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構築したビジネスモデルとは?
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2908
週刊文春 2013年7月18日号
参院選比例区に自民党公認で出馬している渡辺美樹氏が6月まで会長を務めていたワタミグループの高齢者宅配弁当事業・「ワタミの宅食」に、“偽装請負”の疑いがあることがわかった。
宅食は、主に高齢者の自宅に調理済み食材を宅配する事業。「まごころスタッフ」と呼ばれるスタッフがワタミと業務委託契約を結んだ個人事業主として、仕事を請け負う形になっている。請負の場合、ワタミ側は労災保険料や社会保険料、ガソリン代などの経費を負担する必要がないが、日々の業務に関する指示などができないことになっている。
週刊文春が入手した社内メールや文書によると、一部のまごころスタッフには「リーダー手数料」の名目で1万〜3万円程度の手当てが支払われていた。こうしたスタッフは、業務委託契約にない仕事をしており、まごころスタッフが従業員に代わって営業所の電話を受けるなどの業務もあった。このリーダー手数料は、渡辺氏がワタミ会長在任中の今年3月になって廃止が決定。4月1日から、手数料を払っていた部分の仕事のみでパート契約(雇用契約)を結び、弁当の宅配は業務委託契約のままという二つの契約を締結している状態になっている。
渡辺氏の事務所とワタミは次のように回答した。
「私は政治に専念するためにワタミの役員を辞任したところであり、回答する立場にありません」(渡辺氏)
「販売・営業の業務を行う業務委託スタッフ(まごころさん)とは、業務内容に従い適切な契約を締結しています。業務委託スタッフが行う販売については、その時間や場所は業務委託スタッフ自身が決めることであり、指揮命令系統は存在しません。よって販売業務に関する契約は、貴誌が指摘するような労働契約や偽装請負ではありません」(ワタミ)
ただ、「労働者性を判断する上では、『会社側が指揮・監督していたかどうか』が重要になります。しかし、直接指示していなかったとしても、彼らが作業していた事を黙認することも指揮監督にあたります。なので、このケースは請負ではない可能性が高い。広い意味で“偽装請負”と言えるでしょう」(元横浜北労働基準監督署長・菊一功氏)という指摘もある。渡辺氏が国政選挙に立候補しているだけに、ワタミのビジネスモデルが今後も注目を集めそうだ。
文「週刊文春」編集部
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