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将来人口推計から見た2030年の日本
国立社会保障・人口問題研究所というサイトに「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei/newest04/sh2401top.htmlという統計が載っています。
この資料を参考に、2030年、つまり今から17年後の日本社会がどのような姿をしているかをごく簡単に見てみます。ちなみに自分は現在59歳、2030年には76歳になります。
年齢階層別に見て、最も大きな変化を示すのは75歳以上人口の割合です。日本全体で見た場合、2010年が11.1%であったのに、2030年には18.6%から20.5%になるとされていて、ほぼ2倍にもなるのです。同様に65歳以上人口を見ると、2010年は23.0%であったものが、2030年には30.4%から32.8%になるとされています。それに対して、生産年齢人口である15歳から64歳は2010年が63.8%であったものが、2030年には56.7%から59.4%になるとされています。
これだけ見ても、今後介護負担が急激に若い人たちへのしかかっていくことが分かるはずです。そして、このことは、70歳程度の人たちが80歳や90歳の人たちの面倒を見ることにならざるを得ないということも示しています。
地域別に見ていくと別のことが分かります。社会的に人口の出入りがないと仮定した推計ですが、埼玉、東京、鹿児島でどのような将来が推計されているかを見てみます。
埼玉は75歳以上人口が2010年で8.2%、それが2030年には18.7%にもなります。65歳以上人口で見ても20.4%が30.5%へ10%強の増加です。
東京は75歳以上人口9.4%が17.3%へ、65歳以上人口で見ても20.4%が29.6%へ増加します。
鹿児島は75歳以上人口が14.9%が20.9%へ、65歳以上人口では20.4%が29.6%へ増加します。
75歳以上人口で見たとき、埼玉や東京の増加率が2倍程度であることは非常に驚異的なことのはずです。現状のような老齢期の過ごし方、つまり、年金をもらいながら基本的には労働をすることなく日々を過ごすという生活方式ができる可能性はかなり少ないと思います。多分、今後望まれる、または、必要に迫られる生き方はなるべく死ぬ直前まで自分のことは自分で、体がある程度動く間は何らかの生産活動に従事するというものでしょう。
しかし、埼玉や東京のような都市部ではそういった生き方はかなり難しいと思います。ただし、鹿児島のような地域ならかなり異なるはずです。つまり、ちょっとした広さの農地を所有し、自分のペースで作物を作り、ある程度自立した生活を送るというものがかなり大規模に可能になるはずなのです。もちろん自分が食べるものを自給するということではなく、日々の生活で生産活動に従事することが一番の狙いです。自分の判断で休むときは休み、働くときは働くということができるのがこういった形の農業の利点です。当然、収量は上がらず、農地で傷んでしまうものも多く出るでしょう。しかし、それでも家でテレビを見ながら一日を過ごすとか、パチンコで時間をつぶすという生活よりはずっと健康的なはずです。結果的により健康な生活が送れるはずです。
都市部でそういった生活スタイルを実現するためのモデル地域ができれば、より広い土地を用意できる田舎なら、更に理想的な自立生活が送れる地域づくりが可能であるはずです。今後、なるべく元気なうちに都市部から農漁村地域への移住を促す政策が必要ではないでしょうか。
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