http://www.asyura2.com/13/senkyo149/msg/248.html
Tweet |
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-9025.html
2013/6/11 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
正直に言えば、安倍政権は7月の参院選までは、何とか株価をもたせるだろうとみていた。しかし、それも怪しくなってきた。あっという間に株価は1万3000円を割り込んでしまった。
もともと、今回の株高は外国人投資家が仕掛けたものだ。
もとをたどれば、米FRBが昨年9月以来、つづけている金融緩和(QE3)が株高の原因である。FRBは毎月、住宅ローン担保証券や有価証券などを850億ドルも買いつづけて市場にカネを流している。
アメリカ経済が底を打ったことは確かだが、日本のバブル崩壊後と同じく急速に回復することはないだろう。結局、アメリカの株高も、外国人投資家に支えられている東京市場も、FRBによる金融緩和頼みの状況になっている。この不安定さは金融相場特有のものだ。
安倍首相は「アベノミクス」の第3の矢である成長戦略を発表したが、お粗末な内容だった。小泉政治の残党が考えているのだから当然である。
たとえば、何の譲歩も勝ち取れずにTPPへの参加を表明しておいて、農家の所得を2倍にすると宣言する。
だが、どうやって農家の所得を2倍にするのか。農業の大規模化で耕作放棄地をなくすと言っているが耕作放棄地は段差のある中山間地がほとんどで、農地を集めても機械で効率よく耕作できるはずもない。
安全ルールもなしにクスリのネット販売を全面解禁するというが、事故が起きたら「自己責任」で済むのだろうか。それに、一体これでどう成長するというのか。ネット販売が解禁されたからといってクスリの服用が2倍、3倍に増えるわけではない。地方の薬屋さんの雇用が失われる代わりに、楽天の三木谷浩史会長が儲かるだけではないのか。
さらに電力投資で30兆円を狙うというが、自民党は電力会社と癒着して原発を推進してきた既得権益のカタマリだ。おかげで「発送電分離」を進めるための電気事業法改正法案が今国会で成立するかどうかも不透明だ。なのに、どうやって30兆円も新規に投資できるのか。
安倍首相は「日本を取り戻す」と連呼するが、アベノミクスの成長戦略は、「失われた20年」を取り戻す衰退戦略なのだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。