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日本に公共放送はあるだろうか?本物のそれはない。NHKは国民に奉仕するという義務を果たしていない。悪しき国家主義政府の広報に徹している。偏向報道がひどすぎるのだ。国民を改憲軍拡という誤った方向へと引きずり込んでいる。それでいて血税を懐に入れて、職員は法外な収入を懐に入れている。法外な取材費を使いまくっている有害放送局と断罪されても、文句を言えまい。
<7・1昼のニュース>
2013年7月1日のお昼のニュースを取り上げてみようか。国民に奉仕する有益な情報を提供していたであろうか。大いに疑問を抱く情報ばかりを流していた。放送内容は重要・重大なものから順番に流す。そこから、NHKのニュース価値がどういうものかを判定できる。その報道内容によって、国民が有益と思える情報なのか、それとも間違った判断を与えてしまうものか。沢山の情報の山が編集局に集まる。中央政府や各省、地方自治体からだけではない。事件事故は国内外からも。海外からは特派員や外国通信社、外国の新聞テレビからも入ってくる。全てを報道することなど出来ない。選択するのだが、そこからニュースの価値判断が問われる。NHKの正体があぶり出されることになる。
<値上げラッシュ排除>
間もなく参院選挙の公示日だ。国民の家計を重視するのか、それとも財閥を重視するのか。
国民に奉仕するというのであれば、家計に焦点を絞り込むことになる。国民・市民の暮らしだ。政府は悪しきアベノミクスを大々的に宣伝してきた。新聞テレビもこれの成果を持ち上げてきた。選挙では、これの判断がまず求められる。家計はよくなってきたのか、それとも?既にアベノミクスは崩壊している。
7月1日からは、値上げの攻勢が相次いでいる。アベノミクスは新聞テレビの宣伝と裏腹に、家計を直撃している。これは客観的事実である。NHKは、しかし、昼の番組でまったく報道しなかった。一部民放との落差だ。国民の目線での価値判断をしていない。公共放送失格である。安倍お抱えの公共放送でしかない。
<トップは日銀短観>
NHKのトップニュースは、何と日銀短観を取り上げた。財閥・大企業の短期の景気観測が上昇した、と大風呂敷を広げて報道した。あたかも日本経済が好調である、との印象を植え付けようとの意図がミエミエの報道だった。ご存知、日本の企業の9割は中小企業である。もともと銀行には、お金がじゃぶじゃぶと眠っていた。白川時代から銀行に金はあぶれていた。デフレ不況・世界不況で投資先がないためだ。銀行はその資金で国債を買って、その利息で荒稼ぎして一銭も納税していない。社員は高級を懐に入れている。都市銀行も地方銀行もそうである。
それを承知で、安倍と黒田は円札で膨れ上がっている銀行に、さらに大量の札束を注入している。行き場のないその資金が、外国のハゲタカファンドが株や不動産へと流している。急激な円安政策によって潤うのは庶民ではない。高くなった輸入品・原材料に中小企業や国民は悲鳴を上げている。日銀短観をトップで流したNHKは、政府・富裕層の側に立って、参院選向けの宣伝報道をしたのだ。弱者・民衆の側には全く配慮しない。こうした偏向報道は、主権者を愚弄するものである。
<しつこい反中報道>
2番手のニュースは、しつこいほどの尖閣・釣魚島の中国の監視船を取り上げた。NHKはヘリまで投入して上空から撮影して、それを茶の間に流した。これの報道は、連日のように行われてきている。これでもか、これでもか、という執念ぶりなのだ。安倍の意図に沿ったものだ。茶の間の日本人の多くは、中国を嫌うことになる。それだけではない。改憲軍拡の安倍・自民党への共感を狙っての報道なのである。中国にも思惑があるのであろうが、それ以前に安倍政府・国家主義の狙いをしっかりと認識させる解説報道が重要であろう。両国民を引き裂こうとのNHKの報道姿勢なのだ。大金を使ってヘリを投入する必要があろうか。悪辣である。日中分断を図ろうとする国家主義とワシントンのネオコンに塩を送っているのである。右翼顔負けの報道姿勢にあきれる。
<米諜報機関が日本大使館盗聴>
いまや世界的な英雄となったスノーデンの米国家機密暴露によって、英国の新聞が在米の日本大使館などを盗聴していたことが発覚した。これこそが大ニュースだが、NHKはわざと3番手に落とした。安倍のナショナリスト分析も、この盗聴も貢献したのかもしれないが。安倍の訪米関連と狙いは全て察知されていたのであろう。米連邦議会調査局による「安倍ナショナリスト」「安倍ストロング・ナショナリスト」という報告書にも、この盗聴が役立ったものか。安倍は背筋が寒くなったのではないだろうか。ワシントンに丸裸にされた安倍なのだ。NHKはこの事件を徹底追及すべきだった。しかし、相手はワシントンだ。表面をさっとなぞっただけだった。ワシントンに手も足も出ないNHKである。
<サッカー報道>
3番手にも驚かされた。サッカー報道である。日本がブラジル戦で勝利した、という内容ではない。ブラジルとスペインの対戦である。多くの日本国民にとって、どうでもいいニュースではないか。スポーツ芸能報道に特化したNHKを、またしても露呈するものだった。NHKのスポーツ好きはいつからだろうか。気が付いたら、やたらと野球などスポーツ報道に大事な時間を割いて、肝心な政治経済報道を省いている。はっきり言おう。これは愚民政策の何者でもない。主権者を欺いている。馬鹿にしているのである。
<ブラジル抗議デモ>
5番手がブラジルの抗議デモである。サッカーにうつつを抜かす政府に対して、覚醒した市民が「福祉や教育に金を使え」という雄叫びである。まともな市民運動である。もし、東京五輪が具体化すると、東京でも起きるかもしれない。こうした視点が欠けた報道である。房総半島ではイノシシと豚の混血・イノブタが繁殖して農地を荒らしている。そのうちの1匹が「東京に紛れ込んだ」などと囃し立てる向きもあるらしい。430万票の支持を受けた都知事を、早くも引きずり降ろそうとする自民党内の動きが出てきている、と消息通が伝えてきた。都民にとってのニュース価値は、こちらの方があるだろう。
<生体肺移植>
聞いたことのない生体肺移植を6番手に報じた。母親の肺の一部を切り取って、娘に移植したというニュースである。失礼ながら、医学に無知な素人には、何のことかよくわからない。医学的には画期的なのだろうが、そうだとすれば日銀短観報道よりも重視すべきではないのか。
<エジプトのデモ>
最期のニュースがエジプトの抗議デモである。イスラム色を強める大統領に「やめろ」という怒りのデモは止む気配を見せない。大統領派と反大統領派の衝突は激しさを増している。背後に経済不況・失業問題がこびりついている。ここからもまやかしのアベノミクスを取り上げてはどうか。対岸の火事ではないだろう。安倍広報に徹したNHKだと断罪したい。
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52038156.html
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