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自民若手議員 「安倍政権の原子力政策に異論あり」〈週刊朝日〉 
http://www.asyura2.com/13/senkyo150/msg/265.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 7 月 03 日 08:17:13: EaaOcpw/cGfrA
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130703-00000001-sasahi-pol
週刊朝日 2013年7月12日号

 福島第一原発の事故から2度目の国政選挙となる参院選が、いよいよ始まる。安倍政権は国内では何が何でも核燃料サイクルの維持に走り、海外では原発を売り歩く。そんな方針に疑問を投げかける自民党1年生議員がいる。秋本真利(37)、勝俣孝明(37)、小倉将信(32)各衆院議員がトコトン本音を明かした。

――選挙区を歩いていると、原発問題について有権者の関心が低くなっている感じはしませんか。

秋本:世論調査を見ても、まだまだ高い数字が出ています。東北の復旧復興を語る中で避けて通れないテーマだし、「しっかり取り組んでくれよ」という思いが数字に表れている。ちゃんと受け止めて、議論していかないといけないと思っています。

勝俣:私の地元・静岡県には浜岡原発があります。何かあれば西からの風で、途端に選挙区である伊豆周辺の観光産業はだめになります。実際3.11後、海沿いのホテルや旅館は大量にキャンセルが出ました。農産品も風評被害を受けたんです。だからまだまだ関心は高いですね。

小倉:選挙区に原発もないし、直接被災された方も少なかったので、だんだん関心の度合いは下がっていますね。原発より経済や社会保障、教育に関心が移ってきている感じはします。また、安倍政権が原発に対して若干前のめりだと憂慮する人もいれば、経済にとって原発は必要だと言う人もいる。半々ですね。

――前のめりという話が出ましたが、政権に返り咲いた自民党が、昔以上のパワーで原発政策を推し進めているように見えます。

秋本:いや、自民党議員みんなが原発の再稼働や輸出にまっしぐらというわけではないですよ。確かに「何が何でも再稼働しろ」「原子力規制委員会の判断にも政治的な圧力をかけろ」と言う人がいるような感じはしています。ですが、ごく一部ですよ。私は核燃料サイクル(※注1)について反対論を唱えていますので、逆の意味でマイノリティーですが、その中間にいる議員がいちばん多いと思いますね。

小倉:原発政策にはいろいろな矛盾を感じています。その代表例が「バックエンド」、つまり、使用済み核燃料の後始末の問題です。再び使えるように再処理するか、処分しても、費用は40年間で18.8兆円といわれます。この問題は、いつか崖に行きつくブレーキのない列車に乗っているようなものなんです。ほかにも原発の安全性や、福島第一原発の事故原因の究明、それと安全対策があまり議論されないまま、物事が進んでいる状況に違和感がありますね。

勝俣:調べていくと疑問に思うことがたくさん出てくるんです。例えば核大国のアメリカが核燃料サイクルから撤退しているのに、なぜ日本は続けようとしているのか。どう考えてもおかしいですよね。おかしいことをおかしいと党内で発言し、きちっと議論をすることが大事だと思っています。

※注1…核燃料を原発で一度だけ使用するのではなく、再処理工場でプルトニウムを抽出し、高速増殖炉などで再利用するサイクル。青森県六ケ所村の再処理工場は当初予定の3倍にあたる2.2兆円を投じても未完成。高速増殖炉のもんじゅは点検漏れなどのトラブル続きで少なくとも2050年まで完成しない。

 

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コメント
 
01. JohnMung 2013年7月03日 08:41:04 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 そうは言ってもねぇ!

 昨年末の総選挙では、ペテン詐欺集団安倍自民党は、2枚舌・3枚舌・・・いろいろやって、票と議席を掠め取ってくれたからねぇ!

 今時の参院選でも、沖縄や福島では「地域版公約」みたいなことをやっているし、信じられないよねぇ!

 参院選が終わったら、”お化けの金太”の如く、”赤いべろちょん”出して、してやったりと、ほくそ笑むのだろ!

 ペテン詐欺集団自民党の屁たれどもよ、本気なら、離党して、やりなよ!


02. JohnMung 2013年7月03日 09:20:36 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 「おい! 小池!」 もとい 「おい! ゲリゾー!」
 日本国民・有権者を愚弄する気か!?

 安倍内閣は、憲法違反内閣! 憲法違反内閣! 憲法違反内閣! 憲法違反内閣!

 安倍自民党は、2枚舌・3枚舌のペテン詐欺集団! 2枚舌・3枚舌のペテン詐欺集団! 2枚舌・3枚舌のペテン詐欺集団! 2枚舌・3枚舌のペテン詐欺集団!

 安部晋三がなんと言おうと、麻生太郎がなんと言おうと、菅義偉がなんと言おうと、高村正彦がなんと言おうと、まったく信用ならない。信じられな〜い。

 下記のようなことが許されていいのでしょうか?

 ”自民県連、県版公約を最終決定 県内原発の全基廃炉明記(福島民報)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo150/msg/163.html
 投稿者 JAXVN 日時 2013 年 6 月 30 日 16:53:27: fSuEJ1ZfVg3Og

 衆院選の2枚舌・3枚舌ポスター等と実質同じではないか!?

 都道府県選挙区でも、党本部と都道府県連で異なる公約を表示・表明することは赦されざることであるが、比例では異なる公約に対して投票されたものを合算すること自体が投票を無効とすべきと考える。


03. JohnMung 2013年7月03日 09:24:29 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 まず、第二次安倍晋三自公政権=安倍内閣は、憲法違反内閣であることを確認しておきましょう。

 生活の党、社民党、みどりの風の3党が参議院に共同提案した安倍首相問責決議案が賛成多数で可決された事情が、下記のブログ記事から分かります。

 みんなの党が、日本維新の会や民主等に働きかけ、賛成多数に転換するために尽力したとみられます。

 自民党と自公政権は、重要法案を決められないようにしたのは野党の所為だ、と責任転嫁をしているのです。
 「決められる政治に」転換するために、「参院のねじれを解消しなければならない」。「来る参院選では、自公に多数の議席を!」などと、喚いています。

 元はと言えば、安倍晋三と安倍自公政権の閣僚どもが、正規の手続きを経て召集された参院予算委員会等を、正当な理由もなく、適正な手続きもせずに、欠席したことが問題なのです。
 そうしておきながら、開き直るなんて、”盗っ人猛々しい”にも程があります。
 安倍晋三らのやったことは、明らかな日本国憲法第63条違反であり、第99条にも抵触しているのです。
 まさしく、日本国民・有権者に対する由々しき裏切り行為です。

 自民党と第二次安倍自公政権は、発足後半年の間に数々の公約ずらし・破りをやってきましたが、とうとう憲法違反内閣に堕してしまったのです。
 これまでも、日本国民・有権者をペテンに掛け騙くらかしてきましたが、その狡賢さと悪辣さが一段と際立ってきたというほかありません。

 なぜ、こんな醜態を晒すようになったのでしょう。

 それは、アベノミクスのボロが次々に露呈してきている上に、予算委員会等に出席したら、原発再稼働と原発輸出、TPP推進、消費税増税、憲法改悪等々について、野党の厳しい追求を受け、参院選の前に、国会質疑を通じて(テレビ中継も入った中で)、ボロが次々に出てきて、美辞麗句を並べ立て誤魔化してきた化けの皮が剥がれてしまうからです。
 加えて、安倍晋三の側近中の側近と言われる、徳田毅(未成年女性泥酔お持ち帰り強姦)に加えて、西村康稔(ベトナム公費出張中クラブ女性お持ち帰り7人中3人と4P性交)と佐田玄一郎(半年前から女子学生と援助交際20回×4万円/回=80万円)のことでも任命責任を問われかねなくなったからです。そして、ついに逃げだしたのです。

 元々腰抜け・屁たれの安倍晋三は、野党から厳しい追求を受けることが恐くて、怖くて、逃げたのです。

 此奴の狡賢きところは、上記のように、逃げ出しておきながら、開き直って、野党の所為にしていることです。
 それは、奸賊・売国奴の祖父岸信介のDNAに加えて、飯島タコ坊主等の入れ知恵・指南もあるとみるべきです。

 このようなことを看過・放置・拱手傍観していると、ペテン詐欺集団安倍自民党は、ペテン詐欺に加えて、言論表現の自由規制・抑圧→ファッショ化の途を辿るでしょう。

 では、こうしたことを阻止するのは? 今でしょ!

 参院選では、自民はもとより公明に、過半の議席を掠め取られないように、万全を尽くすことが肝要です。
 やるべきことをやらずして、すくんでしまうことは、敗北主義です。
 日本国民として、日本人として、後世に顔向けできない”恥”と銘ずべきです。

 下記のブログ記事とみんなの党・小池政就議員の質問趣意書を確認しておきましょう。

 ”発送電分離の明暗 32年めどで発送電分離へ  自民総務会、電力改革法案を了承(春と修羅)” 2013-06-26 23:58:12
 http://ameblo.jp/hoshitukiyoru7/entry-11561362064.html

 家庭が電力会社を自由に選べる「電力小売りの全面自由化」を28年をめどに実施すると定めてます。
 まだ先ですがやっとだと。

 詳細はリンク先でどうぞ☆

 ところが今日の参議院問責決議で廃案になりました。
 <電事法廃案>電力改革秋に持ち越し 発送電分離後退懸念も
 あの東電の守護神甘粕大臣が「最終盤で廃案になったのは極めて残念と秋の臨時国会で必ず成立させる」と発言
 発送電分離は電力会社には不利益なのに?
 問責決議はみんなの党が強く主導したそうです。

 なぜ?と発送電離には罠があったというニュースが。

◆廃案になった自民の「電力自由化法案」 
 外資規制なしの売国法案だったというツイートが。

 みんなの党小池議員  詳細はこちらで。・・・後掲しています。

 糟谷政府参考人から「今後、外資系企業を含めて、新たに電気事業に参入しようとする事業者が増加することが見込まれる」との答弁もあるように 多数の外資系企業の参入が見込まれる一方とあります。

 外資のためにだったんですか、TPPも踏まえてどれだけ参入するか。
 まだよくわからないので調べてみます。

 水も民営化で外資が、電気もでは、日本はどうなるのでしょう。

 ”電力自由化と外資規制の在り方についての質問主意書”
 提出者: 小池政就 提出日: 2013/06/24

 電力システム改革においては、第百八十三回通常国会において審議中の電気事業法の一部を改正する法律案附則第十一条第一項第一号で示されているように、平成二十八年に電力市場への参入の全面自由化を達成することが予定されている。現時点での電力システム改革の構想においては外国資本の参入を抑止することとはされていないため、電力自由化の結果、外資系企業も国内企業と同様に電力市場へ参入することが予想される。

 平成二十五年五月三十一日の経済産業委員会で糟谷政府参考人から「今後、外資系企業を含めて、新たに電気事業に参入しようとする事業者が増加することが見込まれる」との答弁もあるように多数の外資系企業の参入が見込まれる一方、その経営状況や規範意識も多様なものとなり得ることから、一定の参入規制及び行為基準の明確化が図られることが必要であると思われる。一方、同日の糟谷政府参考人の発言では、外資系企業であることを理由として特段の規制を講ずるのではなく、国内企業と同様の広域的運営推進機関及び経済産業大臣の指示や命令等の電気事業法の一般的規制の適用により対応する方向性が示されている。また、四月二十二日に提出した「電力事業への外国資本の参入に関する質問主意書」への回答においては、外資系企業の参入規制に当たっては電力システム改革後も財務大臣及び経済産業大臣が外国為替及び外国貿易法(以下「外為法」という。)の適用が想定されているのみであり、対内直接投資の観点からの一般法に過ぎずその基準も「公の秩序の維持」「我が国経済の円滑な運営に著しい悪影響を及ぼすことになること」との抽象的な内容を定める同法の規制のほか、電気事業が国益に多大な影響を与える観点に立った特段の個別規制を設けることは想定されていない。

 外資系企業が我が国の電力市場への参入を検討するに際し、電力分野における規制の有無及び内容について事前に知悉できるように規定を整備することは、これらの者に対し競争ルールの予見可能性を与え、国外に対して我が国市場の透明性を示すためにも欠かせないものであると考えられる。

 そこで、以下質問する。

一 平成二十年の英国に拠点を持つTCIファンドへの電源開発株式会社の株式取得中止命令では基幹設備である送電線事業への影響の懸念が理由とされていた。今般の電力システム改革でも、送電事業について、発電事業と分離することで多数の電力事業者が公平に送電網を利用し、電気事業に参入できるソーシャルリソースとして位置付けている。TCIファンドの事例に照らすと、「外為法」が送電事業に適用されるとする判断が示されていると考えられるが、参入者への予見可能性の観点からは、電気事業に係る規制として具体的かつ明確に根拠規定を設けることが必要であると考えられる。政府としてはその必要性についてどのように考えているか示されたい。

二 電力システム改革による規制緩和の趣旨及び電力自由化による競争促進の在り方については基本的には首肯できるものであり、上述のような公共性に重きが置かれる送電事業と異なる発電事業については、基本的には外資系企業も含めて参入を促進し、競争を活性化すべきであると考えられる。一方、発電事業のうち原子力を電源とするものは、原子力事業が国策としての性格を有すること、また、重大な事故やテロの目標にされる等の国民にとって甚大な影響をもたらす危険性を内包する。「外為法」の規定には上述のとおり本件への適用に関して十分な具体的な内容を有しているかについて疑義が残るところである。外資系企業による原子力発電事業についても、同法とは別に特段の規制を設ける必要性があると思われるが、今後における規制の在り方についてどのように考えているかを示されたい。

三 この他の局面については、電力システム改革の趣旨に照らして特に外資系企業の規制を行う必要はないと思われるが、政府においては、五月三十一日の経済産業委員会において、電力市場への新規参入事業者に関して「ライセンス制」を新設する構想が示されている。この「ライセンス制」に係る規定には、国内企業の参入条件と併せて外資系企業に対する参入規制やその他の行為規制等も盛り込まれることとなるか。そうである場合、その内容としてどのようなものを予定しているのか示されたい。

四 五月三十一日の経済産業委員会では、一定の供給力を担うに至った外資系企業が市場から自由に退出する可能性について議論がなされ、糟谷政府参考人からは投資を回収する以前の段階における退出は考えにくいとしつつ、価格のつり上げ目的や意図的な発電停止といった場合には広域的運営推進機関ないし経済産業大臣の指示及び供給命令により対応するとの方向性が示されている。他方、競争市場を活性化させるためには市場への参入と退出による新陳代謝の促進は不可欠であり、明らかに採算がとれなくなるような場合においても徒らに電気の供給を命じ続けることは市場原理と相反する可能性もある。このため、電気の安定供給が確保される範囲において、当該外資系企業の市場シェアや、火力・再生可能エネルギー等の構成電源の別、経営状態等の個別の状況を勘案して、退出の是非を判断することが適当であると考えるが、政府の見解を示されたい。
 右質問する。


04. JohnMung 2013年7月03日 09:27:35 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 ところで、安倍首相は問責決議を受けて、12の法案等が廃案になったことから、「野党が重要法案の採決をできなくした」と、自らの責任は棚に上げて、野党の所為にする言動を繰り返している。
 しかし、ペテン詐欺集団自民党と安倍自公売国政権の面々は元々、法案自体が欺瞞・謀略的なものであったことを隠蔽して、日本国民・有権者を誑かそうとしているのです。

 みなさん、ペテン詐欺集団自民党と安倍自公売国政権の「あべあべ詐欺」に掛からないようにしましょう。

 その前に、安倍晋三とペテン詐欺集団自民党と股座膏薬公明党は、的外れの言い訳・詭弁を弄していますが、安倍晋三首相が参議院で問責決議を受けたのは、正規の手続きによって召集された予算委員会等を安倍首相と閣僚らが、正当な理由がなく適正な手続きを怠って欠席したことから、憲法第63条違反を問われたものです。

 「生活保護改正法案と生活困窮者自立支援法案」については、不正受給や外国人受給等の本来の趣旨から逸脱した問題を抜本的に解決する措置を施した上で、本当に必要な日本国民が胸を張って受給できるようにすればよいことです。

 ところで、下記のスレで「電気事業法改正案など政府提出の重要法案は廃案となる。」と触れており、

 ”参院、安倍首相問責案可決の公算=民主が方針転換―通常国会、午後に閉幕 (時事通信社)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/828.html
 投稿者 乃依 日時 2013 年 6 月 26 日 12:58:07: YTmYN2QYOSlOI

 ”参院:安倍首相の問責決議を可決 (毎日)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/829.html
 投稿者 乃依 日時 2013 年 6 月 26 日 14:12:03: YTmYN2QYOSlOI
     ↑
 上記の枝スレでは、

 「問責決議が可決されたことで、成立が固まっていた電力システム改革を進める電気事業法改正案など重要法案は一転、廃案になる見通しとなった。」と指摘しています(実際に、廃案になりました)。

 「電気事業法改正案」については、「きっこのブログ」が、その欺瞞性・反国民性等について触れているので、確認しておきましょう。

 このことを、殆どの国民・有権者はご存知ないと思われるので、近隣から遠隔まで、親類縁者、友人知人等々に、メール添付やファクス送信等々の方法で知らせましょう。

 この事案に限らず、ペテン詐欺集団自民党と安倍自公売国政権は、ほぼ同様の抜け道・逃げ道を設け、換骨奪胎して、日本国民・有権者の暮らしといのちは二の次。三の次で、ひたすら、「原子力ムラ」「戦争ムラ」「土建ムラ」等々日米既得権益亡者(シロアリ)に奉仕する政治行政を進めていることを、内外に広く情報発信し、暴露しましょう。

(引用開始)
 ”どうなる,電気事業法改正 その問題点はどこにあるのか(院内集会報告)”
 (きっこのブログより) 2013年6月21日 (金)
 http://onndannka.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-cd5e.html

 前略,田中一郎です。

 昨日夜,衆議院第2議員会館にて「どうなる,電気事業法改正」と題した院内集会が,eシフトや日本消費者連盟などの主催で開催されました。別添PDFファイル2つはその際の資料です。

 <別添PDFファイル:データ量の関係で添付できませんでした>
(1)どうなる,電気事業法改正(2013年6月20日第2回院内集会 :eシフト他)
(2)電力システム改革の推進について(2013年6月:経済産業省)

 ご承知の通り,電力業界の政治的圧力に負け,電気事業改革に消極的な自民党は,それでも福島第1原発事故後の電力業界のあまりの体たらくへの国民の憤りには勝てず,しぶしぶながら今国会に電気事業法の改正案を提出しております。その内容は別添PDFファイルに解説されておりますが,@本来,先に手当てしなければならない発送電分離を2018年以降に先送りし,情勢の変化を待って(国民の忘却を待って)なし崩し的にやめてしまうことをねらう,Aそれでも発送電分離に追い込まれた場合には,その形態を法的分離にとどめることで,電力会社本社の経営支配・影響力を温存する(本来は完全切り離しの所有分離でなければならない),B具体的な内容はほとんど全て参議院選挙後に先送りし,自民党安定政権成立後に,電力業界の意向をフルに反映させる形で格好だけの改革を行う,などの方針で望んできております。

 元々経済産業省は,どちらかと言えば電力業界や電力事業を,欧米の改革を参考にしつつ市場原理主義的に再編・改革する考え方が主流でした。しかし,故橋本龍太郎元総理に代表されるような,業界癒着型の自民党政治家達が大挙して電力業界の意向を反映する形で政治的に動き,電気事業法改革や核燃料サイクル見直しをつぶしてきた経緯があります。今回の電気事業法改正を巡る動きは,その第2ラウンドと見ておいていいでしょう。

 ところで,この電気事業法改正案や電気事業改革については,改革を進める経済産業省(自民党政治家の方はどちらかと言えば,その邪魔をする方)の(自民党や電力業界との政治的妥協によって打ち出された)改革案について,いくつかの根本的な欠陥があります。しかし,今回院内集会を主催した市民団体にせよ,講演をした講師にせよ,その根本問題に気が付いていないか,あるいは見て見ぬふりをしているか,あるいは政治的に実現可能性が低いからあきらめているか,いずれかは分かりませんが,この根本的な欠陥が電力システム改革の重要なポイントとして指摘されていないのは残念であるように思います。

 以下,院内集会の仔細は別添PDFファイルの資料をご覧いただくことにして,私は上記で申し上げた「根本的な問題点」を下記に列記しておきます。今後の議論の展開は,下記の根本問題が克服されていく形でなされることを期待いたしますが,現状のままでは「おいてけぼり」となる可能性が高いと言えます。我々,持続可能性のある社会と新しいエネルギー活用時代を展望する市民としては,この「おいてけぼり」を蹴飛ばして(坂本冬実「夜桜お七」),電気事業改革の議論をその本流へと戻すことを考えなくてはなりません。

1.電力システム改革の目的は何なのか
 電力システム改革や電気事業法の改正の目的がはっきりしていない。経済産業省のペーパーには,@安定供給,A電気料金の最大限抑制,B需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大,の3つが挙げられている。依然として「(電力の)安定供給」という「抵抗勢力」=電力会社の「錦の御旗」を真っ先に掲げていることや,電気料金の値下げとはせずに「最大限抑制」などとしていること,あるいは「需要家の選択肢」だけでなく「事業者の事業機会の拡大」なども付記しているところに,電力業界や産業界との政治的妥協や,現在の霞が関官僚達の頭脳が市場原理主義にイカれていることなどを感じさせるけれど,それはさておき,電力システム改革の目的は本当にこれでいいのか。
 
 私のイメージする電力システム改革は,電力などのエネルギーを大量消費する経済や社会を改革し,持続可能で消費者・国民の安全・安心で豊かな生活を保障する電力供給体制を創ること,従って,たとえは,@地域独占や総括原価主義の歪みきった電力システムを抜本的に切り替え,電力供給の適切な競争条件を整備することで,発電のコストは原子力が最も低コストだというでっちあげられた原子力安価神話を崩壊させるとか,A遠隔な過疎地域に巨大な発電所を建設し,それを複雑な配電網でユーザーに何の規制もなく青天井で限りなく使っていい状態で電力を供給するという,大量生産・大量(エネルギー)消費の構造を時間をかけて抜本的に改めるとか,Bそのための方法が,自然再生可能エネルギー革命の推進であり,エネルギーの地産地消=分散型オンサイト電源の普及であり,また,電力需要構造の抜本的な転換,などではないかと思われるのだが,こうした新しい時代へ向けてのシグナルのようなものは,今回の電力システム改革の中にはほとんどビルトインされていないと言っていいように見える。

 電力システム改革の目的を,再度,浮き彫りにして,改革から期待される経済社会像をある程度明らかにしておく必要があるのではないか。原発などを改革後においても「ワンノブゼム」の電源などと位置づけしているようでは,何のための改革なのかがボケてきてしまうだろう。原発・核燃料施設に関わるこれまでの嘘八百を,消費者・国民の前に赤裸々に示して見せることも,この電力システム改革の大きな目的の一つであることも銘記しておくべきだろう。

2.電気事業改革を巡る2つの勢力の対立と「第三の道」
 私が上記で,改革の目的にこだわったもう一つの理由は,電力システム改革が市場原理主義によって,あらぬ方向に流されてしまう可能性が高いと危惧しているからである。2000年ころにアメリカ・カリフォルニア州で起きた大停電や,犯罪会社だったエネルギー総合企業・エンロンの経営破たんなど,電力システム改革にからんでいた市場原理主義勢力が,電力という現代社会に基礎的・不可欠なインフラに寄生して,甘い汁を吸い続けてシステム全体をおかしくしてしまった「前科」があることを決して忘れてはならない。

 また,電力業界ではないが,英国の国鉄民営化が市場原理主義的に展開されたために,鉄道事故の多発や鉄道労働者の疲弊,あるいは特権的経営者の出現と放漫経営・無責任経営の蔓延などが,少し前に出版された『Broken Rails』に詳しく書かれている(下記サイト参照)。間違っても,電力システム改革や電気事業法改革が,市場原理主義者達の「おもちゃ」にされてしまっては元も子もないし,更には,その無邪気な市場原理主義者達の背後に,したたかに日本の電気事業・電力エネルギー事業から甘い汁を吸おうと手ぐすねをひいている多国籍ファンドマネーがあることも警戒しておいた方がいいだろう。

 しかし,日本の場合には,歪みきった電力業界の伝統として,圧倒的な既存9電力会社の独占的支配力があって,改革を進めるためには,これに対抗するための「なんでもかんでも連合軍」を結成しなければ,ことが前に進められないという悲劇的情勢がある。しかし,だからといって,市場原理主義勢力にひさしを貸出し,結果的に母屋まで取られてしまったということになりかねないのが電力システム改革なのである。

 電力システム改革においては,市場原理主義勢力に万全の警戒をすること。これをスタート時点で,しかと認識しておかないと,ゆくゆく危なくなる。市場原理主義勢力の特徴は概ね下記のようなものである。

 <電力システム改革における市場原理主義勢力の特徴のいくつか>
・事業当事者にゆだねることを原則とし,公的ファクターの規制や介入を嫌う
・一に競争,二に競争,三四がなくて,五に競争
・外国資本をつれてきたがる(その手先の可能性あり)
・組織を機能で区切って細切れにしてしまう傾向がある
・経済成長至上主義で,電力をより安価に大量に供給することが最大価値だと考える
・消費者のことよりも(デマンドサイド)よりも,電力供給業界を優先しがち(サプライサイド優先)
・その割には中長期的な電力供給構造への関心が薄い(市場原理主義資本の草刈り場とされる危険性あり)
・原発については否定的だが,核燃料サイクルについては軍事面の問題があって,あまり言及しない
・自然再生可能エネルギーなどは信用していない(高コスト,おもちゃ扱い等)
・零細ユーザーや社会的弱者のことなど念頭にない
・時の支配権力側に立つことを優先する(ご都合主義)
・電力の供給も需要も血の通う生身の人間の営みであるという認識が欠如している

*クリスチャン・ウルマー『折れたレール イギリス国鉄民営化の失敗』
 http://homepage1.nifty.com/m-kasa/book/wolmar.htm

3.現在の電気事業・電力業界が抱える最大矛盾
 電力システム改革は,下記の3点を抜本改革しない限り,その改革目的は達成されることはあり得ない。本来であれば,経済産業省の説明ペーパーに「電力供給の適切な競争条件の整備」という文言がなければいけないはずですが,それは電力業界や,馬鹿もの政治家との妥協により,オミットされているのです。

(1)既存9電力会社の独占的支配力を解体すること
(2)原子力への様々な政策的肩入れ(国策民営)をやめること,また,原子力の嘘八百をきちんと否定すること
(3)自然再生可能エネルギーへの嫌悪をやめること(GDP至上主義・大量生産大量消費信仰)
 
(たとえば,院内集会当日の会場質問でも出ていたが,別添PDFファイルの経済産業省資料に,日本全国の電力供給系統網の図があり,そこに北海道電力と東北電力との連携電線が,わずか60万KWにすぎないことが書かれている。しかし,経済産業省はこれを今後,わずか30万KW分をプラスするだけで,目標90万KWの系統運用拡大にとどめる方針である。これでは自然再生可能エネルギーの宝庫である北海道の地の利は生かすことができない。関西電力と西日本の系統網並みの数百万KWまで拡大すべきである)

4.市場原理主義の電気事業改革はダメだ
 上記で申し上げたので繰り返さないが,電力システム改革を市場原理主義によって「横取り」されてはならない。地域独占の歪みきった現状システムでもなく,市場原理主義的な電力システム・電力業界再編でもなく,いわば電力システム改革の「第三の道」を,改革の目的を明確にさせた上で,改革後の経済社会のありようを念頭に置いた上で,市民の力で強力に推進していく必要がある。

5.電力システム改革がサプライサイドに偏っている
 その1つとして,現状での電力システム改革の議論が,供給サイド(サプライサイド)に偏っている傾向が見られる。電力システム改革は,電力需要構造の抜本的改革も並行して行われる必要がある。現在の日本の遅れた産業構造や消費構造をそのままの前提の上で,電力システム改革を構想することはよろしくない。脱原発はもちろんのことだが,二酸化炭素の大量排出や,エネルギーの大量生産・大量消費からの脱却など,デマンドサイドの改革についても並行して議論され,着手されていかなければ,新しい電力システム改革後の姿も歪んだものとなってしまうだろう。
 草々
(引用終了)


05. JohnMung 2013年7月03日 09:35:35 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 下記の投稿記事も、みておきましょう。

 ”生活森ゆうこ議員、福島の原発事故地域の放射線規制の問題点を厳しく追及 (かっちの言い分)”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo147/msg/622.html
 投稿者 笑坊 日時 2013 年 5 月 14 日 00:34:44: EaaOcpw/cGfrA

 ところで、統一協会壺売り・山口組在日金庫番やCIA工作員との親交・相続税脱税等疑惑満載の安倍晋三とペテン詐欺集団自民党及び安倍自公売国政権は、福一が未だ収束しないにも拘わらず、無責任にも原発再稼働と原発輸出に躍起となっています。

 下記をご覧下さい。原発再稼働なしでのエネルギー供給の可能性に関する重要な指摘がされています。
 去る4月25日参議院予算委員会質疑(経済財政集中審議)における生活の党はたともこ議員の質疑の動画と(未定稿)会議録要点です。

 ”2013.4.25参・予算委質疑(経済財政集中審議)”
 公開日: 2013/04/26
 日銀の金融緩和と経済成長について/アベノミクスの財政出動と成長戦略について/原発­再稼働問題について/東京五輪立候補ファイルに基づき、電力不足の嘘を追求。
 http://www.youtube.com/watch?v=xCz7cTVK7Ps&list=UU8MmXV0bTc0lGVrkNvJhNRQ&feature=player_embedded
 ”未定稿:会議録要点”
 http://www.hatatomoko.org/20130426220201.pdf

 去る3月21日参議院経済産業委員会質疑における生活の党はたともこ議員の質疑の動画と(未定稿)会議録要点及び会議録全体です。

 ”2013.3.21経済産業委員会”
 公開日: 2013/05/01
 W発電(ソーラーパネル+エネファーム)、電池3兄弟(太陽電池・燃料電池・蓄電池­) 、TPP条件、原発への核ミサイル・大規模爆撃攻撃、高効率火力推進等について
 http://www.youtube.com/watch?v=nbn4FswHyC8
 ”未定稿:会議録要点”
 http://www.hatatomoko.org/20130429180052.pdf
 ”会議録全体”
 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/183/0063/18303210063002c.html

 もう一つ、次のスレをご覧下さい。

 ”参議院予算委員会 森ゆうこ議員質問「議事録」<総理、本気で言っているんですか!(原発)事故がいつ収束するか分からない>”
 http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/765.html
 投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 4 月 25 日 22:30:00: igsppGRN/E9PQ

 以下、少々長いコメントを書き込みます。いくつかに分けることも考えましたが、そのまま掲載することにしました。ご容赦下さい。

 まず、生活の党代表代行森ゆうこ参議院議員の質疑に大拍手!

 それに引き替え、原子力規制委員会田中委員長の煮え切らない答弁、さらに安倍総理の責任転嫁・責任放棄の答弁!
 どうもなりませんな! 元々がペテン師大嘘つきで、統一協会壺売り・CIA工作員や山口組在日金庫番との親交疑惑等のある安倍晋三には速やかに退任して貰うのが最善の道であると思います。

 ところで、森ゆうこ議員と東電廣瀬氏との質疑で出てきた「福島第一発電所の廃炉関係費用は、二十四(2012)年度の第三・四半期(見積もり)で九千二百億円」ということですが、これに対して、森ゆうこ議員は「とてもそんな金額ではできないでしょう」と追求したのに対して、廣瀬氏は「もちろん、今後の状況次第によりまして、また改めて当然見直しをしていくという必要はある」と答えています。
 2012年度第三・四半期見積もりの廃炉費用(9,200億円)が1〜4号機に対応するものとして、2,300億円/基ということになります。

 注)福島第一原子力発電所については、「2013年4月現在、6基ある原子炉のうち1〜4号機は廃炉の途上にある。2012年4月20日付で、1〜4号機は電気事業法上、法的にも廃止された。しかし、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく廃止措置は、使用済み核燃料の除去を要するため、見通しは立っていない」(ウイキより)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

 森ゆうこ議員が「とてもそんな金額ではできないでしょう」と追求したことには、下記からも、容易に頷けるでしょう。
 以下はすでに、阿修羅でコメントしたものを織り込みながら、再掲します。 

(再掲開始)
 1990年代後半に廃炉作業に取りかかった旧東ドイツ領にある原発(40年経過後)の場合、廃炉作業の完了は2050年となる見込み。
 総経費5,800億円、廃棄物の総量180万トン。
 最終廃棄物の場所は決まっていない。一旦、候補地を公表したが、その地域の住民の反対が強固で、撤回せざるを得ない状況であり、他の候補地を挙げても同様の事態が不可避の状況。

 つまり、1基の廃炉作業が完了するまでに半世紀超の時間が掛かり、多額の経費を必要とする。大量の放射能汚染廃棄物が残り、その処理をどこでやるか目途も立たないというのが実情である。
(再掲中断)

 これまでの記述で、東電の「2012年度第三・四半期見積もりの廃炉費用」が1基あたり2,300億円というのは、ドイツの1基当たり廃炉費用5,800億円の4割程度の低さであることは確認できたでしょう。

(再掲再開)
 ちなみに、ドイツの原発は2008年1月現在17基。

 日本は、同55基、建設中と計画中を加えると、69基。ドイツの3〜4倍となる。
 計画中を取りやめ、建設中も中断した上で、直ちにすべて廃炉作業に取りかかっても、廃炉作業が完了するには2075年以降まで掛かることになる。
 もし、いま建設中または計画中のものを推進するとすれば、稼働後40年+廃炉作業50年超=90年超ということになる。
 つまり、今後の原発行政の動向次第では、22世紀に問題を持ち越すことになる。

 火山・地震列島の日本では、この間に不測の事態が起こらないとも限らない。誰がどう責任を取るのか。取れるのか。
 福一の場合、まだ実質収束していないとみられるが、収束までにどれだけの費用が掛かるのか、除染作業等の費用は? 一時避難に係る費用は? 補償費用は? 復旧・復興の費用は? 等々いままでどれくらい掛かったのか? これからどれくらい掛かるのか? これすらもまだ確定できない費用を含めれば、とてつもないことになろう。
 安倍晋三と安倍自公政権は、原発再稼働、建設中のものについても推進する意向であるが、今後、万が一、福一のような破砕事故が起こったら、安倍晋三と自公政権の閣僚は責任を取れるのか?

 ところで、建設・計画中を除く55基の放射能汚染廃棄物は9,900万トンとなるが、どこが引き受けるのか? 廃炉作業費31兆9,000億円は誰が負担するのか?
 放射能汚染廃棄物を引き受ける地域があるとしても、そのための費用は誰が負担するのか?
 福一のような破砕事故が再び、起こったら、計り知れない費用が掛かることは不可避であるが、どこの何奴が責任をとるのか? 取れるのか?
(再掲再中断)

 東電廣瀬氏は、福一の破砕に伴う賠償費用について、「一方、賠償費用につきましては、これも第三・四半期、十二月末の時点での見積りでございますけれども、約三・三兆円というふうに見ております」と答えています。
 しかし、これも「2012年度第三・四半期見積もり」であって、今後増えることも想定しています。少なくとも上記の金額を超えるということでしょう。

 さらに、森ゆうこ議員は、安倍総理に対して、「何十年掛かるか分からない、一体幾ら掛かるか分からないこの費用を考えて、そして稼働率等を考えても、総理、原発は低廉で安定的なエネルギーと言えるんでしょうか」と尋ねています。
 これに対して、安倍総理は、「原発のコストについては、東日本大震災後二〇一一年十二月に政府が試算を行っています。この試算は、設備や燃料、維持費など、発電原価のみならず、損害賠償費用を含む事故対応費用、CO2対策費用、政策経費などの社会的費用も加味したものであり、原子力はキロワットアワー当たり八・九円以上と試算されています。その他の主要電源のコストと比較して必ずしも高いコストと試算されたわけではないと承知をしております。」と、恐らく経産省の官僚が用意した模範回答を読み上げたようです。
 森ゆうこ議員は、「本気で言っているんですか。事故がいつ収束するか分からない、一体幾ら掛かるか分からない、今の汚染水の対応にうまく対応できていない。本当に安い電力だと思っているんですか」と追求すると、
 安倍総理は、「ただいま答弁したとおりであります」と、いつもの責任逃れの常套句!
 森ゆうこ議員が指摘するように、「全く虚構にすぎない」と、小生も思います。

(再掲再々開)
 要するに、原発は、多額の費用を要するだけでなく、危険極まりないものであり、再稼働も新規建設も直ちに止めるべきである。

 EUの中で、積極的に原発を推進してきたフランスでさえ、最近の調査では、国民の半数以上が、原発推進に反対の意向を示すようになってきており、オランド政権も世論を無視できず、原発推進政策の転換を検討せざるを得なくなってきているそうである。

 安倍晋三と自民党は、TPPと原発では、中央部と都道府県で正反対の政策を掲げる擬態を弄してまで、国民・有権者を騙し、票と議席を掠めとったが、総選挙直後から、TPPや原発はもとより、その他の政策についても、数々の公約ずらし・公約破りを進めている。拱手傍観すると、飛んでもないことになろう。

 最後に、「資源小国」という表現はこれまでの産業構造・技術構成を前提とする限り、一定の意味を有することは否定しない。
 しかし、発想を転換して、エネルギー転換や代替資源開発等に注力することを通じて、「資源小国」という表現を博物館行きにしましょう。
(再掲再々中断)

 さて、一昨日(4月25日に)、生活の党はたともこ議員が、参院予算委員会で、質問しています。下記をご覧下さい。いずれ、文字起こしが公開されるでしょう。
 “H25.04.25 参議院予算委員会 はたともこ(生活の党)”
 http://www.youtube.com/watch?v=eEq4wE6K1Z8

 この中で、日銀黒田総裁等への質疑の後、脱原発に向けたエネルギー転換のことに言及しています。
 小生のPCは旧型で、音声再生ができないので、NHKラジオで聴いた記憶で書きますが、ガスコンバインド発電や最新石炭火力の積極活用と自然エネルギーへの転換、そして省エネを推進していけば、10年以内に全ての原発を廃炉作業に向かわせることが可能であると指摘していたようです。
 これに対して、安倍総理も茂木経産大臣も概して、安全性と経済性そして環境配慮を前提に原発推進の姿勢を続けると答えるばかりです。

 要するに、例の「ベストミクス」を追求するということです。言う本人らもその響きに酔いしれているかも知れませんが、「ベストミクス」の「ベスト」を「最良・最善」と解して、国民・有権者が勝手に思い込むことを期待しているのでしょう。

 ちょっと考えてみれば、すぐ分かることですが、安全性では比べものにならず、環境配慮も経済性も遜色ないし、原発の事故想定下では、全てが吹っ飛びかねないことを顧慮すれば、原発再稼働・新規建設続行・原発温存自体が愚にもつかない浅知恵であるばかりか、他の意図があることは容易に思い浮かぶでしょう。

 日本国民の安全・福利等の維持・向上によって「国民の暮らしといのち」を守るよりも、日米「原子力ムラ」と「戦争ムラ」への気遣いが最優先されるのです。

(再々再開)
 総じて、わが国は、原発再稼働やTPP参加及び消費税増税等を含む「アベノミクス」ではなく、「原発ゼロノミクス」構想を具現化し、推進することを通じて、産業構造や雇用構造の転換を図るとともに、新分野も含む先端技術開発、ローテクを含む地域循環システム開発等々によって、国際的に貢献する途を選択すべきである。
(再々再掲終了)

 既得権益に拘る余りに、目指すべき地平を見誤らないようにしましょう。
 最後の部分は簡単にしか触れていませんが、発想を大胆に変えて、子々孫々に誇れる地域づくり・国づくりを目指して切磋琢磨しませんか。
 「ないものねだり」は「よしこさん」にして、また、他国の物を横取り・強奪するようなことは止めて、まずは「あるもの」を見直し、活かす斬新な仕組みを創り上げましょう。
 それは、他の国・地域にも活かされる価値あるものになるでしょう。物の輸出入だけがすべての時代ではありません。デザイン(商品や建築だけではなく、地域や国づくりにもデザインは必須です)もそれに関わる技術技能、人材も他国・地域の助け(輸出入の対象とするか、援助・支援の対象とするか、はたまた、それぞれの保てるものを交換する対象とするか、状況に応じてやればよいでしょう)になり得ましょう。


06. JohnMung 2013年7月03日 09:38:41 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 自民党の改正案における発送電分離に係る問題点については、下記の再掲記事を読めば、その欺瞞性が分かるはずです。
 「ご承知の通り,電力業界の政治的圧力に負け,電気事業改革に消極的な自民党は,それでも福島第1原発事故後の電力業界のあまりの体たらくへの国民の憤りには勝てず,しぶしぶながら今国会に電気事業法の改正案を提出しております。その内容は別添PDFファイルに解説されておりますが,@本来,先に手当てしなければならない発送電分離を2018年以降に先送りし,情勢の変化を待って(国民の忘却を待って)なし崩し的にやめてしまうことをねらう,Aそれでも発送電分離に追い込まれた場合には,その形態を法的分離にとどめることで,電力会社本社の経営支配・影響力を温存する(本来は完全切り離しの所有分離でなければならない),B具体的な内容はほとんど全て参議院選挙後に先送りし,自民党安定政権成立後に,電力業界の意向をフルに反映させる形で格好だけの改革を行う,などの方針で望んできております。」

 31.J4h9jqzmi3 さんは、上記の「 」書き部分はもとより>>17. のコメントをろくに読まれていないようです。
 また、下記にみるように、安倍晋三総理自身が、日本国憲法第63条に違反し、第99条にも背いていることなども棚に上げて、「生活の党にも期待が持てなくなりました。」とは、モノゴトの道理をねじ曲げるものであり、如何なものかと思います。

(引用開始)
 ”安倍晋三内閣総理大臣問責決議案可決”
 http://www.seikatsu1.jp/activity/diet/act0000098.html

参議院において賛成多数で決議

 昨日6月25日に生活の党、社民党、みどりの風で提出した「内閣総理大臣 安倍晋三君問責決議案」が、賛成125票、反対105票、賛成多数で可決された。

 採決に先立って行われた参議院本会議では、生活の党森ゆうこ代表代行が趣旨説明を行った。趣旨説明文全文は以下の通り。


       内閣総理大臣 安倍晋三君問責決議案 趣旨説明

                         生活の党 森 ゆうこ

 生活の党の森ゆうこです。私は生活の党、社民党、みどりの風の3党を代表して、内閣総理大臣安倍晋三君の問責決議案を提案するにあたりその趣旨をご説明いたします。

 まず案文を朗読いたします。内閣総理大臣安倍晋三君問責決議。本院は、内閣総理大臣 安倍晋三君を問責する。右決議する。

 安倍内閣は、参議院規則第38条第2項に則り正式な手続きを経て開催された参議院予算委員会の出席要求を拒否し、6月24日、25日の両日に渡って同委員会を欠席しました。これは、国務大臣の国会への出席義務を規定した日本国憲法第63条に違反する許しがたい暴挙であります。憲法第九十九条  は、我々国会議員に、そして総理をはじめとする国務大臣に憲法を尊重し擁護する義務を課しております。憲法改正を声高に叫ぶ安倍内閣総理大臣が、憲法違反の行為を平然と行うことを我々は決して黙認してはならないのであります。

 本院予算委員会における平成25年度総予算の審議は、審査期間がゴールデンウィークをはさむこととなり、当初から時間が制約される中で始まりました。その中でも我々野党が、国益のため、最大限、安倍総理をはじめとする閣僚の外交日程に配慮したため、結果として、57時間17分となり、これは衆議院の審議時間82時間30分と比較して大きく見劣りすることになりました。また、テレビ入りの集中審議も、衆議院は8回43時間30分審議を行ないましたが、本院ではわずか5回24時間45分となりました。このように審議時間が取れず国民の期待に充分こたえられなかったことから、与野党ともに、予算成立後に審議時間を確保すべきであるとの認識が共有されました。その後、自民党、民主党の筆頭理事間で日程の調整が行われましたが、会期も残り少なくなったことから、去る6月12日に野党8党共同で委員会開会要求書を提出しました。参議院規則第38条第2項は、委員の3分の1以上から要求があったときは、委員長は、委員会を開かなければならないと規定しています。石井一委員長はこの規則に則り、委員会を会期中に開催すべく、理事懇談会を開催するなどして丁寧に合意形成を図る努力をされました。しかし、結局与野党の合意に至らなかったため、自民党、公明党を含む全ての会派が出席した6月21日の理事懇談会において、6月24日に予算委員会を開催し集中審議を行うことを決定し、テーマを外政・内政をめぐる諸問題として開始時刻、各会派の質疑時間など会議に関することが決定されたのであります。

 このように正式な手続きを経て、6月24日に委員が定足数を満たしたため石井一委員長は開会宣言を行い、予算委員会は正式に開会されたのであります。にもかかわらず、安倍内閣総理大臣をはじめ出席要求のあった閣僚は欠席しました。

 6月24日は総理をはじめとする閣僚に外交日程など特段国会を欠席せざるをえない理由はありませんでした。安倍内閣は出席拒否の理由として、平田健二参議院議長の不信任決議案が提出されたことをあげておりますが、会期末で日程が制約される中でおよそ正当性のない不信任決議案で国会審議を遅延させ、更には同案の処理を先延ばしにしたのは他ならぬ与党であり、また同案採決の条件として予算委員会の開催をしないことを条件にしていたことからも、予算委員会の開催を妨害したことは明白であります。

 安倍内閣は質疑通告さえも拒否したばかりではなく、正式に文書で予算委員長が出席要求したところ、署名のないメモで出席拒否する旨回答しました。全ての会派が了承して築き上げてきた参議院予算委員会のルールでは、大臣は委員会に出席できない時は、事故届けを提出しなければならないにもかかわらず、これを提出しなかったばかりか、理事会に出席して説明しようとさえしなかった。民主主義は手続きであり、我々はルールを守り、正式に予算委員会は開催されたのであります。ルールに則った正式な手続きを無視することは、民主主義を壊し、やがてそれは専制政治、そして独裁政治へとつながっていきます。

 国権の最高機関である国会をこのように愚弄する行為は前代未聞であり、憲政史上に汚点を残し、議会制民主主義を根底から揺るがすものであります。

 憲法に違反して国民主権を蔑ろにし、我が国の立憲主義をも踏みにじろうとする安倍晋三内閣総理大臣の責任は極めて重大であります。以上が、安倍晋三内閣総理大臣の問責決議案の提案理由であります。何卒速やかにご審議の上ご可決くださいますようお願い致します。
(引用終了)

 以下、生活の党の参院選公約をご覧下さい。

 ”生活の党「参院選公約 2013」、幹事会で決定” 鈴木克昌幹事長が記者会見で発表(2013年6月24日)
 http://wp.seikatsu1.jp/activity/party/act0000093.html

 そのうち、「エネルギー・環境」に係る公約を抜粋して貼り付けておくので、ご覧下さい。
 阿修羅閲覧者のみなさんなら、生活の党の立ち位置と主張をご理解いただけることと思います。

(抜粋引用開始)
 「生活の党 参院選重点公約 ー 「いのち」と「暮らし」と「地域」を守ります!」では、「『』いのち』と『暮らし』の安心・安全、自然との共生のために、原発ゼロを実現し、それを経済成長の起爆剤とします。」と基本方向を示し、
「◆いのち:脱原発こそ成長戦略
 最新型火力発電と太陽光、風力、バイオマス、メタンハイドレート等の新エネルギーを急ピッチで促進します。同時に廃炉ビジネスを推進して、原発ゼロを経済成長の契機とします。」と位置づけています。

 「生活の党 参院選公約2013」の「『いのち』と『暮らし』と『地域』を守ります!」では、「同時に、『いのち』を守るためにも、エネルギー政策を大転換して、原発の再稼働・新増設を一切認めず、遅くとも2022年までに原発を全廃します。高効率火力発電を原発代替即戦力として推進するとともに、太陽光、風力、地熱等の再生可能エネルギー、メタンハイドレート等の海洋資源の開発・普及によって、エネルギーの地産地消を強力に推進します。それにより、地域経済の発展と雇用の拡大を実現し、脱原発の成長戦略で新世代のエネルギー先進国日本をつくります。」と概要を示した上で、

 「生活の党 参院選政策項目一覧」の「『いのち』と『暮らし』と『地域』を守ります!」では、
「【W、エネルギー・環境:新エネルギー先進国日本の構築で持続可能社会を実現する】
1.原発の再稼働・新増設を一切容認しない
2.脱原発三法の制定
3.最新型火力発電等の推進で原発ゼロの早期実現
4.新エネルギー推進、海洋資源開発等で資源先進国日本の確立
5.発送電分離で地域分散型エネルギー社会の構築
6.政府主導の抜本的放射能汚染対策の断行」といった項目に沿って、下記のように、公約を掲げています。

【W、エネルギー・環境:新エネルギー先進国日本の構築で持続可能社会を実現する】

 「エネルギー政策の大転換」で10年後にすべての原発を廃止する。そのために、メタンハイドレート等の日本からの次世代エネルギー革命、日本の省エネルギー技術と再生可能エネルギーの普及、効率の良い天然ガスコンバインドサイクル火力発電、さらにエネルギーの地産地消や脱原発による成長戦略を推進し日本経済の発展と雇用の拡大を実現する。

1.原発の再稼働・新増設を一切容認しない
・原発の再稼働・新増設は一切容認しない。遅くとも2022年までに最終的な廃止を確定する。高速増殖炉・核燃料サイクルは全て廃止する。余剰の設備、人材を安全で確実な廃炉プロジェクト及び廃棄物の毒性低減に向けた研究開発に振り向ける。
2.脱原発三法の制定
・廃炉の実行に関する廃炉促進法、使用済核燃料問題への対応を定める「原発バックエンド検討のための特別措置法」、脱原発を進めるための具体的措置を定める「脱原発に向けた特別措置法」からなる新たな電源三法(脱原発三法)を制定し、脱原発に向けた国の責任と措置を具体的に明確にする。
3.最新型火力発電等の推進で原発ゼロの早期実現
・天然ガス・コンバインドサイクルや最新型石炭火力が原発代替即戦力であることを明確にし、その推進によって即時原発ゼロを実現するとともに、そのプラント・ノウハウの世界展開を支援する。
4.新エネルギー推進、海洋資源開発等で資源先進国日本の確立
・10年後の原発ゼロに向け、また中長期的なエネルギーの安定供給を目指し、太陽光、風力、バイオマス、地熱、水力、海洋資源等の新エネルギーを中心とした代替エネルギーの開発・普及やスマート化、燃料電池、蓄電池等の省エネに寄与する投資を積極的に行う。
・メタンハイドレート等日本近海の海洋資源の調査・開発及び実用化を推進し、シェールガス革命の先を見通した資源先進国日本を実現する。
5.発送電分離で地域分散型エネルギー社会の構築
・発送電分離、地域独占供給体制の排除等を完全に行い、電力供給体制を抜本的に改革する。それにより、公正な競争を促し、地域分散ネットワーク型のエネルギー地域主権を実現するとともに、電力料金の引き下げを行う。
6.政府主導の抜本的放射能汚染対策の断行
・福島第一原発事故の収束を政府主導で行い、抜本的な放射能対策を実施する。原発労働者の健康を守るための措置を講じる。福島等の子どもの内部被曝測定のための血液・尿検査等を実施する。
・福島第一原発の放射能の放出を抑え込むための措置を促進するとともに、地下遮水壁等を構築し、周辺からの水の流入の阻止による汚染水の増大の防止及び高濃度汚染物質の周辺の地下への拡散を防止する。
・放射能を帯びている可能性のある瓦礫や廃棄物は、放射能の拡散につながらないよう予防原則を徹底し、国の責任で処分する。
(抜粋引用終了)


07. JohnMung 2013年7月03日 09:42:30 : SfgJT2I6DyMEc : CkpXVdDKXc

 ところで、下記 ↓ にも、安倍側近で“股間珍棒三勇士”の一人である西村康稔くんが出てきます。また、海上風力発電には現状では、技術的課題もあることも確認しておきましょう。 

 ”再生可能エネルギー振興策に群がる「政商」 自民党・経産省出身政治家が後押しする「日本風力開発」の素性”
 現代ビジネス 2011年11月08日(火) 町田 徹
 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/25670

 「再生可能エネルギーの普及」という国策を食い物にしようとする政商が後を絶たない。

 鳴り物入りで太陽光発電への参入を打ち上げたソフトバンクに続き、新法の対象外なのに「全量買い取り」の恩恵に浴そうとする会社が現れた。風力発電3位の「日本風力開発」(東証マザーズ上場)だ。

 また、「フクシマの復興」に便乗して、技術的に未成熟な海洋の「浮体式」風力発電所の予算獲得に名乗りをあげるマリン・ゼネコンも跋扈している。

 ばら撒き体質の民主党政権は、査定能力が乏しく、無駄遣いを繰り返しかねない情勢。政商たちが陰でほくそ笑むのと対照的に、国民負担が増大するリスクは高まる一方だ。

■政策支援を二重取り
 暑い盛りの8月下旬。メガソーラー事業(太陽光発電)参入を華々しく打ち上げた電力業界の新参者、孫正義ソフトバンク社長に負けじと、自民党のエネルギー議員たちが気勢をあげた。

 トップバッターは、淡路島と対岸の明石を地盤とする西村康稔議員だ。8月23日、「再生可能エネルギー特別措置法案」を審議していた衆議院・経済産業委員会で、「既存の事業者は井戸を掘った人たちということで尊重してあげたい。大臣、ぜひ何らかの配慮をしたらどうか」と、海江田万里経済産業大臣(当時)に、すでに風力発電所を持つ事業者に対する政策支援の積み増しを迫った。

 審議中の法案が、再生可能エネルギーの普及のため、風力発電所を新設した場合、そこで発電した電気の全量買い取りを東京電力などの電力会社に義務付ける内容となっていることに便乗、かつて建設費の最大半分程度の補助を受けて建設し、すでに旧法に基づく買い取りの恩恵を享受している既存の発電所で発電した電気の買い取りも新設同様に義務付けろというのである。言わば、政策支援の2重取りだ。厚顔無恥ぶりに呆れた関係者は多かった。

 ところが、こうした要求を掲げたのは、西村議員だけではなかった。その翌々日(8月25日)、参議院の「経済産業・農林水産・環境委員会連合審査会で、比例区選出の川口順子議員が「今まで努力をしてきた事業者が報われないということがあるんではないかと危惧しています。既存の発電設備の取扱いに問題がある。大臣は問題だとお考えではないか」と海江田大臣に迫ったのである。

 実は、西村、川口両議員はそろって、通商産業省(現経済産業省)の官僚出身である。

 2人は、古参の風力発電事業者に対する政策支援強化を迫る急先鋒だ。そして、2人の背後には、通産省の大物OBと、自民党の大物議員が存在することも広く知られている。その大物官僚OBは、資源エネルギー庁の長官経験を持つ日本風力開発会長の稲川泰弘氏だ。そして、大物議員とは、エネルギーと環境に跨る族議員のドン、自民党の大島理森副総裁である。大島副総裁は、日本風力開発が「東北本社」を置く青森県の選出だ。

■インサイダー取引まで取りざたされた杜撰なビジネスモデル
 自民党、経済産業省に太いパイプを持つ、日本風力開発とは、どんな会社なのだろうか。なぜ、傍若無人に、厚顔無恥な政策支援の2重取りを要求するのだろうか。

 同社は、三井物産出身の塚脇正幸社長が1999年7月に設立した。本社は東京都港区にある。各地の風力発電所で発電した電気の電力会社への販売(売電)と風力発電関連機器の販売が事業の主体で、売電部門は東京電力の子会社ユーラスエナジー、Jパワー(電源開発)に次ぐ業界3位の地位を占めるという。

 しかし、過去2年の業績は惨憺たるもの。2009年3月期には18億6100万円と過去最高の経常利益をあげたものの、翌2010年3月期に一転して24億600万円の経常赤字を記録、2011年3月期は36億2600万円の経常赤字と一段と悪化した。今2012年3月期は、さらにそれを上回り、過去最大の経常赤字に陥るのが確実な状況だ。

 昨年6月、集計中だった決算処理の修正を迫った新日本監査法人を解任したのを皮切りに、2年間で2度も監査法人を交代させた。有価証券報告書の法定提出期限を守れず、東証から管理銘柄に指定される不始末を起こしたり、塚脇社長が混乱の最中に持ち株の一部売却を試みていた事実が明らかにされ、インサイダー取引の疑いまで取り沙汰される始末だった。

 今年5月には、決算発表から半月あまりで、決算短信に盛り込まなかった「ゴーイングコンサーン(その期のうちに経営が行き詰まるリスク)」の注記を有価証券報告書で追加する事態を招いた。6月には、2011年3月期決算の修正が必要になり、内部統制にも重大な欠陥が存在すると開示せざるを得なくなった。

 そして、8月には、2度にわたり特別損失の発生を発表した。原因は、借入金の返済が滞り、延滞金の支払い義務が生じたことと、大量に仕入れたNAS電池(ナトリウム・硫黄電池)の代金未払いだった。同社は泥船の様相を呈しており、とても政策的、公的支援の対象に相応しい企業とは思えない。

 そうした中で、有価証券報告書や決算短信、自民党の「総合エネルギー政策特命委員会」などの場で、同社が業績不振の原因として言及しているのが、これまでの政策支援が乏しいという趣旨の主張だ。

 しかし、まともに取り上げる必要がある主張とは思えない。なぜならば、政策支援がその程度であることを所与の事実として、日本風力開発は風力発電の事業化に着手したはずだからである。今さら政策支援の厚みを問題として持ち出すようでは、事業化の見通しや計画が甘かったとしか言いようがない。

 もともと同社のビジネスモデルは、「ある種の循環取引ととれなくもない。監査法人が早い段階で問題に気付かず、結果として黙認してたことが不思議なほど、杜撰な内容」(大手監査法人所属の公認会計士)とされる。こんな会社に、発電所の建設補助金を出したり、旧法に基づく電力会社の買い取り義務の対象に加えてきたことは「国民のおカネの無駄遣いに他ならない」(同)という。

 自民党では、来年7月に施行される新法のもとでの電力の買い取り価格や期間を決める第3者委員会の委員の人選に影響力を行使して、日本風力開発に有利な拡大解釈を容認する委員会を発足させる構え。そして、第3次補正の成立へ向けて、自民、公明両党の協力を取り付けたい与党・民主党には毅然と拒否する気概がみられないという。いずれ、この問題が災いして、国民負担が増大するのは確実となっている。

■リスクの高い「実証研究」にばら撒き予算
 再生可能エネルギー普及のための政策支援という甘い蜜に、政商たちが群がる構図は、10月21日に閣議決定した今年度の第3次補正予算案でも随所にみられた。

 こうした補正予算の編成ではありがちなこととはいえ、政府案は、東日本大震災と東京電力・福島第1原子力発電所の事故のダブルパンチを受けた「福島県」と「再生可能エネルギーの普及」というもっともらしい枕詞がつけば、中身を無視して予算をばら撒く発想に満ちている。

 実際、経済産業省分をみると、「福島県等における再生可能エネルギーの導入支援・研究開発拠点の整備」という名目で1000億円の予算がついている。

 この中で、エコノミストや電力事業者から疑問の声があがるのが、今回、125億円の予算が割り当てられた「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業委託費」という科目だ。「実証研究事業」というと、真面目な基礎研究かと思われるかもしれないが、決してそんな謙虚なものではない。

 今回の予算は、将来、あの巨大な風車が60〜120基も福島沖の洋上で回る壮大な風力発電所を構築しようというものの手始めで、今回分は、2013年度から建設に着手する6基分の予算の一部に充当することになっている。

 新聞報道によると、三菱重工業、IHI、富士重工業、三井造船、清水建設といったメーカーや建設会社のほか、東京大学のような教育機関も加わり、総勢10社(団体)が受注する見通しという。

 しかし、これほどリスクの高い実証実験は珍しい。

 というのは、風力発電先進国の欧米企業製品の風車でさえ、国内に設置すると、故障が絶えないのが実情だからだ。その欧米製に駆逐されて、日本製はほとんど市場に残っていない。

 加えて、洋上風力発電の方式も、海外ではノルウェーで稼働している1基を除いて、水深10〜30メートル程度の浅い海底に土台を設置して直接風車を据え付ける「着床式」ばかり。福島沖のような水深40〜300メートルの海に、海底に接触しないフロート式の土台を浮かべて、その上に高さ100メートル前後もある風車を据え付ける「浮体式」の例はないと言ってよいような状況なのだ。

 つまり、こうした方式、技術はいきなり大規模な実用化を前提にした事業には向かない。そうではなくて、まずは、小規模に限定して、徹底的な基礎研究を目的とした事業として取り組むのが、国民の血税を投入する政策としての常識なのである。それだけに、今回の予算付与について「セオリーを無視しており、無駄遣いになりかねない。乱暴なばら撒きだ」(民間シンクタンクのエコノミスト)とか、「我々は公式、非公式に慎重対応を求めてきた」(経済団体や電力関係者)といった批判的な声が渦巻いている。

 もちろん、原子力発電への依存度の引き下げは急務だ。が、高コストの上、技術的に脆弱で、実現可能性の乏しい現行の再生可能エネルギーを利用した発電を、無謀な政策支援で闇雲に伸ばそうとするのは問題だ。財政赤字を膨らませて、将来の国民負担を押し上げるリスクが大き過ぎる。喜ぶのは政商たちだけ、と肝に銘じるべきだろう。


08. 2013年7月03日 10:35:17 : H0l3Hwb4Yc
河野太郎は今どうしている。結局何の役にも立っていない。

09. 2013年7月04日 01:27:14 : 7oSKGju5kA
一枚目の舌が国有の一等地をタダで占拠し続けてる安倍やら麻生やら石破やら中央の舌な。
二枚目の舌が沖縄福島県連やら北海道連の舌。
三枚目の舌が秋本 勝俣 小倉将信みたいな無邪気な一年生の舌

全部合わせて自民党の三昧舌。   此処に完成

 

 

二度と甘言に惑わされてはならない。
其れは舌の一枚だ。  十歩下がって体全体を観察せよ!


10. 2013年7月04日 09:38:06 : tpNHxrSgQQ
その気があるなら犯罪者集団自民党から離党しろよ
まずは行動で示せ
無能腐敗の一年生議員諸君

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