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