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2013/6/11 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
安倍首相はオバマ米国大統領の外交戦略を完全に読み違えた。米中首脳会談での習近平中国国家主席に対する厚遇ぶりを見て、日本の外交当局者は焦っているはずだ。安倍が日米同盟を過大評価し、「歴史認識」や「尖閣」で中韓への敵対姿勢にかまけているうちに、米中韓が接近。日本は置いてきぼりだ。
ネクタイを外したワイシャツ姿でリラックスして歩くオバマと習近平。かつてのロン・ヤス(レーガン・中曽根)会談やブッシュ・小泉会談を思わせる和やかなムードである。その立場を、安倍は中国に取って代わられた。
「米国の外国要人への対応にはレベルがありますが、今回の習近平氏への待遇は最高レベルでした。米中は『新たな大国関係』の構築を模索することで一致しました。米国は相当な覚悟で中国との関係を組み替えようとしています」(外交関係者)
その証拠に、今回の米中首脳会談は米国側からの提案だった、とドニロン米大統領補佐官が明らかにした。だから米側は至れり尽くせり。西海岸・パームスプリングスの保養所を会談場所に用意し、オバマはわざわざ東海岸のワシントンから米大陸を横断。2日間で8時間もの濃密な時間を過ごしたのだった。会談で「米国が尖閣で中国の自制を促した」と日本政府は喜んでいるが、まったく別の見方もある。折しも、1971年、米国と台湾が繊維交渉でモメた際、米国は日中の尖閣問題を“利用”しようとした歴史的事実が明らかになった。米中急接近で再び、米国が尖閣を巡るスタンスを中国寄りに変える可能性も指摘されている。
◆尖閣も絶望…気がつけば日本だけがひとりぼっち
元外務省国際情報局長の孫崎享氏もこう言う。
「日米は民主主義という価値観を共有しているから、米中よりも緊密な関係を築けるという見方が国内にありますが、その時代は終わりました。安倍政権は、元国務副長官のアーミテージやマイケル・グリーンといった『ジャパンハンドラー(日本を操る人たち)』の意見を聞いて尖閣の緊張を高め、タカ派姿勢を強めてきた。中国に厳しい態度を取れば米国が評価してくれると思ったのです。しかし、民主党ではない彼らと、オバマ政権中枢は考え方が違う。その読み間違えが今回明白になりました。オバマにとって経済的にも安全保障面でも最重要は中国です。北朝鮮問題は中国にやってもらうしかない。イラン、シリア、トルコの問題で中国に勝手に動かれては困るので、中国と対立することはないのです」
その北朝鮮問題では、あす(12日)、南北閣僚級会談が6年ぶりに開催されることになった。北と韓国の当局者が正式に会うのである。飯島参与を非公式に送り込み、暴露されて恥をかいた安倍政権とは大違いだ。
「飯島氏の訪朝は、特使でもなく、安倍首相の親書すら渡していないので、あれから1カ月経っても何も動いていません。一方韓国は、飯島訪朝に批判的だったのに、結局、当局者会談を設定し、日本の先を行っている。つくづく日本の外交力のなさを思い知らされます。これでは、北朝鮮どころか米韓からも相手にされなくなるでしょう」(コリア・レポート編集長の辺真一氏)
今月27日には韓国の朴槿恵大統領が訪中し、習主席と会談する予定だ。世界の景色はガラリと変わってきた。日本の孤立化は深刻だ。
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