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慎太郎氏(右)は、橋下氏を完全に見限ったのか
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130619/plt1306191144003-n1.htm
2013.06.19
日本維新の会の石原慎太郎共同代表が、共同代表である橋下徹大阪市長を見限った。報道数社のインタビューや取材に応じ、慰安婦発言が党勢低迷を招いたことについて「大迷惑だ」と批判し、「(首相には)ダメだ」「終わったね…この人」とまで言い切ったのだ。橋下氏を擁護してきた慎太郎氏が厳しい姿勢に転じたことで、党分裂危機はさらに加速しそうだ。
慎太郎氏は18日、共同通信やスポーツ報知の取材に応じた。
慰安婦発言をめぐり、橋下氏は「日本も悪かったが、世界各国も過去を見てほしいと訴えたかった」と釈明しているが、慎太郎氏は「言わなくてもいいことを言って、タブーに触れたわけだから、いまさら強弁してもしようがない。弁護士の限界だ」(共同)、「(発言直後に)名古屋でお説教したんだ。俺が3分話すと、10分ぐらい答弁するんだよ」(報知)などとあきれた。
さらに、歴史観について「徹底的に違うことはあいつが『あの戦争は侵略戦争だ』と言っていること。俺は『侵略じゃない。マッカーサーも防衛の戦争だって言ってるじゃないか』って聞いたら、それでも『侵略です』と。もう埋まらない」(報知)とサジを投げた。
これらを受け、慎太郎氏は、橋下氏の政治責任について「(参院選の)結果を見て、素因をつくった橋下氏がどう理解するかの問題だ」「私が、どうしろこうしろとは言えない」(共同)といい、自身で進退を判断すべきとの考えを示した。
慎太郎氏の痛烈な橋下批判を受け、維新傘下の政治団体「大阪維新の会」は怒り心頭で、「そこまで言われるなら、国政から撤退するのもありだ」(結成メンバー)、「(慎太郎氏が率いた)旧太陽と組んだ時から分かっていた。参院選後に出ていってもらって結構だ」(地方議員)などと、党分裂を示唆した。
維新取材を続けているジャーナリストの鈴木哲夫氏は「慎太郎氏は現在、参院選対策をやっているが、橋下発言の影響で情勢はかなり厳しい。カチンときて、あんな発言になったのだろう。維新は合流段階から常に分裂危機をはらんでいる。加速したことは確かだが、一方で『60人近い国会議員のスケールメリットを生かすべき』という冷静な意見もある。即分裂とはならないのではないか」と語っている。
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