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http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130714/plt1307142201002-n1.htm
2013.07.14 ZAKZAK
民主党最強の集票マシンとして4年前の政権交代の原動力となった労働組合の「民主離れ」が止まらない。3年4カ月の民主党政権がまったく期待に応えないどころか、内政も外交もボロボロだっただけに組合員に無理に民主党支持を求めれば、逆に「組合離れ」を招きかねないからだ。「頼みの綱」にも見放された民主党はどこへ漂流していくのか−。(田中一世)
「働くみなさんが日本経済を支えてきたことに深く感謝しています。UAゼンセンの応援団として一生懸命働かせていただきたいんです!」
福岡選挙区(改選2)の民主新人、野田国義氏(55)は7日、福岡市内の貸ホールで深々と頭を下げたが、聴衆約250人は気のない拍手。それもそのはず、会合はUAゼンセンの組織内候補、川合孝典氏(49)=比例代表=の決起集会だったからだ。
代わって川合氏があいさつに立ち「私はみなさんの思いを胸に6年間仕事をしてきました。60歳以上の雇用義務化など着実に実績を残してきました」と訴えると割れるような拍手。組合員の複雑な心境をあからさまに見てとれた。
UAゼンセンは、流通や繊維など幅広い業種で構成される連合傘下最大の産別労組。組合員数は141万人を誇るが、今回の参院選は、逆風の中で川合氏を当選させることで頭が一杯。選挙区の民主党候補にテコ入れする余裕はなく、へたに「民主カラー」が付くのはマイナスでしかないと考えているのだ。
あるUAゼンセン幹部はこう打ち明ける。
「正直に言うとアベノミクスは評価できる。安倍晋三首相は経済3団体にも賃上げを働きかけてくれた。それに比べ、民主党政権は一体どうだったか。円高で企業は海外に逃げ、雇用は悪化した。雇用を守っているのはむしろ自民党じゃないですか。私も選挙区の民主候補には投票しません」
電力関連企業系の電力総連(組合員数22万人)はさらに冷ややかだ。
平成23年の福島第1原発事故後、菅直人首相(当時)は場当たり的な対応を繰り返して電力業界を大混乱に陥れたあげく、電力会社に責任転嫁した。電力各社は経営危機に陥り、組合員は給与削減や雇用抑制に苦しんでいる。民主党の海江田万里代表がいくら脱原発色を封印したところで、党最高顧問である菅氏が「原発ゼロ」と書いた箱の上で街頭演説しているようでは、本気で支援するはずもない。
電力総連が九州7選挙区の民主党候補に推薦を出したのは福岡、長崎だけ。連合推薦候補に独自の判断で推薦を出さなかったのは初めてだ。ある電力系労組幹部はこう打ち明けた。
「菅氏がいる民主党を推して組合員が納得するはずがないでしょ。組織内候補は全力で推しますが、選挙区で特定候補を組合員に推すことはしません。私も党派は問わず私たちに理解のある人に投票するつもりです」
労組幹部でさえこうなのだから組合員の民主党アレルギーは並大抵ではない。電力総連の組織内候補である民主新人、浜野喜史氏(52)は苦肉の策として民主カラーを徹底的に消した。街宣車にも、タスキにも、ホームページにも民主党の文字は見当たらない。
こうした労組の民主離れに焦った連合は、組合員向けに冊子「私たちはなぜ、民主党を応援するのか」を作成し、「生活者重視の党綱領は連合の理念に近い」と訴える。
だが、自治労や日教組などの官公労はともかく、民間労組に納得する組合員はほとんどおるまい。むしろ連合がこのまま民主党支援に突っ走るならば、傘下労組の連合離れが加速しかねない。参院選後に起きるのは、連合による「民主切り」か。それとも連合の分裂なのか。労働界は大きな岐路を迎えている。
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