http://www.asyura2.com/13/senkyo150/msg/395.html
Tweet |
>「ベーシックインカム」は人間を幸せにするのか
少なくとも現行の「生活保護制度」や
「ネズミ講年金制度」よりは絶対幸せ。
日本国籍保有者限定にするのが必須だが。
当然、帰化要件も厳格化。
下手な友愛精神を持ち出したら、全てが水の泡。
**********************
「ベーシックインカム」は人間を幸せにするのか(ITmedia)
http://news.infoseek.co.jp/Councilor2013/article/itmedia20130628024makoto?p=1
小飼弾×松井博、どこへ行く? 帝国化していく企業
国の機能があいまいになる中、「ベーシックインカム」に注目が集まっている。国民の生活を、最低限の現金を配ることによって保証しようとする考え方だが、民主主義の方向としてアリなのか?
●福祉のお金を下の世代にたかるのは間違っている
小飼:いま先進国の台所がなぜ苦しいかというと、福祉が原因なんですよ。日本で高齢者福祉に属するサービスを全部止めたとすると、80兆円くらいが浮くんです。それって日本国民のネットインカム(総所得)の3分の1くらいなんです。ちなみに未成年に対して投じられるお金というのは、10兆円を下回ります。
松井:高齢者に回っているお金をなくせとは思いませんが、民営化にしてもいいんじゃないかと思いますね。横浜市営地下鉄に乗っていて、ふと疑問に思ったのは、高齢者がタダであること。一番お金を持っている層がタダなのか、と。
小飼:いまは医療が発達してるので、先進国に腰の曲がった高齢者は少ない。多くの人は背筋がちゃんとしてる。
松井:確かにものすごく元気なんですよ。働いたらいいのになあ、と思いますね。
小飼:「高齢者は格差が一番大きい世代だ」と言われますよね。格差というのは生きているうちに積み重なっていくものだから当然です。それを、なんで下の世代にたかるの? と思うんですよ。世代をまたぐから問題なので、お金を同じ世代間でやりくりするのはどうでしょうか? 例えば、僕は1969年生まれなので、同じ69年生まれの人の面倒を見ればいいんです。
松井:面白いですね。
小飼:でも、それだと細かすぎるので、一旦、福祉は全部ベーシックインカム(すべての人に最低限必要な所得を無条件に給付する構想)にしてしまえばいい。
最低限の文化的レベルの教育と福祉を維持するには、いまの税収では足りません。だけど、相続税を100%にしてしまえば足りる。いまの相続税を使ってフラットな課税にすると、どのくらいのレートになるか計算したことがあるんですが、いまの日本でも15%くらい。医療を厳しめにすればもっと低くなるかもしれません。
●ベーシックインカムで節税の努力は無駄になる
松井:お金を次の代に渡せないとなると、みんながやる気をなくさないでしょうか?
小飼:一所懸命脱税をする人がいますよね。でも、相続税を100%にしてしまえば、自分が生きている間の税率は下がるんです。税理士さんには申し訳ないけど、暗算で自分の税金が分かる。「死んだら財産は持っていけ」でいいじゃないですか。
「相続税」と言うより、「社会が相続する。世界が相続する」って言えばいいんです。それで計算すると、税収不足は解消されます。解消されるだけでなく、ほかの税率を減らせることが大きい。
では、どういうふうに社会福祉を配るのがいいのか。結局、全員一律同じ額にするのが簡単なんです。ただ、この方法の弱点の1つは、国をまたいだ節税策に脆弱(ぜいじゃく)であるということ。だから、やるなら全世界という単位でやるべきなんです。
松井:なるほど。
小飼:しかし、そうなると「仕事が中国に流出する」という人が出てきますが、雇用されないと生きていけないというのが、そもそもおかしい。ふたことめには「仕事につけ」と言うのは日本も米国も同じですがね。
松井:一方で遊んで暮らしてる人もたくさんいて、仕事をゲーム感覚でやっている人もいる。やっぱり「遊びの時代」なんだなあと思いますね。遊びなんだから楽しいゲームをしようよと。
最近「ノマドなんて成立しない」とか「カフェバーで仕事とか成立するわけがない」といった流れがありますよね。僕は成立すると思っていて、別に好きなところに住んで好きな仕事をするインフラがあるのならそれでいいと思うんですよ。
●日本には“隠れた税金”が多い
松井:年金や高速道路の料金なども一種の税金ではないでしょうか。日本って隠れた税金……つまり「税金」って名前が付いてないけど、実は「税金」っていうのが多いんです。
小飼:多いですね。税収が40兆円しかないのに、なぜ国家予算がその倍あるのかというと、社会保障の名目で取っているお金は、税金よりも多いんです。国の懐に入るのは120兆円ほどですが、年金として配っているのが約80兆円、そして残りが約40兆円。そういう意味では、国家財政って破たんしていないんですよ。
松井:米国で社会保障年金を「ソーシャルセキュリティタックス」と言いますが、「確かにタックスだよな。日本は『年金』なんて呼ぶなよ」と思うわけです。米国の高速道路は無料ですが、日本の高速道路料金も税金ですよね。
小飼:これは国に限った話じゃないですが、料金の取り方が細かいんですよ。例えば、電車の料金も細かい。鉄道の料金算定プログラムって10の40乗くらい組み合わせがあって、それがきちんと動くので「スゴいなあ」という人がいますが、むしろ、なんでそんなに細かく設定するのかと思いますね。
料金という点で、もっとも偉大な発明は英国の郵便料金だと思っています。全国同一料金にしちゃったんですよ。料金設定の仕方そのものは設計であって、デザインなんですよ。
松井:賛成です。あと今の税制は抜け穴が多すぎますよ。
小飼:なぜベーシックインカムの話をしたかというと、これを導入すると抜け穴を少なくすることができるから。一方、なぜいまの税制は抜け穴が多いかというと、累進課税だから。累進にすると、節税という努力が報われてしまうんですね。なにがあろうと2割は税金ということにすれば、節税の甲斐がなくなるでしょう。
松井:自分で会社をつくると、税金から逃れる手段を学ぶんですよ。サラリーマン時代にはなかったツールが増えて、節税できるから努力してしまう。この努力って社会的に考えたら無駄ですよね。いい製品とかサービスつくるほうに努力したほうがいいですよ。
松井:「高福祉国家」については、どう思われますか?
小飼:結局のところ邪魔するのは国境なんですよ。よくあるのは高福祉国家でビジネスで大成した人が他国に移住しちゃうとかね。でもそれをさっぴいてもなかなかよくやってると思います。例えば、フィンランドとか。
松井:僕は「国家の役割は減らしたほうがいい」と思っています。高福祉国家のフィンランドなどがうまくいっているのは再配分がうまいからですよね。
小飼:ですね。再配分率を考えると日本や米国は、税金が高い変わりに再配分に回る分は多くないんです。例えばデンマークは再配分が本当に上手。ただ、簡単に外国人をデンマーク人にはしてくれません。そこはハッキリしています。無条件に移住して国民になれるわけじゃない。
松井:そう考えると小飼さんが話されたように、ベーシックインカム的な考えもアリですね。
●再チャレンジできる社会は必要
松井:仕事をしていると、人事評価をしますよね。そして、評価の低い人は辞めさせられて、替わりにハイスペックな人が来て……ということを何年も繰り返していると人材が均質化するんです。それでも、ある程度は相対評価をしなくてはならなくて、その年たまたま一番下になるのは運不運ということになってくる。成功するかしないかが、運不運によるところが大きいと、つまんないじゃないですか。僕は人材の均質化が、アップルがダメになる1つの理由になるのではと思っています。
小飼:ただ、幸運は幸運として評価したいですよね。そうやって考えると、やっぱりどれほどうまい再分配でも所得税が5割を超えてはいけないと思うんです。だからベーシックインカムを導入して、不運に対するヘッジはしておきたい。
松井:そう思います。不運なときってあるからなあ、人生には。確かにベーシックインカム的な考え方はすごくいいし、再チャレンジできる社会は絶対必要です。
小飼:日本はその意味ではきつい場所かもしれません。あまり生物学的に正しくないですが、民族学的にあってるんだろうなと思うのは、失敗が「穢れ(けがれ)」になっちゃうこと。
松井:ですね。
小飼:最近読んだ『ワイ・コンビネーター』という本で、僕が一番感心したストーリーは主人公のほうではなくて、相棒のモリスのほうなんです。このモリスは悪い意味でのハッカーで、コンピュータ詐欺などで捕まったのですが、いまはMIT(マサチューセッツ工科大学)の教授をしています。こんなケースって、日本であり得ないでしょう。凶悪犯罪扱いではないとはいえ、立派な前科があるわけですよ。
松井:よくFBIがハッキングで捕まった人を雇うとか言うじゃないですか。あれって面白いですよね。
小飼:確かに。
松井:米国と比べると、日本社会は再チャレンジが難しいですよね。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。