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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130708-00010002-bjournal-soci
Business Journal 7月8日(月)18時31分配信
7月21日の投開票に向け、参議院選挙の戦いの火蓋が切って落とされた。日本維新の会から出馬したアントニオ猪木氏など、今回も異色の立候補は数多いが、中でも自民党の全国比例代表候補となったワタミの創業者で元会長の渡邉美樹氏ほど話題性の高い候補者はいないだろう。
「ブラック企業大賞2012」で市民賞に輝いたワタミは、渡邉氏の経営手法、経営姿勢などからブラック性豊富な関連企業の実態まで、さまざまな話題を振り撒いている。その渡邉氏が、参院選にあたって早くもブラック性を発揮している。
渡邉氏は6月13日にワタミの取締役会長を辞任し、参議院選に立候補したのだが、ワタミ会長の在任中の5月にワタミの株主に対して、選挙運動まがいの私信を送付していた。それもワタミの便箋とワタミの封筒を使って。
「ワタミ株式会社株主の皆様へ」と題されたこの私信では、渡邉氏は冒頭で、「既にマスコミ報道等でご存じかも知れませんが、私、渡邉美樹はこの度、自民党の全国比例代表候補として公認されました。ここでその経緯について、ご説明申し上げたいと思います」としている。
都知事選に挑戦した際の心境、その後の東日本大震災の復興支援への関わり、都知事選と東日本大震災の復興支援を通じて得た経験、そして新たな思いについて切々と述べている。そして、その結果としての参議院選への挑戦について、「安倍総理からのお誘い、そして私の決意……」として書き連ねている。
その内容は、「第二次安倍内閣が発足し、安倍総理より声をかけていただきました。(中略)実体経済を成長させること、そして被災地や都知事選で聞いた悲痛な声へ応えることが私の使命と思い、新たな挑戦を決断しました」とし、「今回の挑戦にあたり、私の29年間のすべてをこの日本国の経営にぶつけることを約束します。そして、政治の目的である“国民の幸せ”を必ずや実現することを約束します」と述べている。
最後に、「今回の突然の表明により、皆様に於かれましてはご不安・ご心配をお掛けしましたことを心よりお詫び申し上げますと共に、今後ともワタミグループに対し、倍旧のご理解とご支援を心よりお願い申し上げ、取り急ぎ書中にてご挨拶とさせていただきます」と結んだ。
この渡邉氏のあいさつ文は、確かに同氏の参院選への立候補に対する思いを熱く、感動的に描いたものではある。しかし、そこに描かれた思いは、ブラック企業2012で市民賞という不名誉な称号を得た企業の経営者、さらには、その後に明らかになった数々の関連企業におけるブラック性とは、余りにも相容れないものだ。これだけ、国を思い、国民を思い、東日本大震災の被災者を思う気持ちのある経営者の企業が、何故、ブラック企業の代表となるのか、渡邉氏の言葉に偽善的な臭いを感じてしまう所以でもあろう。
その上、いくら参議院選挙の立候補届け出前とはいえ、ワタミ会長という立場を利用し、ワタミという私企業の株主に対して、ワタミの便箋・封筒を使い、ワタミの経費で郵便代を支払い、選挙運動まがいの“私信”を送りつける行動は、いかがなものなのだろうか。
確かに選挙違反には該当しないのだろうが、そこには渡邉氏個人として「政治の目的である“国民の幸せ”を必ずや実現することを約束します」という政治理念とはあまりにも異質なブラック性を感じてしまう。ちなみにサイト上では、渡邉氏を当選させない呼びかけを行っているものが数々出ている。
鷲尾香一/ジャーナリスト
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