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2013-07-05 陽光堂主人の読書日記
エジプトで軍によるクーデターが起きましたが、エジプトも日本同様、米国に支配されていて、米国の意向により政権は簡単に転覆します。
エジプト軍は、中国の人民解放軍と同じく、軍隊でありながら手広く商売を行っています。5000億円の予算で運営されていますが、その原資は明らかにされていません。この内、1000億円は米国の援助とされており、サウジなど湾岸独裁諸国からも援助を受けている可能性があります。
こういう有様ですから、エジプト軍は米国の意向には逆らえません。今回の政変も、もちろん内諾を受けての行動と見られます。
また、1日付の「ガーディアン」も、軍に拘束されたモルシ大統領の側近が、自分たちは米国に支持されていて、米国の許可なしにクーデターは実行できないと語っていたと報じています。モルシ政権は、米国の後ろ盾があるので大丈夫だと高を括っていたようです。
日本と境遇が似ていて、主権のない国の悲哀が感じられます。周知の如く、日本でも数多の内閣が米国の不興を買って倒されて来ました。安倍内閣もオバマ政権に嫌われていますから、危ない状況です。
倒されたモルシ政権の支持母体はムスリム同胞団ですが、これは米国に協力的なイスラム組織で、非常に分かりにくい存在です。「イスラム原理主義組織」とよく言われますが、イスラム教に原理主義は有り得ないので、これは過激さを印象付けるためにマスコミがミスリードした結果と見られます。
ムスリム同胞団は過去に汎アラブ主義を標榜したナセル暗殺を企てたことがあり、アルカイダの誕生にも関わっています。イスラエルに対する武装闘争で有名な「ハマス」は、ムスリム同胞団パレスティナ支部の武装闘争部門として創設されました。
1年前にモルシ政権が誕生した際には、米国から「イスラエルと対立しないこと」を条件として突きつけられています。ということは、ハマスの反イスラエル闘争も額面通りではなく、イスラエル政府の強硬路線を正当化する役割を果たしているようです。
ハマスはレバノンのヒズボラと敵対し、シリアのアサド政権転覆に側面協力しようとしています。ムスリム同胞団は、シリアの反政府勢力を支援していますから、見事に親米親イスラエル路線を突き進んでいます。
ところがどういうわけか、今回モルシ政権(ムスリム同胞団)は、米国に見捨てられてしまいました。オバマ政権はシリア情勢介入に消極的ですから、大規模な反政府デモが起きたことを奇貨として切って捨てたのかも知れません。(オバマは秘密工作を行うのが好きですから、デモ自体、米国に誘導された可能性があります)
気になるのはエジプトでデモが激しくなった頃、スノーデン氏の亡命を巡って米露間で交渉が行われていたことです。エジプトでの軍の介入とプーチンによる条件付き亡命受け入れ宣言(実質的な拒否)は時期が重なっていますから、裏取引が行われていたのかも知れません。
ロシアはアサド政権転覆の企てを阻止すべく孤軍奮闘していますが、NATO諸国は軍事介入の準備をしていて、非常に危うい瀬戸際にありました。アサド政権転覆には周辺国の協力が欠かせませんが、大国エジプトで政変が起き、反アサドのモルシ政権が崩壊したとなれば企ては頓挫します。
米国としてはシリア情勢よりスノーデン氏による情報漏洩の方が優先的解決事項ですから、ロシアが亡命を拒否するならシリアに対する軍事介入を控えるという合意がなされた可能性もあります。米国はモルシ政権崩壊を黙認すればよいわけですから、難しい工作など不要です。
サウジアラビアは親米国家として有名で、シリアの反政府勢力にも支援していますが、アメポチ国家らしく今回のエジプト政変を歓迎しています。中東情勢は急変しており、シリア情勢も混沌として来ました。
今回のような政変は、米国支配が続く国ではいつでも起こり得る展開で、対岸の火事では済まされません。マスコミは例によってろくに報道しようとしませんが、同じ境遇にある我々日本国民はしっかり情報分析して自国の立て直しに役立てる必要があります。
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