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2013年6月11日 植草一秀の『知られざる真実』
鳩山由紀夫元首相、孫崎亨元防衛大学教授と私の三名による共著である
『対米従属という宿痾』(飛鳥新社)
が刊行された。
「既得権の外にいる多くの国民には事実が隠ぺいされている」(鳩山由紀夫)
「ほとんどすべての問題で問題を正視することなく、嘘と詭弁で事態が進行している」(孫崎亨)
「主権者のための政治がいま、既得権益の政治に完全に引き戻されつつある。そして、米国が支配する日本、米国に支配される日本の様相が、より鮮明になりつつある」(植草一秀)
の主張が網羅されている。
目次
『対米従属という宿痾(しゅくあ)』
はじめに 鳩山由紀夫
第一章 本当に安倍政権でよいのか
第二章 鳩山政権の真実
第三章 三つの領土問題
第四章 日米関係に戦後史の正体≠探る
第五章 曲解された鳩山イラン訪問
第六章 アベノミクスで日本経済は復活するか
おわりに 孫崎亨
あとがき 植草一秀
出版を記念して、トークイベントが開催される。
《第126回紀伊國屋サザンセミナー》
『「対米従属」という宿痾』(飛鳥新社刊)発売記念トークイベント
「日本が進むべき道」
鳩山由紀夫 (元首相、前衆議院議員)
孫崎享 (ベストセラー『戦後史の正体』著者)
植草一秀 (政治経済学者)
日時 2013年6月30日(日) 19:00開演 (18:30開場)
会場 紀伊國屋サザンシアター (紀伊國屋書店新宿南店7F)
料金 1,500円 (税込・全席指定)
■前売取扱(店頭販売)
キノチケットカウンター (新宿本店5階/受付時間10:00〜18:30)
紀伊國屋サザンシアター (新宿南店7階/受付時間10:00〜18:30)
■電話予約・お問合せ
紀伊國屋サザンシアター 03-5361-3321 (10:00〜18:30)
孫崎亨氏は次のように語る。
「私は、最近、講演する時、聴衆のみなさんに次のような質問をしているんです。
「みなさんが、鳩山さんを攻撃するのは結構です。鳩山首相の時に、もっと別の政治的選択があったではないかとおっしゃるのも結構です。でも、次のことを考えてみてください。メディアが中心になって、わずか九カ月で鳩山さんを引きずり降ろしてしまいましたが、もし、鳩山政権というものが続いていたら、消費増税があったでしょうか?尖閣問題が起きたでしょうか?オスプレイは配備されたでしょうか?原発の再稼働はあったでしょうか?」と。
もちろん、鳩山政権が続いていれば、あるいは鳩山さんに続く人たちが鳩山さんと同じ考え方で政策を進めていたなら、消費増税はないし、TPPにも参加していないでしょう。東アジア共同体を模索していたわけですから尖閣問題も起きなかったに違いないし、原発再稼働もなかったでしょう。
どの政策についても、いま安倍政権が進めているようにはならなかったはずです。そして、これらの政策について、多くの国民はどちらを選択しよとしていたのでしょうか?鳩山政権を総括する時、このことを考えなくてはいけないのではないでしょうかと、こう申し上げているわけです。」
世間一般は、鳩山政権に対して、ネガティブな反応を示す。
しかし、よく考えていただきたい。
その反応は、本当に自分の目でものごとを見て、そして、自分の頭で考えた結果として示されているものであるのだろうか。
そうではなく、マスメディアが、そのように言い続けていることを、知らぬ間に自分の意見としてしまっているだけなのではないのかと。
突き詰めて考えると、この国がいま直面している危機の背景にあるものは、
メディアによる情報操作であるところの「メディア・コントロール」
と、
メディアの情報のウソをどのように見抜くかという「メディア・リテラシー」
の問題に帰着するのではないかと思う。
国民が目を醒まし、その、醒めた目で現実を直視し、自分の頭で考えて結論を出す、という作業を徹底して行うことによって、日本の活路が開かれるのではないかと思われるのである。
逆に言えば、日本の国民が本当の意味で「覚醒」し、そのうえで行動を示さない限り、日本を本当の意味で変えてゆくことは難しいのかも知れない。
しかし、だからといって絶望する必要はない。
昨年12月の総選挙における比例代表選挙で、自民党が獲得した票は、全有権者のわずかに16%に過ぎなかった。
たった16%の得票で、衆院480の定数のなかの294議席を占拠したのである。
この議席数で、安倍晋三自民党は、天下を制覇してしまっているのだ。
民意を代表する政治としては、いささか不当な感が強いが、逆に考えれば、ここから一つの活路が見えてくる。
これを「逆転の発想」と呼ぶ。
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