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都教委が日本史教科書で特定排除の暴走=日本の民主主義の底力が問われている  Daily JCJ
http://www.asyura2.com/13/senkyo150/msg/651.html
投稿者 ダイナモ 日時 2013 年 7 月 11 日 16:33:12: mY9T/8MdR98ug
 

 東京都教育委員会が先月27日、実教出版(東京)の高校日本史教科書にある一部の記述が、都教委の考えに合わないとして、「使用は適切ではない」とする見解を議決し、それを都立高に通知した問題。
 特定の教科書を名指しして、「この教科書は採択するな」といわんばかりの圧力を学校にかける。東京都の教育委員会の「見解」の決議も、各校への通知も、「戦後の教科書をめぐる動きの中でも前例がない。極めて悪質なできごと」(高嶋伸欣琉球大名誉教授)である。

(JCJふらっしゅ「Y記者のニュースの検証」=小鷲順造)

 高校教科書は、学校が選び、都道府県教委が採否を決めている。どのような教科書を採択するかは、学校現場の要望が最大限尊重されねばならない。生徒たちには、知る権利、学ぶ権利がある。まして、都教委が排除しようとしている教科書は、「日本史」である。これから社会に出、世界にはばたく若者にとって、広く通用する認識を獲得する権利がある。

 さらには高校の学校現場には、それぞれ創意工夫をこらした課程やコースなどがあり、教科書の選定は、まさしく日々の授業の充実と生徒のやりがい、育成のかかる高度な選択となる。ゆえに、各校の生徒の志向・進路などを直接知る教科・科目の担当教諭が教科書を選定し、それを各校の「教科書選定委員会」(委員長・校長)が決定し、教育委員会はそれを基本的に認定するというプロセスが採用されている。

 子どもたちや教師を軽視し、校長などに圧力をかけ、「都教委の考え」にあわせようとしている点で、まず現代の「教育」の本道から逸脱している。さらに、その「都教委の考え」とやらは、候補とされる日本史の教科書のなかに、「国旗国歌」をめぐる記述で、「自治体で強制の動きがある」という指摘部分があることについて、「都教委の考え方と異なる」と目を吊り上げ、都教委としては「都立高校などで使用することは適切でない」と結論づける見解をまとめ、それをわざわざ決議し、それを根拠に都立高に通知、電話までするなどそて、圧力をかけてまわったというのだから、悪質極まりない。東京都の教育行政の堕落と崩落をそのまま象徴してやまない出来事といえる。

 報道によると都教委は、昨年3月以降、各校に「都教委の考えと合わない」と電話で伝えるなどして、13年度の教科書に選定しないよう要求してまわったということのようだ。この被害にあった教科書は、実教出版の日本史Aだ。この教科書は全国で約14%のシェアをもつが、この都教委の立ち回り、そして採択の「最終判断」、つまり最後のハンコを押すのは都教委という仕組みもあり、都立高でこの教科書を選定した高校はなかったともいわれているのである。

 この事態は、ひとつの教科書会社の問題ではない。明らかに、そもそも強制などありえないとして成立した「国旗国歌」について、校長を縛り込み、教師たちを萎縮させて、都立高校から平和と自由と民主主義の風土を根こそぎ奪い、さらには生徒たちの思想信条の領域にまで手を染めようとしている。

 都教委は、「国旗掲揚、国家斉唱は学習指導要領に基づくもので、適正な実施は児童・生徒の模範となるべき教員の責務。各学校は今回の通知を教科書選定の指針にしてほしい」(TBS)などとして、実教出版の日本史教科書が「日の丸・君が代について一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と正しく指摘していることに「反論」と「自己正当化」を試みているが、すでにこの段階で、日本国憲法が定めた平和主義と民主主義と人権尊重社会の志向から逸脱していることは明らかである。

 そのことは、都教委が問題としてしている実教出版の日本史Aの教科書が、11年度の検定で「政府は国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし現実はそうなっていない」としていた部分について、文部科学省の意見がつき、後半を「公務員への強制の動き」などと書き換えて合格している事実が雄弁に物語っている。

 都教委が、学校行事で日の丸に向かい君が代を斉唱することを通達で義務付け、従わない職員に対しては「懲戒処分」でのぞむ姿勢を鮮明にしたのは2003年のことで、これに対し都立高校の元教員が思想や良心の自由を保障した憲法に違反するとして訴えを起こした。最高裁は一昨年、都教委の教職員への義務づけの行為について、憲法に違反しないとする判断を示した。ただし最高裁は、翌年の判決では「減給や停職には慎重な考慮が必要」との判断を示していることも、都教委は忘れるべきではない。

 また、そうした流れの中で、実教出版の日本史教科書は、一部修正の上、検定に合格しており、同社の教科書は歴史もあり教師や生徒からの信頼も厚い。それを昨年の日本史Aに引き続き、さらに日本史Bの採択時期にあっては、都教委はわざわざ「議決」までして、延べ194校に上るという都立校に直接働きかけ、採択を阻もうとしている。これは明らかな職権乱用であり、都の教育行政の暴走・逸脱行為にほかならない。

 最高裁が、都教委の教職員への義務づけについて、憲法に違反しないとの判断を示したのは、教育の公正よりも、教育行政の機構内部における二つの潮流について、機会の公平を確保するよう求めたものと私は解釈している。そこに加えて、「減給や停職には慎重な考慮が必要」との判断が重ねられたわけであるから、なおさら都教委は、校長への圧力やそれを介した教員への恫喝行為について、慎重であることが求められている。にもかかわらず、都教委は、教科書採択の最終確認者である立場を利用し、教師や教育行政の枠組みを踏み越えて、検定済みの教科書を発行する出版社にまで、その圧力・恫喝行為の手を伸ばし、さらにそれを強めようとしているのである。

 都教委は私的機関ではない。都立高校も私的機関ではない。品位と節度と信頼が要求される公的機関による公務として、都教委のこうした行為は適切といえるだろうか。社会の同意と信頼を獲得しうる行為と呼べるだろうか。到底、そうとは思えない。

 報道によると、今回の一件について、東京都教育庁の金子一彦指導部長は「国歌斉唱が最高裁で合憲とされたことを踏まえれば『強制の動きがある』と記述された教科書を都立学校で使うことはできない」(NHK)と話している。政府は国旗・国歌の制定にあたり、国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにしていた。それは厳然たる歴史的事実である。それでも、東京都の事例のように、学校行事で日の丸に向かい君が代を斉唱することを通達で義務付けてしまう自治体が現れることは、たしかに起こりうるし、現に起きている。

 それが憲法の許容範囲であると最高裁が認めたことが、なぜ、そのまま「強制してもよい」と「強制」を許容する都教委の考えに結びつくのか。また、さらに飛躍して、自分たちがやってきたその「事実」についてさえ、なかったことにしようとしているのである。しかしながら、都教委の長年わたる暴走行為を、歴史から抹殺することはできない。

 実教出版の日本史Aについては、自らの足元での採択を阻むことができたのかもしれないが、その事実を消し去ることはできないのである。さらに強権をもってこんどの日本史Bについての都立高での採択を阻もうとする、その逸脱行為はもはや断じて許されるものではない。都教委のこの逸脱・暴走行為が、自らの失策・暴走を隠蔽しようとするものなのか、間違いを間違いでなかったと正当化をはかるためなのか、あるいは教育の価値を「国旗掲揚や国歌斉唱」に見出すゆがんだ思想を社会に貫徹させようとする試みなのかは定かではないが、慎重な考慮を欠いた教師に対する厳罰が許容されないのと同様、教科書としての正当に認められた教科書の採択を、妨害する行為も許されることは断じてない。

 実教出版の「政府は国旗掲揚、国歌斉唱などを強制するものではないことを国会審議で明らかにした。しかし現実はそうなっていない」の記述には、文部科学省の意見がつき「日の丸・君が代について一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とされ検定を合格している。慎重に慎重を求められる教科書検定のこのプロセスの意味も、この事実も、都教委が思うよりはるかに重い。

 「日の丸・君が代について一部の自治体で公務員への強制の動きがある」ことは、すでに歴史的事実なのである。いかなる理由があろうとも、それを都教委の独断で覆すことはできない。消しゴムで消せば済むようなことではないのである。都教委の行為は、都教委の扱いの範囲を超えて起きている。都教委は、日本の教科書検定制度に対し、さしたる根拠もないままに、真っ向から難癖をつけてかかる行為ともいえる。

 そしてこれは、憲法21条にも深くかかわることであり、事態はすでに教育界、出版界、メディア界を巻き込んでいる。都の教育行政の問題でも、実教出版一社の問題でもなく、教育界、出版界のみにとどまる問題でもない。生徒の未来にかかわり、すなわち日本の未来にかわわっている。日本の民主主義の現状と到達点と底力が問われる、大きな節目ともいえる重要な出来事である。

(こわし・じゅんぞう/日本ジャーナリスト会議会員)


http://jcj-daily.seesaa.net/article/368886834.html#more  

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コメント
 
01. ダイナモ 2013年7月11日 16:41:24 : mY9T/8MdR98ug : SFB6e5PgNo
教育委員会のしくみとしごと
教育委員会制度

 地方公共団体が、教育・学術・文化に関する事務を行う場合は、その性質上、政治的中立を維持すること、行政が安定していること、住民の意思を反映することが求められます。これらにこたえるため、都道府県及び区市町村には、知事又は区市町村長から独立した行政委員会として、教育委員会が設置されています。東京都教育委員会は、6人の委員で組織され、教育についての方針・施策は、この教育委員会での合議によって決められています。

教育委員会委員

東京都教育委員会委員は、次のとおりです。

東京都教育委員会委員名簿

委員長  木村 孟
委員長職務代理者 内館 牧子
委員長職務代理者 竹花 豊
委員  乙武 洋匡
委員  山口 香
教育長 比留間 英人

教育委員会のしごと

  教育委員会が管理・執行する主な事務は次のとおりです。区市町村立の幼稚園、小・中学校等については区市町村教育委員会がそれぞれ分担してその事務を行っています。

公立学校その他の教育機関の設置、管理及び廃止に関すること
教育財産の管理に関すること
教育委員会及び学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関すること
学齢児童及び生徒の就学や幼児、児童及び生徒の入学、転学及び退学に関すること
学校の組織編制、教育課程、学習指導、生徒指導及び職業指導に関すること
教科書その他の教材の取扱いに関すること
校舎その他の施設及び教具その他の設備の整備に関すること
学校給食に関すること
社会教育に関すること
スポーツに関すること
その他の教育に関する事務

  このほか、東京都教育委員会は東京都の区市町村教育委員会に対して、教育に関する事務の適正な処理について必要な指導・助言・援助を行っています。また、区市町村立小・中学校の教職員の任免は、東京都教育委員会が行っています。
  なお、教育に関する事務のうち、大学、私立学校、財務に関すること等は、知事又は区市町村長が行います。


http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/gaiyo/shikumi.html


02. 2013年7月11日 17:22:28 : Vvx51e3qYc
 もう、都教委ははっきり言って「血迷って」います。普通の感覚が理解できないのです(意固地になっているという表現もできる。)一般の人から見たら笑い話(キ○ガイ)の世界に住んでいます。知事が代わって、教委人事を一新するまで変わることはできません。それまでは諦めましょう。(被害者は子供たちですが、それは直接致命的ではないので我慢しましょう)なお、学校現場は、もう少し理性的・知性的であると信じて、そこに期待しています(甘いかなあ?)

03. 2013年7月11日 17:37:48 : Un6heX4IUI
>>02

>被害者は子供たちですが → それは直接致命的ではないので我慢しましょう

バカなうえに

てめーこそが明らかにキチガイだけどな!


04. 2013年7月11日 17:58:42 : Un6heX4IUI

そこまで不満あるなら

国定教科書の制定に戻せばいいだけだろ!

そういうとこは絶対言わないよな?

何故か 笑


05. 2013年7月11日 18:02:27 : Vvx51e3qYc
>>03

 あまりにも失礼だぞ。バカで低能・無能・無知識・表現力の貧しき者・・・は黙っていろ。それが真の日本人の恥の思想だ。


06. ダイナモ 2013年7月11日 18:15:04 : mY9T/8MdR98ug : 5RwHBaG4ss
>>04

国定教科書? 戦前に戻れってか。アホか。


07. 2013年7月11日 20:09:18 : Vvx51e3qYc
>>06さん

 もう少し丁寧に説明してください。あなたの主張の意味が良く理解できません。04さんの主張を肯定的にとらえているのですか?それともその逆でしょうか?私は04さんは強烈に都教委の姿勢を非難していると理解して支持します。(02です)


08. 2013年7月11日 22:16:25 : Un6heX4IUI
>>05

どっちにしても教師は赤の他人の子供にとっては自分の駒だと思っているところは変わってないようだな 笑

そりゃクレームも来るし、教師だけが知りえてやりたい放題だった90年代までとはほとんど状況が異なるから悪事もやりにくいだろうな。

>>06

国籍不明や反社会のアカバカも紛れている教職員の世界は不透明だからな!

反日に偏向している状況を改善する意味で書いたものを、てめえの場合何でも「戦前」で
置き換える可笑しな頭しか持ってないんだな 笑


09. 2013年7月11日 22:49:37 : hLDAyrEGew
そういえば、園遊会で天皇陛下に「君が代日の丸を全国で義務化目指します!!」ってほざいて「無理強いは好ましくないですね」ってたしなめられた将棋指しの赤っぱじ爺って都の教育委員か何かやってたんじゃなかったっけ。
都教委が日本中の教育を決められると思うなんて、橋下よりタチ悪い。

10. 2013年7月11日 22:52:20 : 7oSKGju5kA
教科書にもアレよな…。
教科書の濃縮とか、教科書の封じ込めとか、
教科書の冷却 教科書の中間貯蔵 教科書が漏れましたが環境への影響はありません 教科書のメルトダウン 教科書の漏水 教科書再稼働
とかとか、
…あったら解り易いのにな。

教科書ムラ。

 

 
歴史教科書だけにやっぱり「神話」の方向がお好みと見える。


11. 2013年7月11日 22:55:30 : Un6heX4IUI

客観的に判断してもらうように努力するのが正常なのに

学校使用完全限定で一般公開を絶対しない教科書出版社もあるしな。


12. 2013年7月11日 23:23:03 : ay7XAdaQRA
高嶋伸欣という人をWIKIPEDIAで見ると
>『新しい歴史教科書』や育鵬社の歴史教科書の不採択運動をしており
とあるが、

それの同じ人が、上の投稿では
> 特定の教科書を名指しして、「この教科書は採択するな」といわんばかりの
>圧力を学校にかける。東京都の教育委員会の「見解」の決議も、各校への通知も、
>「戦後の教科書をめぐる動きの中でも前例がない。極めて悪質なできごと」

と言ってるんじゃ、キチガイじゃないですか


13. 2013年7月12日 07:35:18 : RufpgDo1AM
都教委がNGを出したということは
その教科書が真実を語っている優れた教科書であるという
お墨付きですね!

高校生に限らず、大人の人も読むに値する良書
そういうことでしょう。


14. 2013年7月12日 16:46:36 : r90muVZuUQ
直前の書き込みちょっと頭悪すぎる

15. 2013年7月12日 16:47:42 : r90muVZuUQ
>>13
みたいな書き込みは、明治維新とか敗戦直後に馬鹿な平民を騙すためのロジックだろ

16. 2013年7月13日 03:14:47 : r90muVZuUQ

日本の民主主義の底力が問われているのは、
生徒がこんな糞教師にストライキ・バリケードをできるかどうかだな

17. 2013年7月13日 03:41:45 : r90muVZuUQ
>>16は投稿ミスです

18. 2013年7月13日 03:46:10 : pqiMtoI5Kf
悪人は悪事がうまくいっている間は黙ってるが、悪事がバレそうになると「横暴だ!」「道理に反している!」「正義はどこにいったんだ!」と騒ぎ出す。左巻きが今ファビョーンしてるのも、要するにそういうこと。

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