http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/539.html
Tweet |
「970兆円の政府債務残高に意味はないが、今現在、年間50兆円ほどの赤字財政は“へ”でもないという状況」
http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/502.html
のコメント欄でいただいたコメントへのレスポンスです。
====================================================================================================================================
01. のlqOPOFnyLEさん、コメントありがとうございます。
【引用】
「>さらに言えば、麻生氏自身が「(お札=日銀券を)刷って返せばいい」と言っていることでもわかるように、政府債務残高(過去の借金)の多寡は問題にならない。
過去の借金が過去の借金のままではない。現実に毎年借り換えているのである。政府がなにもしないで、人もつかわないでいいのならいいが、継続的に行政を運営している以上、借り換えと新規発行の国債がどうしても必要なのである。
ということは、じゃぶじゃぷ紙幣を発行したとたん、次の国債は発行不能に近くなるということである。
あまり言いかげんにいってほしくない。」
【コメント】
まず、国債など政府債務の増加や償還で問題になる経済事象は、じゃぶじゃぶ紙幣を発行することそのものではなく、じゃぶじゃぶ紙幣を発行することで悪性のインフレに陥ることです。
貴殿は、「じゃぶじゃぷ紙幣を発行したとたん、次の国債は発行不能に近くなる」と書かれていますが、これまでの日本の経緯をみれば、後述するように見かけだけの空想的な話ですが、じゃぶじゃぶ紙幣を発行しながら、さらに多くの国債を発行してきたことがわかるはずです。
膨大な額の国債の借り換えなどで紙幣をじゃぶじゃぶ発行しているようにも思えますが、市中銀行の日銀当座預金が積み上がっていることでわかるように、発行された紙幣は日銀によって回収されており、じゃぶじゃぶ発行されたままになっているわけではありません。
「過去の借金が過去の借金のままではない。現実に毎年借り換えているのである」という貴殿のご説明ですが、それこそが、“過去の借金が過去の借金のまま”だということではありませんか?
償還期限が2008年の借金が、償還期限2015年の借金にかわっただけの話なのですから。
国家が「継続的に行政を運営している以上」どうしても必要なのは、新規の赤字(建設)国債であって、借換債は、万が一にも償還期限を超えないようにするというテクニカルな問題でしかないのです。
なぜなら、毎年100兆円を超える借り換えは、じゃぶじゃぶ紙幣を発行しなければならないものではなく、国債と国債の交換(差し替え)でしかないからです。
国債の主要ホルダーである銀行や生保は、手持ち現金の運用難に苛まれており、現金ではなくリスクがない国債がのどから手が出るほど欲しいのです。
それでも、やっぱり現金が欲しいという場合は、日銀が手ぐすね引いて待っているのですから、日銀に売却すればいいわけです。
日銀は、年間、グロスで85兆円ほどネットで50兆円もの国債を購入します。そして、日銀当座預金の変動を見ればわかるように、銀行は、手持ちの国債を売却してまで手に入れなければならない資金への需要はないのです。だからこそデフレで、だからこそ国債発行が膨大化しているのです。
借換債について、きちんと、償還期限が到来した国債を全額現金で返し、あらたに国債を購入して貰うにしても、じゃぶじゃぶ紙幣を発行する必要なぞなく、“見せ金”的な現金を用意すれば済みます。
借換債を毎月10兆円(年間120兆円)規模で発行する場合、用意した10兆円で償還期限が到来した国債を償還し、その10兆円で新しい国債(借換債)を買って貰えば、用意した10兆円はすぐに政府の手元に戻ってきます。
借換債の発行サイクルが1週間に一度なら、2〜3兆円の見せ金を用意すれば済みます。見せ金と言えば失礼ですが、すぐに戻ってくるのですから、それを使い回せば、じゃぶじゃぶ紙幣を刷る必要はないのです。
このような意味で、借換債の発行は、市中に出回る現金が増加するものではなく、国債と国債の交換(差し替え)でしかないのです。
言いかげんなことをいったわけではないことをご理解いただけたでしょうか?
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。