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ニュースキャスターの辛坊治郎氏と盲目のヨットマン岩本光弘氏がヨットの太平洋横断に挑戦中、宮城県沖約1200キロ地点で船内に浸水し、10時間漂流した後、救助要請となった。3メートルの荒波の中、海上自衛隊の高性能飛行艇「US−2」が現場に飛来し、辛坊氏らは救助された。この件がネット等でいろいろと取り沙汰され、ちょっとした物議をかもしている。
辛坊氏は週刊誌のインタビューでこう言っている。「9年前、イラクで人質にされた高遠菜穂子さんたちに対し、自己責任論を持ち出して批判しました。これでは、言ってることとやってることが違うじゃないかと厳しい指摘があるのも承知しています。私には反論できません。」
9年前のNGO邦人イラク人質事件の際に、犯人側から自衛隊の撤退を要求され、国家として受け入れるわけにはいかない事情があったとしても、彼らが遭遇した災難を“自己責任原則”に帰着させるのは違うことだと思った記憶がある。たとえ責められるべき軽率さで死の危険に見舞われたとしても、国家は災難に遭っている国民を助ける義務がある。
一方、辛坊治郎氏の救出劇では、海上保安庁と海上自衛隊が動き、相応の高額な金が掛かっている。この金を国費ではなく辛坊氏自身が払うべきだなどと言う声も出ている。辛坊氏らのヨット航海は国民の負託を受けて行ったものではなく、ヨット遊びの延長というか、それはあくまでも彼らの自主的な計画である。そうではあっても、国民の命を救助するために国家がコストを払うのは当然である。いや、国民が娯楽目的であろうと何であろうと、難に遭えば国家は国民を助ける義務がある。
そのために国民は納税の義務を果たし、順法精神を履行している。だから、辛坊氏が国費で救助されることは当然のことである。「国家」とは、個人が安全に生きて行くために、自己の権利の一部を国家に付託し、国家は付託された義務を果たすことで成り立っている。今回出てきた辛坊氏に対する「自己責任で金を払え」という論調は全く見当違いである。
だが、公人としての辛坊氏の心無い普段の言動を思えば、感情的には“お前、救助代全額払えよ!、普段、国民を煙に巻いて大金を稼いでいるのだから!”と言いたくもなる。とくに彼の故・中川昭一氏に対する言動は人間としてひどすぎるものだった。以前、読者さんに知らせていただいたが、2009年3月1日、大阪・よみうりテレビ製作の討論番組、「たかじんのそこまで言って委員会」で、辛坊治郎氏は次のような発言をした。
「お父さんも自殺されてるし、ああいうこと(「酩酊」会見など)を何回も何回もTVで放送すると、本人は自殺の恐れがあるから、もうこの辺で止めといてやろうやないかという話になるじゃないですか。とんでもない話だと思います。あんなものはね×××××(放送自粛音)と思いますよ。あんだけ国際社会に恥かいてね、オメオメねぇ オメオメ有権者の前にもういっぺん出るなと!もう二度と再びたぶん出られないと思いますよ 出てきたら必ずあのVTR(「酩酊」会見など)を流しますから その意味では世の中にはやってはいけない事があるんだって」(×部分は「自殺すればいい」と言われている。)
G7会議直後の中川昭一氏の酩酊会見は国際金融マフィアに嵌められたという説が有力である。国際金融マフィアに魂を売り渡した小泉・竹中構造改革の過激なシンパであった辛坊氏が中川氏をとことん貶めるのは政治的な理由があった。それにしても、上の件は人間として許せない言動であった。
また辛坊氏は同番組にゲストとして経済学者の丹羽春樹氏を迎えた際、丹羽氏にはほとんど語らせずに、彼の理論を冒頭からこきおろしていた。礼を失した非常に無礼で尊大な態度だった。ゲストにある程度しゃべらせた後ならまだしも、本人がほとんど語らないうちに頭ごなしに意見を封じ面罵した姿勢は、司会者というよりも人として常軌を逸していた。このような人物が司会を任されるテレビ界の劣化はいまさら語るまでもないだろう。
ただ、イラク邦人人質事件では『自己責任論』を大々的に報じたメディアが、辛坊氏の海難事故に対しては、いたって鎮静的であるが、この理由は何だろうか。普通に考えれば、普段、自己責任原則を強弁する著名人の自己責任論を大々的に取り上げてもいいようなものだが、これを敢えて無視するマスコミは何かに気を遣っていることになる。それは、辛坊治郎氏が国際金融資本のお眼鏡にかなっている人物、つまりは国益を売り渡す勢力に加勢しているからという理由以外に思い浮かぶことはない。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/07/post-dab1.html
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