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インタビューに答える小沢一郎氏(東京・永田町の衆議院第1議員会館)【時事通信社】
「勝負は次の衆院選」―安倍政権、長くない=小沢一郎生活の党代表インタビュー=
http://www.jiji.com/jc/v?p=politician-interview_ozawa_ichiro-01
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-9216.html
2013/06/28 時事通信 :「日々担々」資料ブログ
生活の党の小沢一郎代表は時事通信のインタビューに応じ、7月の参院選では自民党が過半数を取るとの見通しを示す一方、期待先行で政権運営は安定しないと指摘。参院選後に自民党に対抗できる受け皿をつくり、衆院選での勝利を目指すと語った。インタビュー要旨は次の通り。
−7月の参院選の争点は。生活の党として何を訴えるか。
争点は、われわれの党名通り、国民の暮らしをいかにして守るかということだ。たまたま僕が(アベノミクスの危険性について)言った何日か後から(株価が)暴落した。アベノミクスと呼ばれるものは実態がない。国民の生活にはプラスにならないだけでなく、マイナスの面が大きい。
為替が乱高下しているが、円が大幅に安くなって、国民には何かプラスがあるのか。儲かるのは大手の輸出企業だけだ。この間、国民は漁業、農業、燃油、電力、飼料、食料、化学製品等々、ひたすら物価の値上がりに悩まされるだけだ。
また、労働分配率が非常に落ちている。競争力のある企業を大きくしさえすれば国民の所得として返ってくるという論理は、小泉内閣でウソだったことが証明されているが、また同じ様なことをやっている。
だから、所得が上がらず、物価だけが上がる。じゃぶじゃぶとカネがあっても、必要な人には回らず、みんなマネーゲームに回ってしまっている。
必然的に全部国民の生活にしわ寄せがくるので、わたしどもはこのことを指摘しながら、いかに暮らしを守るかを訴えていく。
命と暮らしと地域社会を守ることをスローガンにする。個別の具体策としては、アベノミクスなるものの危うさ、その中での雇用の問題。例えば、(労働者の)約35%が非正規社員になっているが、今度は「限定正社員」と言って正社員にまで非正規の仕組みを取り入れようとしている。これでは、雇用が非常に不安定になり、国民の生活プランを全く打ち砕く話になる。
久しぶりにボーナスが増えるなんて言われているけれど、それは大手の正社員の話だ。かなりの部分の人たちは給与が上がらない。雇用制度と給与所得は小泉内閣以来のことだが、密接に関連している。
それから原発の問題やTPPの問題もある。たぶん来年までに事実上の不況に陥ると思うので、消費税の問題もある。そのような命と暮らしに直接関連する問題の中から、分かりやすい大事なテーマを取り上げて訴えていきたい。
特に格差の問題。地域間格差の拡大で、地域社会はこのままだと本当にどんどんさびれていってしまうが、(安倍政権は)それでいいという考え方。その社会・経済政策の基本的な考え方がわれわれには理解できない。
−政府は成長戦略を打ち出すが。
成長政策も、(市場などは)これまた中身がないと失望している。
■選択肢なく、自民が勝つ
−それでも安倍内閣や自民党の依然として支持率は高い。野党の支持率は全般的に下がっている。
つまるところ実態はないが、何となくいいことがあるのかな、というイメージ先行ではないか。
だから今言ったような問題が現実にひしひしと感じられるようになり、マネーゲームがいろいろな被害を及ぼすことになれば、これはもう一気に下がると思う。
ついこの間まで、日本維新の会だって猛烈な支持率があった。結局、中身のないものはいずれ見破られてしまう。そこは全然心配しいていない。今、そんなに慌てる必要はない。国民はそんなにばかじゃない。いずれ僕の言っている通りになってくる。
ただ、選挙のことを言うと、残念ながら今、国民には選択肢がない状況だ。たぶん投票率も下がるだろうし、選挙の結果だけを予想して言うと、固い支持層を持っているところがどうしても強くなる。つまり自公が過半数の議席をとるだろう。
これは国民の選択肢、もう一方の受け皿がない、たまたまその結果ということだ。参院選まではそういう状態が続くかもしれないので、支持率の話は別にして、旧来からの固い基盤のあるところが勝つだろう。
−自公が過半数を取り、国政選挙は当面ないとすると、参院選後はどう野党の主張を実現していくのか。大きな再編になっていくのか。
野党の主張は実現できない。多数じゃないから。主張はするけれども、現実は多数党がやるわけだから。去年の暮れ(の衆院選で)、非自公のどの政党もみんな分かったと思うが、もう一つ踏ん切りがつかないということではないか。参院選の結果で、これじゃあどうしようもない、ますます国民にそっぽ向かれるね、ということがはっきり分かれば、そこから道が開けると思う。
きちっとした受け皿さえできれば、そのグループの基数がどんなに小さくても、全然問題じゃない。50人だろうが60人だろうが、ひとたび国民が「ああ、これが選択肢になるな」という勢力ができれば、次の衆院選は絶対に勝つ。小選挙区制でそういう仕組みにしたんだから。
自民党も300超の議席を持っていたのが(2009年衆院選で)120になっちゃった。民主党も300超が(12年衆院選で)50いくつになった。そういうものだ。
■最大野党軸に、結集を
−もう一度野党が固まっていかなければならないと。
固まるって、何がなんでも一緒になればいいというものではないが、昨年末の総選挙で民主党と自由党が合併する以前の状況に、振り出しに戻っちゃった。せっかく苦労して「上がり」まで行ったのに、ファウルが出て、振り出しに戻った。しんどい話だけど、またもう一度、一つずつ階段を上がっていくしかない。老兵にはつらいけどね。
−民主党が軸か。
民主党どうこうじゃないが、一番大きいところがやる以外にない。とにかく声を掛けないとね。
−小沢代表は再三、民主党にイニシアチブをとるよう促してきたが、反応がなかった。
声は掛けましたよ、やったらどうですかと。でも、結局人間って、どうしようもなくなるまでは腹をくくれない。
−参院選が終われば、まとまるしかないとなるか。
それは分からないけど。結果を見れば、これではしょうがないねと、普通の神経ならなるんじゃないかな。
−そのときは生活がイニシアチブをとるか。
その必要はない。みんな「お山の大将」になりたがるからうまくいかない。やはり、いかにして政権を取るか、いかにして天下をと。大きく行かないとね。
−小さくなっても民主党内には意見対立がある。
意見対立がね。少数だと思うけど、自民党と似たような人もいるし。考え方が真逆ならそこはしっかり整理した方がいいんじゃないかな、民主党は。
−反自民、政権交代の旗印で戦っても、政権を取った後に党内がまとまらない。野党はどういう旗印で戦うべきか。
政権を、ただおもちゃのように欲しがるというのではダメだ。極端な言い方をすれば。だから、民主党(政権)はつぶれてしまった。自分たちの主張していたことと違うことをやったんだから、国民が愛想を尽かすのは当たり前だ。だから、言う以上は、一生懸命こういう方向で、こういう目標、理想で頑張ろうと、そこは意識を共有しないといけない。
−安倍政権は憲法改正を前面に掲げるなど若干右寄りの印象だが、内政・外交をどう見ているか。
同じ見解ですね。どの点についても。きちっとした理念や哲学で自分自身の方針、それに基づく政策、それがきちっとあって何かするって言う話なら別ですけど、何となくアベノミクスに象徴されるように、外交も何も、似たように中身がない感じがする。いわば、あんこのない饅頭みたいなものだ。
■首相、2年後の総裁選までに退陣も
−維新への風向きがおかしくなっている。野党結集でどういう位置付けになるか。
維新は野党じゃないと思う。自民党と似たような事を言っている。国会運営でもほとんど自民党と一緒だし、自民党より極端ことを言ったりしている。そういうことで国民には(実態が)分かってきた。
−参院選後に憲法改正ということになると、公明党は与党でいられるのか。
公明党は深刻だろうね。平和だ、平和憲法を守るんだ、と言って、一生懸命、(支持母体の)創価学会がやってきたからね。憲法改正すること自体がちょっと、しんどいのではないか。
−参院選後の政界再編で、自公連立がずっと続くとは限らない。
安倍晋三さんの感覚から言うと、数がしっかりまとまっていることと、公明党とずっと一緒のどっちをとるかとなると、自分の考え方についてくる数がありさえすれば、公明党との連立ということは、彼の頭の中には何が何でも、という意識はないのではないか。維新がいくら(議席を)取れるのか知らないけれども、公明党も入れて3分の2になったからといって、憲法改正に「うん」というわけではないだろうから、そういう意味では、自分らで3分の2になれば別だけど、当面過半数あればいいという話になると、別に公明党にあまり配慮しなくても良いというふうになるかもしれない。
−もともと民主党は暮らしを大事するという意味で公明党と近いと思われていた。公明を入れて二大政党づくりを進める可能性はあるか。
それは分からない。やっぱり宗教(が基盤)だから。それを前提としてやるということではないのではないか。彼らが、もう自民党に愛想を尽かした、一緒にやりたいと言うことであれば別だけど。神様じゃないから先のことは分からない。
−次の衆院選までには受け皿はできるか。
たぶん。政治家は自分の目先の欲ばっかり言っているからダメだけれど、遠からず国民の方から受け皿をつくるべきだということになるんじゃないか。だから、次の総選挙までにはできると思う。
−安倍内閣はいつまで続くか。
安倍内閣は長く続かないと思う。ただ、自民党は絶対解散しない。何かもう次は俺だって言っている人もいるらしいけれど。だから結局、(次期衆院選は)3年後だ。
−安倍氏は2年後の自民党総裁選は厳しいか。
他党のことだからわからないが、その時にはもう代わっているんじゃないか。多分違う人じゃないかな。これは当たるも八卦、当たらぬも八卦だけど。やはり期待感だけが風船玉みたいに膨らんだ分、(実態は)何だっていうことになると、(見放されるのは)意外に早い。
−この秋くらいに。
かもね。分からないけど。大変じゃないか、晋三さんも。
■野党結集、「呼び掛けあれば」
−地方選でもどんどん投票率が下がっているが、参院選でまた下がるということは、それだけ政治に対する有権者の信頼がどんどん低下していくということか。
そうではない。だって地方選挙では非自公の候補者が勝っている。投票率が下がったら自民党が強いはずだ。それなのに何で自民党は負けているのか。それは野党がほぼ1本だからだ。非自民の候補者はほぼ1本でしょ。そうするとかなわないんだよ、自民党は。だから投票率が下がろうが、参院選だって、(非自公の)候補者が1人だったら絶対勝つ。だけどいっぱい出るからね。だから、受け皿、選択肢をつくれというのは国民の気持ちなんです。選択肢がないので、「どうするんだ、私たちは」っていう話です。だから投票率が下がる。国民の方から政治状況、生活の状況によっては、声が出るかもしれない。「お前たちは一体何をしているんだ。ちゃんとした選択肢をつくれ」と。
−昨年の衆院選を前に、民主党を出るしか選択肢はなかったのか。
「やらない」と言っていたもの(消費増税)を「やる」というんだから。嘘っぱちを飲めったって、それは無理でしょう。民主党員として選挙の最前線に立って訴えてきた自分としては、いいとは言えない。だから何か知恵を出しなさいよと言ったけれど、全然出てこなかった。
−国民との約束を破ることはできないと判断したと。
そういうことです。
−受け皿づくりにイニシアチブを取らないのか。
僕がどうこうということではない。ただ、やりやすくするために、呼び掛けられれば、僕らは賛成します。いつでもその下に集まります。
−呼び掛ける責任は民主党にあるか。
そうでしょう。(大量の議員が)落選したからって、まだ100人近くいる。
−維新が失速しているので、民主党が参院の2人区で相対的に有利になりそうな雰囲気だ。
多少有利になった。有利になったけど大したことはない。
−民主党がイニシアチブを取っていない背景には、「また考え方はばらばらだ」という批判を受けたくないという声もある。そこを乗り越える知恵があればできるか。
もう知恵の段階じゃなく、決断の段階だ。決断しきれないと、金丸信先生流に言えば、民主党はもう「馬糞の川流れ」だ。
−参院選後は意外と早く政治が大きく動くか。
可能性がある。国民サイドからの要求もあるのではないか。
−民主党でリーダーシップを取る海江田万里代表、細野豪志幹事長は小沢代表に近いが、2人の働きをどう見るか。
彼らが決断して実行できる環境がまだできていないのかもしれない。
−党内的にか。
世間全体も。
■小選挙区制は良い制度
−脱原発を主張する党は他にもあるが、一つにならない状況については。
共産党がその受け皿の中に入ることは、なかなか考えられない。イタリアでは入ったけど、1度。あれも共産党の分派だから。フランスではオランド大統領だって社会党だけど、教条的ではない。かなりフレキシブルだ。社民党はひとつになってもよいのではないかと思う。ヨーロッパの社会党は。現状では共産党、社民党が一つの党にまとまることはあり得ない。ただ社民党とは一つの党にならなくても、協力関係はできると思う。
−小選挙区比例代表並立制はもう17年になるが、この制度をどう見ているか。
とてもいい。政権が2度も交代した。だから、いい加減な政治すると交代するよということだ。自民党がまたいい気になっていい加減なことをしたら交代だ。
−抜本的改革を含めた定数削減がなかなかまとまらないが。
これは衆参の議会制の問題に絡む。定数を減らせばいいってもんじゃない。余計なものを削るのはその通りだけれど、日本の場合は衆参が同じようなことをやっているから数が多いと言われる。衆院だけ比べたら、他国よりはるかに少ない。だから数の問題より衆参の機能をいったいどうするんだという話だ。両方同じことをしているのなら、多すぎるのではないかという話になる。
安倍さんが3分の2をとって衆参の仕組みを変えると言うんだったら、そうだそうだということになるけど。それぐらい大きなビジョン、青写真を掲げてほしいですね。9条だって大事だけれど、それだけではね。
−若い政治家をどうみているか。
今はプロセスの中、しょうがない、ある程度混乱するのは。日本人はせっかちだから、君ら記者諸君が一番せっかちだから、昨日のことをきょう結論出せなんて話ばかりになる。そんな簡単にいかない。世の中は。いまは自民党の戦後体制の中からの変化のプロセスだ。うまくいくためには多少時間がかかる。
−政治家も長く物事を見る人もいない。
日本人がせっかちなんだ。僕もそうなんだけれどね。
−いわゆる「チルドレン」議員への批判もあるが。
そんな簡単にいかない。君らだってすぐ社長というわけにはいかない。一段ずつ上がるしかしょうがない。プロセスだから。いろんな経験を積み、いろんなことがあり、少しずつ成長していく以外ない。
−民主党時代の(小沢)チルドレンはなかなか再選されなかった。
うちの仲間ばかりではなく、民主党の全ての議員に言えることだが、日常活動をしなかったのが大きな原因ではないか。日常活動をしないと、国民意識が奈辺にあるかというのが分からない。永田町で口先で政治を語っているだけではダメだと思う。選挙活動、日常活動をしろというのは、それによって国民の気持ちを理解することができるということだ。会わないと分からない。ヨーロッパも、特にイギリスは、どれだけ偉くなってもやっている。週末は戸別訪問をし、パーティー(ミニ集会)をしている。会話の中から(有権者が)何を望んでいるのか、われわれに対して何を求めているのか、喜んでいるのか、怒っているのか。国民の気持ちが短い会話で分かる。それをしないと、有権者から見捨てられちゃう。
−民主党が政権取って3年半、なかなか改善できなかった。
それもいっぺんにはいかない。日常活動をやったらもっともっと強くなった。いい加減な政策ではなく、地に足の着いたものになったと思う。学校の先生に教わったような話ばかりしているから。現実はそうじゃない。学者の言うことなんて言う通りになったことなんてない。あくまで理屈であって、自分の理念と思想を形成するための糧にすればよいだけの話だ。自分でやらなきゃならない。そのためには地域に帰って活動することが一番の実学であり、基本だ。
■尖閣棚上げ、「田中先生から聞いてない」
−外交について聞きたい。小沢代表はこれまで日中外交に尽力されてきたが、現状の日中関係は首脳レベルはおろか、政治レベル、事務レベルの対話が難しい状況だ。現状をどう認識しているか。
非常に深刻だと思う。中国にもこれ以上悪くしようという気はないけれども、次から次にいろんな事実を突き付けられると、何となく、話し合いでうまく、ほどほどで決着つけようやというわけにいかなくなる。引っ込みがつかなくなっちゃったということだと思う。最近では慰安婦の問題では橋下徹大阪市長の発言があった。安倍さんの(歴史認識をめぐる)発言やら、(閣僚の)靖国参拝やら、尖閣問題やら、本当に次々といろんな問題が出た。
−尖閣問題の棚上げ論について、野中元官房長官は田中角栄元首相から聞いたと発言している。小沢代表は棚上げ論を田中氏から聞いたことはあるか。
田中先生から聞いたことはない。棚上げ論はケ小平氏が言ったことだと記憶している。この件は後世に任せよう、今ケリをつけようとしても無理があるからと、そういう話があった。国交回復の時は周恩来氏だったが、向こうは似たような考え方だったのではないか。言葉として言ったのはたぶんケ小平氏ではないかと思う。
−野中氏は、田中派の函南町の研修会の場で聞いたと言っている。
研修会は僕が取り仕切っていた。自民党にいる時はね。でも、その話は聞いたことがない。
−日本はどう対応すべきか。棚上げ論に応じるべきか、応じるべきではないか。
政府じゃないから。政権を取ってから答える。
−いい知恵はないか。
知恵はある。いくらでも。人間のやることだもの。お互いに立場の立つように、知恵を出す以外ない。そうでなければ戦争する以外なくなってしまう。
−小沢代表は李克強首相とも親しい間柄だが、訪中して会われることは。
野党で行ってもしょうがない。新進党、民主党の時も、大きな野党で、「政権を」という前提があった。政権を狙える方向、そういう目標に進める状況にないと会ったってしょうがない。個人的な話で終わってしまう。
−日韓関係もおかしい。
日韓もおかしくなっている。これも韓国は絶対に引かない。
−米国とばかりやっているのでは。
そういうことではない。相手にされないでしょ、日本は。それが一番の悲劇だ。中韓からだけでなく、米国からも相手にされていない。素通りだ、今の日本は。
−安倍政権の外交の基本姿勢は間違っているのか。
麻生(太郎副総理)さんもそうだし、(石原)慎太郎(日本維新の会共同代表)氏なんかもっとそうだが、米国をはじめ中韓も最も嫌う核武装をしての武装独立論だから。最近、米国で政府の人はそれほど発言しないが、安倍政権に対して非常に批判が強くなってきた。武装独立論は一番嫌われるんです。
■憲法改正、96条先行は姑息
−憲法9条について代表自身はどう考えるか。
改正したっていい。(憲法改正の論点は)他にもいっぱいある。しかし(96条の改正発議要件を)2分の1にするということだけを先行して改正するというのは姑息すぎる。姑息すぎるし、論理的に合わない。他にも3分の2(を定めた規定)はいっぱいある。改正規定だけ2分の1というばかな話はない。もっと正面から堂々の議論をしなきゃ、変えるのなら。いいところは賛成する。
−生活の党は憲法に関する考え方を発表したが、9条の1項、2項はそのままでいいと。
いい。
−付け加えるのは。
国際協力。自衛権というのは、自衛権を持っていると憲法に書いてあるところはないのではないか。自然権として当然のことと認められているから、あえて書く必要もない。1項と2項は一緒にしてもいいが、重ねてそのための戦力を持たないと書く必要はない。武力の行使は駄目と書いてあるから。だけど国際協力のことだけは抜けているから、そこは付け加えていいと思う。
−代表は憲法改正には否定的ではないが、参院選の争点には挙げていない。
だってほとんどの国民は、憲法改正(して)、今すぐ96条(の改正発議要件)を2分の1に(緩和すべきだ)なんて思っていない。
−安倍政権は4月、5月には前のめりだったが。
だけど利あらずと思って最近しゃべらなくなったんじゃないですか。だから駄目だ。政治家は明確な理念と信念に基づいて発言しなければいけない。世間に聞いたら評判が悪いからやめましたということではいけないと思う。ましてや一番大事な憲法問題で。
−非自民勢力が大同団結する一要因になるか。
憲法で大同団結ということはない。社民党や共産党とは違う。
−橋下大阪市長がオスプレイの大阪受け入れに言及したが。
何なんだろう。これまでマスコミがおだてすぎたのではないか。メディアを意識し過ぎたのではないか。
−小沢代表はかつて橋下氏を…
いい人物と思っていましたよ。自分自身でもマスコミに使われ、マスコミに乗ってきた男だからと言っていた。そういう中で自分の本質的なものをしゃべったのではないか。
−これから橋下氏、維新は厳しいか。
厳しいと思うよ。何でオスプレイが出てくるのか分からない。
■次の衆院選が勝負
−沖縄基地問題をどう考えるか。
沖縄に、日本に海兵隊はいらない。当然、米軍には極東のプレゼンスという任務がある。日本防衛だけでなくて。有事の時にきちんと指揮命令系統がなければならないし、そのためのスタッフ、機材なんかは日本に置いておきたい。これはしょうがない。それは日本だって必要だ。ただ、最前線の兵力である海兵隊はいらない。
−司令部機能があればいいと。
司令部機能があれば。後の自衛のことは、日本が自分で守ればよい。
−そうすると普天間飛行場の辺野古移転は。
僕は反対です。行ってみなさい、あんなきれいな海を。石油備蓄基地でどれだけサンゴが死に、どれだけ海が汚れたか。今少しずつ回復しているけどね。サンゴが死滅しちゃった。ましてやあそこはジュゴンの北限の地だ。きれいな海を何で埋め立てるのか。どうしても必要なら土地なんか他にもいくらでもある。
−普天間移設で、自民党本部と沖縄県連でねじれている。
あれもおかしい。自民党の沖縄(県連所属議員)は全部離党すればいい。でなければ、筋道が通らない。反対だと言うなら。
−鳩山元首相は結局、辺野古に決めたが。
あれもちょっとなあ。僕は当時、政府に関係するなって言われていたが、あれだって解決の道はいくらでもあった。沖縄のあんな小さくきれいなところに、兵隊ばかりいっぱいいなくたっていい。しかも、日本の自衛隊でなく米軍だから、余計いろんな軋轢(あつれき)が生じる。
−ところで、小沢代表は選挙に詳しいが、AKB48の総選挙には関心はおありか。
あの(投票した)人たちにも、もう少し政治に関心を持ってもらいたい。アイドルがお金を儲けられるのも、こういう平和な世の中だから。紛争地帯だとそんなことやってられない。
−さきほどご自身を「老兵」とおっしゃったが、次期衆院選はどうする。
当然、次の衆院選は勝負だもの、やりますよ。僕がやめたんじゃしょうがない。ここで勝負だ。だんだん腰が痛くなったり、肩が痛くなったりするけど。
−三浦雄一郎さんは80歳でエベレストに登頂した。
年寄りの希望だね。
−日本改造計画に続く本の出版予定は。
政権が間近になったらね。
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