http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/314.html
Tweet |
安倍政権に“TPP爆弾”直撃! 農協の不気味な動き、参院選後「安倍降ろし」も
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130613/plt1306130709001-n1.htm
2013.06.13 夕刊フジ
★鈴木哲夫の核心リポート
安倍晋三政権に、株価の乱高下とともに、「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)爆弾」が忍び寄りつつある。参院選公示(7月4日予定)まで1カ月を切るなか、自民党の支持団体だったJA(農業協同組合)側が不気味な動きをしているのだ。参院選後の「安倍降ろし」まで示唆する農水族議員らの動向を、ジャーナリストの鈴木哲夫氏が暴いた。
JAの政治団体「全国農業者農政運動組織連盟(全国農政連)」は6日、参院選推薦を決める幹事会を開いた。ところが、47都道府県の約半分しかリストが上がってこない、異例の事態となった。
混乱の理由は、もちろんTPPだ。農政連幹部はいう。
「地域事情や人間関係もあるが、根底にあるのは『手のひら返しへの不信感』みたいなもの。今は選挙前だから、自民党も『交渉次第では撤退も辞さない』と言っているが、これまでも農業分野は自由化を強いられてきた。『最後は米国に押し切られるのでは』という不安が常にある」
そのためか、先の幹事会では、民主党の岡崎トミ子氏(宮城)と羽田雄一郎氏(長野)、みどりの風の舟山康江氏(山形)、生活の党の佐藤公治氏(広島)という、野党候補4人の推薦が決まった。
こうした情勢に、自民党農水族もうごめいている。
前出の農政連幹部によると、ある支部の懇親会に農水族議員が参加し、「今は選挙前だからおとなしくしているが、選挙が終わったら一気に党内で反対運動を展開する。安倍首相と方向が違うなら刺し違える覚悟だ」と、「安倍降ろし」にまで言及したという。
農業団体票は、参院選で31ある改選1の1人区で当落に大きな影響を与える。自民党は1人区で圧勝して、6年ぶりとなる過半数勢力の回復を目指しており、農業団体票の動向は無視できない。
自民党は公約原案の中で「重要5品目の聖域を最優先し、確保できない場合は脱退も辞さない」と明記し、まだ推薦を決めていない農政連支部に対して支持を訴えてはいるが、農政連幹部はいう。
「本当に『安倍降ろし』なんかできるのか? そんなことを言うこと自体、ウソくさくて、自民党への不信感や反発を強めている。TPPでは絶対引けない。1人区はギリギリまで迷うだろう」
甘利明TPP担当相による情報管理が徹底しているが、TPPは参院選だけでなく、今後の政権運営でも“混乱の火種”になりそうだ。
経産省関係者はTPPの見通しについて、「実施的には、12カ国の総GDP(国内総生産)の8割を占める日米両国の主導で進むはず。5品目は死守できるだろう」と楽観的に語るが、外務省関係者は「米国は通商交渉に安全保障を絡めるなど、とにかく威圧的に出てくる。安倍首相が日米同盟を重視するあまりに差し込まれ、『米国は聖域をすべて守り、日本は1、2品目だけ』という可能性もある」と危機感を示す。
安倍側近議員はこう話した。
「参院選前後から農水族議員の動きが活発になるはず。農地改革についても『絶対に通さない』といった強硬姿勢も考えられ、官邸とモロにぶつかる。これを阻止するため、参院選後に内閣改造という手もある。族議員らを副大臣や政務官として取り込み、動きを抑えるということだ」
参院選で自民党優位といわれるなか、安倍首相のかじ取りが注目される。
■鈴木哲夫(すずき・てつお)1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経て、現在、フリージャーナリスト。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。