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2013/7/6 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
69・28%→59・32%、54・49%→43・50%、57・92%→?
何かというと、最近の選挙の投票率の変化である。最初のは衆院選だ。民主党が政権を奪った09年の選挙は70%近い投票率があったが、昨年暮れの選挙は6割を切った。次は都議選。こちらも前回に比べて、投票率は11ポイントも下がった。3つ目が参院選で、前回は58%近い投票率があったが、おそらく、10ポイントくらいは下がるだろう。過去最低は1995年の44・52%だが、これに近い数字になるかもしれない。
実際、野党の候補者乱立、潰し合いを見せられると、選挙に行く気も失せるのだ。
参院選の1人区は沖縄などほんの一部を除いて、自民が圧倒しているし、16の複数区は全選挙区で民主や維新、みんなが候補者を譲らず、潰し合いを演じている。さらに生活の党が絡むところが3、社民党が参戦しているところが4。もちろん、共産党は全選挙区に立てているから、最後は共産党が笑いそうな選挙区もいくつかある。どっちにしたって、自公は安泰――。
これじゃあ、ダメだ。安倍政権の危険性は山ほどあるし、「暴走を許してはいけない」と考えている有権者はたくさんいるのに、彼らの1票の受け皿がない。有権者はドッチラケ。それが投票率をさらに下げ、ますます、自公を有利にする閉塞状況。
石破幹事長は「わが党はおごり高ぶり緩みが出たときに危機を迎える」なんて言っていたが、裏を返せば、気の緩みを心配するほど、余裕綽(しやく)々(しやく)ということだ。
有権者はバカバカしくて、やってられない。弱小・野党が潰し合ってどうすんのか。ホント、この国の野党はどうにもならない。
◆民主党は1ケタ台もある惨状
この調子だと、自公の大勝は揺るがないとして、野党はどれだけ負けるのか。
とりわけ、憎悪の対象になっている民主党は完全消滅まであるんじゃないか。選挙分析で定評がある政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言った。
「自民党は選挙区で45〜47、比例で23〜24。公明は11。このくらいはいくでしょう。そうすると、野党は40議席程度です。民主党は、5人当選する東京選挙区が象徴で、公認を得た鈴木寛氏も、公認が下りず無所属で戦うことになった元民主党の大河原雅子氏も当選圏に入っていない。20議席割れもあると思います」
改選議席は44だから、半減以下。しかし、別の政党の選対幹部は「20どころじゃないよ」と言う。
「民主は勝てる選挙区を探した方が早いんです。北海道、長野、愛知など5つ6つしかない。比例も厳しい。都議会では共産党に負けて第4党ですからね。比例が3〜4議席で終われば、1ケタ台の可能性もありますよ」
「さもありなん」と思えるのは、民主党こそが、今度の選挙情勢を招いたA級戦犯だからだ。
菅、野田政権の裏切りが自民党回帰を招いたわけだし、野党協力が進まないのは「最大野党である民主党が譲歩しなかったため」(鈴木哲夫氏=前出)だ。
どこまで国民の期待を裏切るのか。民主党には票を入れたくないし、消えて欲しい。それが有権者の声なのである。
◆極右のナショナリストが3年間フリーハンドだゾ
いずれにしても、世紀の裏切り、デタラメ政党、民主党のせいで、日本の民主主義は今や、風前のともしびになってしまった。このまま自公が圧勝したら、選挙後の日本はどうなるのか。参院選が終われば、向こう3年間、国政選挙はないのである。その間、よりによって、極右のナショナリスト、安倍がフリーハンドを得るのである。
「新聞は選挙の争点をねじれ解消と書いていますが、これは自民党サイドに立った表現です。国民の側に立てば、自公独走になる。それでいいのか、それが焦点だ、とこういうふうに書くべきですよ。国民は自民党の一党独裁の腐敗政治にこりごりして、政権交代をさせたのではなかったのか。それが元の木阿弥でいいのか。自民党が何も変わっていないのは、比例候補に業界団体の代表を並べたことでも分かります。そのうえ、中国、韓国のみならず、米国とも首脳会談ができない安倍政権がやりたい放題でいいのか。選挙後の国会は野党が死んだも同然になるでしょうから、民主主義のチェック機能が働くかどうか、非常に心配です」(政治評論家・野上忠興氏)
◆安倍首相には民主主義の良識がない
有権者は想像力を働かせることだ。選挙に勝ったら、安倍は何をやるのかを。今は「デフレ脱却」や「成長戦略」を隠れみのにしているが、本当にやりたいのは憲法改正と米国と一緒に戦える国づくりだ。しかし、それを争点にすると、圧勝できないから、封印した。それだけのことだ。
選挙に勝てば、それこそ、大手を振って、改憲に突き進むことになる。筑波大名誉教授の小林弥六氏は「これは翼賛選挙だ」と言った。
「マスメディアも安倍自民党の争点隠しに協力していますからね。巨大与党とメディアが一体化している選挙は異例で、戦前の翼賛選挙を想起させます。しかも、安倍首相は民主主義を守ろうという意欲が見えない。元外務官僚に『外交を語る資格がない』と言ったり、批判的なマスメディアに噛み付いている。最高権力者が言論弾圧をして、平気なのです。民主主義の常識、良識が決定的に欠如している首相だと言わざるを得ません。党首討論を見ても、自分の言うことに酔っているのか、他党のことは聞こうとしない。極めて危ない首相だと思いますが、今度の選挙で勝てば、おそらく、自民党内でも独裁色を強めていくのでしょう。お友達を重用し、政治を私物化させる懸念がある。もちろん、憲法改正も仕掛けてくる。憲法改正の発議要件を緩和する96条を改正すれば、あっという間に憲法の基本理念が変えられてしまう。そうなれば、国家のために表現の自由や基本的人権がないがしろにされてしまうことになります」
折しも、日銀は戦時国債を直接、買い取るような異次元緩和を加速させているから、よけいに嫌な予感がするのだ。
今度の選挙で野党が消えれば、国の形が変わってしまう。阻止したいが目下の情勢ではどうにもならない。やりきれない話である。
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