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2013年6月17日 10時42分 天木 直人 | 外交評論家
安倍首相がフェースブックで田中均元外務官僚を名指しで批判した。
一国の首相がたかが元官僚にその外交を批判されたからといって反発し、自らのフェースブックで、「外交を語る資格はない」とまで言って悪し様に批判するなどとは大人気ない。
しかしだからといって私は田中均を支持する者ではない。
それは田中均という同期の生き様が手に取るようにわかるからだ。
小泉訪朝をお膳立てして次官争いの先頭に立っていた田中は、小泉訪朝が頓挫したことにより、ライバルの同期の谷内との次官競争に破れ、みずから外務省を去った。
しかし彼は政策的には谷内と変わりはない。
対米従属の外務省の中枢を歩いてきた外務官僚の一人であるからだ。
だから外務省を去って評論活動に入った後もその言説は保守、体制寄りである。
外務省を辞めた後の就職先も、企業や政府寄りのシンクタンクや東大教授など、天下り的なところばかりだ。
だから評論家としての田中氏の言説は見るべきものがまったくない。
政府よりべったりではなく、時として政府批判を行なう事はあっても、基本的なところで政府や外務省と衝突することはない。
御用評論家であってそうではない。いわばこうもりのような存在だ。
私はそのような田中を見ながら、いつかは政権から声が掛かるのを待って四股を踏んでいるなと眺めて来た。
つまり同期の谷内正太郎が安倍首相に重用されたように、機会が来れば自分もそのチャンスが来る時を待っているのだ。
そのための言論活動であるのだ。
そして今度の安倍首相の批判騒動である。
私が驚いたのは、田中がTBSの番組に出演して安倍首相の批判に反発したことだ。
自分はもはや民間人だ。
世界を回って世界が安倍政権をどう見ているかを肌で感じてきた。
それをそのまま伝えただけだ、などと語っている。これは痛烈な安倍批判だ。
これで安倍首相は更に田中への反発を強めるだろう。
谷内と田中の因縁の対決はさらに続くだろう。
しかし田中には計算がある。どうせ安倍自民党政権下では出る幕はない。
しかし政権が変われば別だ。
おりしも民主党の細野豪志幹事長が安倍首相の田中批判について「最高権力者として自制すべきだ」などと批判した。
この細野もまた信念のない日和見主義者だ。
いずれ民主党の代表となって政権取りの先端を走ろうと思っているに違いない。
田中は反自民党政権ができれば使ってもらえると考えているのだろう。
しかし田中の語る外交もまた外務省の外交の域を出ない対米従属から自立できない。
あたかも民主党の外交が自民党の外交の域を出ないのと同じだ。
自民党も民主党も、そしてそれらの政権ににじり寄る谷内や田中も、その正体は大差ない。
政権取りや保身で動く功利主義者たちでしかない。
国家や国民のためを思う本物の政治家、官僚ではないのである(了)
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