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2013年07月03日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員は、現代社会においても、「重要情報キャッチが命運を決める」ということと、「人材や資金を惜しんでは第1級の情報はつかめない」ということを改めて多くの人々に痛感させている。オバマ大統領は、中国北京政府による軍事機密に対する「サイバー攻撃」に頭を痛めており、習近平国家主席との首脳会談で、徹底的、かつ厳しく習近平国家主席を尋問、取り調べたと言われている。
その矢先に、このザマである。紀元前480年ごろ、中国・春秋時代末期の武将・孫武が残した名著「孫子」の珠玉の名言が、次々に思い浮かんでくる。
世界各国の情報機関、つまりスパイ組織は、仮想敵国を含めて対象国にスパイを放って、重要情報のキャッチに凌ぎを削っている。米CIA、英MI6、ロシアKSB、イスラエルモサドなどなど。いわゆる諜報合戦は、凄まじい。
しかし、スパイ活動は、「見えざること、陰の如く」でなくては、何の意味もなさない。この意味で、エドワード・スノーデン元職員によって、スパイ活動の実態をバラされた米国は、間抜けの最たるものだ。それも「味方」であるはずの元職員に秘密を暴露されたのでは、スパイ機関は、メンツ丸潰れである。手の内が、明かされては、今後のスパイ活動の支障は、計り知れないからである。
◆孫子が言うには、スパイ=間には、「郷間、内間、反間、死間、生間」の「5間」がある。いまエドワード・スノーデン元職員は、自国を裏切る「反間」になり下がっている。つまり、敵国に利用されるスパイになっているからである。現在、米CIAは、エドワード・スノーデン元職員を「暗殺」してしまおうと、懸命に追っていることであろう。持ち出されたパソコン、データを取り戻さなくてはならない。敵国に渡してなるものかと懸命である。だから、エドワード・スノーデン元職員は、帰国しようと、帰国しまいと、「暗殺」されるのがわかっていて、ノコノコ帰国するわけがない。
エドワード・スノーデン元職員の父親は、「息子は可愛い、本当は、早く帰ってきて欲しい。だが、米国政府が裁判以外のことは絶対にしないということを書面で約束してくれないと帰ってくるなと息子に言っている」という。父親も、「暗殺」を最も恐れているのだ。
◆今回の事件を見る限り、日本政府が、「スパイされること」にいかに寛容であるかをさらけ出している。朝日新聞が7月1日付け夕刊1面で「米、日本を含む38公館盗聴か 英紙報道 スノーデン氏曝露」と報じているのに、まったく深刻さがない。「アメリカにスパイされ、盗聴されているのは、百も承知。情報機関が盗聴するのは、当たり前だ」とまったく気にしていない。本当に、長閑な政府だ。
日本は、陸軍中野学校というスパイ養成学校を持っていながら、大東亜戦争(日中戦争、太平洋戦争など)に敗北した原因の一つに、「スパイ情報をあまりにも軽視しすぎた」ことが挙げられているほど、スパイを大事にしてこなかった。同盟国スペインのスパイが、せっかく米国に潜入して、何人ものスパイが殺されるという犠性者を出しながら、たとえば、ネバダ州で原爆実験が成功し、実戦に使われるという重要情報をスペイン経由で、大本営に送ってくれていたにもかかわらず、これをまったく無視して、その結果、2発の原爆を落とされてしまった。
また、東北大学の八木秀次教授が、「八木アンテナ」を開発していたのに、これを見過ごし、米英の情報機関が、敵の動静を探る「電波探知器」を開発して、戦争に活用した。シンガポールに進撃した山下兵団が、占領地で押収した書類のなかに、やたらと「YAGI、YAGI」という言葉でてくるのに、理解できず、英軍捕虜にその意味を教えられて、初めて、八木アンテナのことであったことを知ったという話もある。この矢木アンテナによって、大日本帝国陸海軍の兵団、潜水艦などが探知されて、待ち伏攻撃を受けて、多大な損害を被っている。
安倍晋三首相は、憲法改正により、「国防軍=皇軍」創設を図ろうとしており、スパイ防止法なども制定しようとしている。また、アメリカ国防総省の諜報機関である「国家安全保障局(National Security Agency、NSA)」の日本版を創設しようとしているけれど、果たして、日本は「スパイ機関」を創設できるか否か?
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