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http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20130620-OHT1T00206.htm
2013年6月21日06時05分 スポーツ報知
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長(43)が、参院選の候補者と東京都議選の候補者らに向け、自らの従軍慰安婦発言について謝罪メールを送ったことが20日、明らかになった。だが、このメールは選挙の責任者2人のみに送り、転送を依頼するという人任せのものであることも判明。自ら直接、各候補に送らなかったことで党内からは「誠意があると言えるのか」などの声が噴出、かえって火に油を注ぐ結果となってしまった。
石原慎太郎共同代表(80)の橋下氏批判から2日。来る選挙の候補者、支援者らへの謝罪をかたくなに拒み続けてきた橋下氏がついに“ごめんなさいメール”を送った。
参院選と都議選の候補者に向け、自らの発言の悪影響を認めた上で「みなさんの選挙を苦しい立場にして申し訳ない」と謝罪。18日に石原氏が「苦労している仲間に悪かったと声をかけるのがリーダーの振る舞いだ」と発言したことに応じたメールとみられる。
だが、このメールの送信方法を巡り、新たな批判も飛び出した。自らの手で直接、候補者に送らず、各選挙の担当者2人だけに送信。その上で「以下のメッセージを候補者に送っていただけないでしょうか」と転送を依頼したのだ。
この“人任せ”ぶりに党内から反発の声が上がった。ある維新関係者は「本当に誠意があるなら、自らの手できちんと候補者に送信すべき。手間を惜しんでいる時点で話にならない」と怒りを見せた。「政界は、一般の人よりも『人間関係、人のつながり』を異常に重視する世界ですからね」。ドライな対応は、誠意がないと受け取られやすいという。今回のメールは、ある意味、逆効果。党内一部に、さらなる不信感を買ってしまった。
メールの文面も、良くなかった。100%謝ったわけではなかった。「ただ戦況を有利にするためだけに、政治的態度、振る舞いを左右させることは、維新の歩みにおいて一度たりともありませんでした」とつづり、「有利になるか不利になるか考えた途端、大仕事はできなくなる」と、選挙での候補者の当落を考慮しないと受け取れる文言もあった。慰安婦発言の撤回の意思もなし。別の維新関係者は「この文面を見せられて『日本を変えるためにともに戦いましょう』って言われても…。なんか悲しくなっちゃうよね」と嘆いた。
23日の都議選の投開票まであと2日。同選挙の結果次第での辞任を表明した橋下氏だが、挽回の期間はほとんど残されていない。世論調査では、都議選で、現状維持の3議席を獲得できるかも微妙な状況。「謝罪メール」で、悪い流れをすっぱり断ち切る、といかなかったようだ。
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