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「しんぶん赤旗」 2013年6月14日(金)
原発輸出で2兆円/安倍政権 大企業のための「成長戦略」/福島事故の究明、収束もないまま…
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-06-14/2013061401_01_1.html
安倍政権は、2020年の日本企業のインフラ(鉄道や発電所など産業基盤)受注額を、現在の約10兆円から3倍の約30兆円に拡大する目標を掲げた「インフラシステム輸出戦略」をまとめ、「成長戦略」に盛り込みました。エネルギー分野では、20年の日本企業の海外受注額を推計で9兆円程度と見込みました。このうち原子力は、現状の約3000億円の受注金額が20年までに2兆円に拡大すると見込みました。
「インフラシステム輸出戦略」は、「原発や高速鉄道等、熾烈(しれつ)な競争を勝ち抜くべき個別案件について、官民一体で取り組み、政府全体として支援していく」として、「原子力協定の締結を進める」など、原発輸出の後押しを強調しています。
原発輸出に関しては、「原発利益共同体」の中核団体、原子力産業協会の今井敬会長が座長を務めるエネルギー・原子力政策懇談会が今年2月、「原発輸出に対する政府の姿勢を明確化することをためらうべきではない」とする提言を安倍首相に提出していました。提言には、川村隆日立製作所会長、北村秀夫東芝副社長、佃和夫三菱重工相談役ら原発メーカーの代表者が名を連ねています。
「成長戦略」をまとめた産業競争力会議の民間議員のみずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は、同会議で原発建設がインフラ輸出の「主戦場」であると指摘。「政府がより積極的な役割を果たすことが期待される」と要請していました。みずほは東芝に410億円の長期貸付を行っている大口債権者です。
安倍政権の「成長戦略」が、原発ビジネスで巨額の利益をむさぼる「原発利益共同体」の要望に応えたものであることは明白です。
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