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2013-07-02 陽光堂主人の読書日記
元CIA職員エドワード・スノーデン氏の動静に関し、動きがありました。プーチン大統領が亡命受け入れの可能性を示唆したそうです。ただ、対米関係を考慮して発言していますので、やや分かりにくい内容となっています。
ロイターは、本日付で次のように報じています。
(http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTJE96002D20130701)
元CIA職員がロシアに亡命申請、プーチン大統領は「条件」提示
[モスクワ 1日 ロイター] - ロシアの当局者は1日、米政府が引き渡しを求めている中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン容疑者が同国に亡命を申請したと明らかにした。ただ、プーチン大統領は、同容疑者が反米活動を止めない限り歓迎しないとしている。
モスクワのシェレメチェボ空港の当局者がロイターに語ったところによると、スノーデン容疑者に付き添っている民間サイト「ウィキリークス」の関係者が、6月30日遅くに同空港の乗換えエリアで係官に申請書を手渡したという。
またロサンゼルス・タイムズ紙は、匿名のロシア外務省筋の話として、スノーデン容疑者がロシア外交官らと面会し、亡命申請を希望する15カ国が書かれたリストを渡したと伝えた。ロシア外務省と同国政府関係者は、同報道に関するコメントを差し控えている。
モスクワで記者会見に応じたプーチン大統領は、ロシア政府はスノーデン容疑者を米国に引き渡す意向はないと繰り返し、同国情報機関が水面下で協力しているとの見方もあらためて否定。その上で「もし彼がここにいたいなら、条件が1つある。われわれのパートナーである米国に損害を与える行動をやめなければならない」と述べた。ただ「彼は自分自身を人権活動家だと思っている」とし、情報の暴露を止めることには懐疑的な見方を示した。
スノーデン氏が「亡命申請を希望する15カ国が書かれたリストを渡した」そうで、その中にロシアも入っているようです。
プーチン大統領の対応は一見冷たいようですが、無条件に亡命申請を受け入れれば米国との対立が決定的となります。衰えたりとは言え、米国は大国で戦争国家ですから、全面的な対立を避けるのは元首として当然の責務です。
マッチョのプーチンですら安易に亡命を受け入れられないということは、それだけ重要な秘密をスノーデン氏が握っていることを意味します。米国は父親を使って帰国させようとしていますが、泣き落としするしか手立てがないのでしょう。(こういう場合、日本では母親を使いますが、母親が出て来ないのは文化の違いなのか、他に理由があるのか…)
それだけの情報を握っている人物をロシアは安々と手放したりしません。それ故、プーチンは「米国に引き渡す意向はない」と繰り返しています。
プーチンとしては、米国の弱点を掴んだわけですから、それを温存しておいてイザという時に使いたいわけです。スノーデン氏が反米活動を止めることを亡命受け入れの条件としているのは、暴露のタイミングをロシア側でコントロールしたいという思惑があるためと思われます。
しかしこうした情報は鮮度が大事なので、出すタイミングを誤ると宝の持ち腐れとなります。プーチンが「彼は自分自身を人権活動家だと思っている」ので、情報の暴露は止められないと述べているのは、明らかに米国に対する脅しです。
硬軟織り交ぜての発言で、諜報のプロだけに一筋縄では行きません。米国にとっては、真に厄介な展開となりました。
ヨーロッパ諸国は、米国による盗聴など百も承知なのに、「水に落ちた犬は叩け」とばかりに非難の大合唱をしています。例のエシュロンによる情報は、アングロサクソン以外のスペインやドイツ、日本なども「サードパーティ」として一部の情報を得ています。もちろん、米英が許可した情報のみですが…。
諜報の世界では虚々実々の駆け引きが行われており、これは同盟国間でも同様です。日本についてはお寒い状況で、スノーデン氏の情報によって、NSAが在米日本大使館を盗聴していたことが明らかになりましたが、盗聴の必要に迫られるような秘匿事項があるとは知りませんでした。
日本政府としては単なるアメポチではない証左となりますから、却ってよかったと思っているかも知れません。いずれにしても日本など蚊帳の外で、何の影響力もありません。自民党政治が続く限り、情報弱小国から脱却できません。
自民党が推し進めようとしているスパイ防止法は、国内の反対勢力を監視粉砕するためのものですから容認できません。こういうものを作るなら、米国から完全独立する必要があります。現状で防諜措置を施しても米国を利するだけで、国民の権利は一層抑圧されることになります。
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