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2013/6/27 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
「安倍政権はもろい」
参院選が始まるというのに、野党の影は薄く、安倍自民の独壇場だ。こんな状態がいつまで続くのか。いや、続かせていいのか――。昨年の衆院選敗北後、鳴りを潜める政界の引っかきまわし役、生活の党の小沢一郎代表にインタビューし、「野党の進む道」を聞いてみた。
◆「民主党は割れた方がスッキリする」
「アベノミクスをテレビ・新聞がもてはやしているけど、一般国民のみなさんは何かプラスがありましたか?」
小沢はこう言って、「安倍政権は長く持たない」と断言した。
「シロウトが株を買ったら、株価はガタガタ下がった。プロはとうに売り抜けて、シロウトは損をした。円安では輸出が主力の大企業が儲かっただけ。一般の人にとっては、油も食料も電気代も何もかも上がった。それで所得は増えない。踏んだり蹴ったりです。安倍さんは小泉(純一郎)さん流の弱肉強食を進めるでしょうから、国民生活にさらに響いてくる。そうなれば、『アベノミクスの正体見たり』と国民が気付くと思います」
外交面でも「安倍政権は危うい」と、G8サミットで日米首脳会談が行われなかったことをあげた。
「会談は事実上、米国に断られちゃったんです。これ、異常ですよ。同じ場所にいるわけでしょ。日中、日韓はもちろんだけど、肝心要の日米関係も怪しくなってきた。これも、安倍政権はもろいと見ている理由です」
そこで野党だ。安倍政権をしっかりチェックできる強い野党が必要なのだが、昨年の衆院選に続き、参院選でも野党共闘は進まずバラバラだ。小沢は「野党第1党の民主党が旗振り役に」と言い続けてきた。「参院選は手遅れ」としながらも、その先の衆院選に希望をつなぐ。
「自民党はたとえ内閣が代わったとしても選挙はしたくないでしょうから、次は3年後の衆参ダブルだろうと思っています。次の衆院選までには、政策的にも政局的にも時間がある。だから僕は、慌てて一緒になるのではなく、基本思想や基本政策をお互いに整理したらいいと思う。各党が、自公に対抗する受け皿はどういう政策であるべきなのか、じっくり考える。僕自身もそういう方向で努力したい。参院選で惨敗したら、民主党の中でも『いまのままではいけない』『国民の声もあるからちゃんとしよう』など、必ずいろんな動きが出てくる。自民党に近い人がスカッと袂を分かてば一番スッキリする。選挙後の代表選などを通じて、民主党内の意見の違いがはっきりすると思います」
そうやって時間をかけ、「政策」で自公政権と戦える受け皿をつくるシナリオだ。
「野党がちゃんとまとまりさえすれば、次の総選挙は勝てるんです。(都議選などでも分かるように)投票率は下がっている。自民党の票は増えていない。(地方の首長選のような)1対1の選挙では非自民が勝っている。この事実があるんですから、小選挙区制の衆院選では勝てるんですよ」
(取材協力=政治ジャーナリスト・角谷浩一)
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