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橋下徹氏は、得意のツイッターでの反論を展開したが、返ってきたのは、発言への批判ではなく市役所に登庁したなかったことへのバッシングだった
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130616/plt1306161430000-n1.htm
2013.06.16 ZAKZAK
【大阪から世界を読む】
今のところ、窮余の一策はとんと見つからない。日本維新の会は、橋下徹共同代表(大阪市長)による慰安婦発言が響き、あれよという間に有権者が離反し、参院選では芳しくない結果ばかりが取り沙汰されている。だが、事は維新の退潮にとどまらず、野党による保守合同論や、憲法改正の要件を緩和する96条改正問題など、選挙後に持ち上がること請け合いの政治課題をことごとく実現不可能なものにしてしまった。橋下氏の「罪」は、それほど深いのである。(松本浩史)
■「選挙は負け。もう遅い」
土俵際に追い詰められると、どうにか封印していたにわか集めの党体質にありがちな弱みが浮き立ってくる。もはやその遠心力にあらがえないありさまだ。
過日、維新幹部に接したときのこと。「大阪の話はしたくないよ。橋下氏は好きなタイプじゃないね」。のっけから投げやりな言葉を浴びせられ、いささか驚いた。
関係筋の世論調査などによると、維新は当初、参院選で選挙区と比例代表をあわせ、15議席程度の獲得が予想されていた。選挙協力をしていたみんなの党と計30以上という数字も出ており、「与党の過半数獲得阻止」というスローガンもまんざら夢物語というわけではなかった。ところが、慰安婦発言後、その勢いは減退し、今では約5にまで激減したという。
件の幹部は、大阪系ではないので、橋下氏をかばう気持ちなどさらさらない。橋下氏の「賞味期限」に敏感なだけである。もはや選挙後の政局で主導的な立ち位置を占めるのは絶望的になった−。そんな歯がゆさが発言の背後に見て取れる。
別の維新幹部は、東京都議選の帰趨(きすう)について、14日の告示前に耳を疑うような発言をしている。「選挙は負けですよ。もう遅いですよ」。居合わせた関係者は「維新を腰掛け程度にしか思っていない」と吐き捨てた。
■保守合同、憲法改正…すべてが不透明に
維新が参院選で惨敗すると、野党でくすぶっていた保守合同論の動きがにぶるのは間違いない。
自民党に対峙(たいじ)してきた民主党には、自治労や日教組など官公労系労組の組織内議員がいて、憲法問題など党の背骨部分で両論ある、実に情けない体質を引きずっている。党内には、「脱組合」を唱える保守系議員は少なくなく、維新など第三極が躍進すれば、手を握る構想もささやかれていた。
ところが、維新が「脱落」したことで、新味のある合同論は水泡に帰したとみて差し支えない。よしんば、現在の野党間で合従連衡が起きようとも、到底、国民の期待を集める勢力にはならない。政局に地殻変動の兆しがでたとき、勢いを加速させるのに必要なのはやはり、「新しい息吹」なのである。
憲法改正問題の先行きにしても、不透明感を増幅させてしまった。
橋下氏の失言がなくても、すでに与党で3分の2以上の議席を有する衆院はともかく、参院では、改憲勢力がそこまでの議席を獲得するのは、困難視されていた。このため、自民党には、維新が一定勢力を参院で占めることを見越し、保守系として知られる民主党の前原誠司元外相とパイプがある橋下氏を「頼みの綱」に、民主党の保守系議員を取り込み、改正を成し遂げたいとの思惑もあった。これもまた、ご破算といってよい。
■7月21日は舞台から去る日?
大阪維新の会関係者は、このところの橋下氏について「さすがに元気がないみたいだ」と気遣う。描いていた政治家としての道筋が暗(あん)澹(たん)としてきたのだから、その落胆ぶりは察して余りある。持ち前の強気な言動も鳴りを潜めた感があり、これといった巻き返しの攻め手もない。
「国民がノーといえば参院選で敗北する。(共同)代表でいられるかどうかの議論が党内で生じる」
橋下氏は、東京都内で5月27日に行われた日本外国特派員協会での記者会見で、参院選の結果次第で、共同代表を退く考えを示唆した。勝敗ラインが党内でどのように設定されるか、流動的な要素があるとはいえ、現状のまま選挙戦に臨めば、辞任の流れは阻めないだろう。よしんば続投しても、再浮上の芽はありそうもない。
参院選の投開票日は7月21日で固まっているため、この日は事実上、橋下氏が国政の表舞台から身を引く節目となるかもしれない。
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