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PRESIDENT 2013年6月17日号 内閣参与(特命担当) 飯島 勲 撮影=奥谷 仁
安倍晋三内閣による積極果断な政策が、国民と市場の支持を得ている。日経平均株価はリーマンショック以前の水準にまで回復、為替も5月21日には1ドル102円にまで円安が進んだ。内閣支持率も高い水準(65%・NHK5月調査)を維持している。
私は最悪の事態を想定し、一切のマスコミへの露出を控えてきた。支持率がどん底に落ちたときに、あらゆる方策を実施しようと考えていたのである。この安倍内閣の順調な滑り出しにホッと胸を撫でおろすとともに、政権の飛躍を加速させるためには、読者諸賢に対して安倍政権の歴史的使命を詳つまびらかにし、旧民主党政権のデタラメさを満天下に知らしめるほうがよいと考えるに至った次第である。昨年末に内閣参与・特命担当を拝命した私が、官邸勤めを通して肌で感じたことを直接プレジデントの読者に伝えていきたい。
安倍内閣のロケットスタートが成功したのは、安倍総理の再チャレンジにかける意気込みの強さや、自民党の経験豊かな政治家と、官僚との連携がうまくいったのももちろんだが、最大の理由は、前の民主党政権があまりにもひどかったからではないかと思う。
実際に官邸に入ってみて、予想以上の惨状に愕然としたものだ。
官邸に自由に出入りできる「通行証」が1300枚も発行され、うち80枚は明確な反国家思想を持つ者、もしくは左翼運動家が所持していた。さらには前科者までもいた。
これでは「危機管理」がゼロと言っていい状態だ。これで国益が追求できたら奇跡だろう。私は3年3カ月の長期間にわたって民主党政権がよく存続できたものだと、日本国民の寛容さに驚くばかりだ。民主党政権の問題点はいろいろあるが、諸悪の根源は1つで、民主党が政権をとることだけしか考えていない野合だったことである。
政権をとるためだけに、予算・工程表・期間などを記した「マニフェスト」をつくり何とかまとまりをつくっていたが、「1、マニフェストがあまりに荒唐無稽だった」「2、マニフェスト以外のことは、1つとして党内で合意できなかった」のだ。
政策を実施する際もすべて場当たり的。内閣がまず結論を決めてから党に投げて議論させるから、必ず意見が割れて、まとまらなくなる。そんなとき縁の下で調整する人がいるといいのだが、みなスタンドプレーに走ってマスコミの前でお互いの悪口を言いふらす。政治家としてど素人の集団なので、交渉の落としどころがわからず、振り上げた拳をどこにおろしていいのかわからないまま、話はいつも平行線だった。
自民党の場合は、結論が出る前に徹底的に議論する。それで最終的に多数決で結論が出た後は、反対した人も党の決定に従うというシステムがある。
しかし、民主党の場合は意見がまとまらないと、まとまらないまま放置。そんな組織がまともに機能するはずはなく、結局、3年3カ月の間に100人を超す造反者、離党者が出た。
先日の予算委員会で、蓮舫議員が民主党政権でつくった予算を批判し、無駄を削ってくれと質問して話題になった。そこで思い出すのは、あの無駄ばかり増やしてしまった悪名高い「事業仕分け」だ。自分たちでつくった予算を公衆の面前でこき下ろすという謎の事態だった。その自己矛盾のパフォーマンスを今後も続けていくという決意を蓮舫議員から私は受け取った次第だ。
結局、民主党は何も反省していないのだ。政権を離れてから民主党には、再生に向かうような構図がまったく見えない。本格的な体質改善が必要なのに、7月の参議院選挙に勝つ手法だけをまた考えているようだ。(本来一番大切なものであるはずの)政策の一致は棚上げして、政権与党の足を引っ張ることばかり考えている。
■民主立候補者は、敵前逃亡せよ
これを見抜けないほど国民は愚かではないようだ。先の衆院選も含め、私は徹底した選挙情勢の分析を行っている。的中率は優に90%を超えており、週刊誌などのあてにならない選挙予測などとは一線を画していると自負している。現時点での私の調べでは、7月の参院選での民主党の壊滅的な激減はほぼ間違いない。民主党が選挙区で当選できるのは7〜9人だけだ。選挙区で当選できるのが1人の選挙区では全滅。2人区以上で、やっと当選できる。当選確実の候補(敬称略)は次の7人だ。岡崎トミ子・宮城(2人区)、大塚耕平・愛知(3人区)、小川勝也・北海道(2人区)、風間直樹・新潟(2人区)、榛葉賀津也・静岡(2人区)、羽田雄一郎・長野(2人区)、鈴木寛・東京(5人区)。
そして当落線上にいるのが、牧山弘恵・神奈川(4人区)、梅村聡・大阪(4人区)の2人だ。このうち、神奈川の牧山候補は、舛添要一氏や松沢成文前神奈川県知事が神奈川県選挙区から立候補した場合、落選が濃厚になる。また、東京選挙区でも舛添氏は立候補を検討しており、その場合、鈴木氏の当選は危うくなってくる。
■北朝鮮に行ってきました
みんなの党は、今回、川田龍平氏の東京選挙区での立候補をやめ、比例代表に回すことを決定している。この事実はあまり大きなニュースとして扱われていないが、当選が期待できる川田氏を比例に回すということは、みんなの党が東京選挙区で川田氏以上の「目玉候補」の擁立を画策していると考えるのが自然だろう。東京選挙区での鈴木氏には、非常に悪い知らせだ。先にあげた以外の選挙区の民主党議員は全員落選することになる。
私だったら無駄なお金を使うことをせずに、「両親の介護」「持病の癪にさわる」「お腹が痛い」などの理由をつけて立候補を回避する。天変地異が起きるぐらいではまだ足りないぐらいの奇跡でもない限り当選できないのは確実なのだから、思い切って不出馬をおすすめしたい。政治家として失格の烙印が押された民主党議員にだって、家族ぐらいはいるだろうから、どうせ落ちるのなら大切なお金は使わないに限るというものだ。
民主党の議席が激減するのは確実で、日本維新の会も伸び悩む。最終的には、自公で過半数を10〜15人程度上回る。この結果は、民主党が何も反省しなかったことに対する国民の回答だ。選挙に勝つために石原新党と合併して迷走した維新の会にも国民は納得していない。その結果が議席数に表れるだろう。
民主、維新の参院選への姿勢を考えると、選挙でほぼ消滅する社民党のほうが立派だ。「護憲」という党是を貫いて消滅するのだから、本当に立派だ。
私は民主党に対して厳しいことを言ってきているが、本音を言えばこれ以上誰かが離党したり、新党をつくったりせずに、民主党のまま頑張ってもらいたいと思う。そして、自由民主党に代わりうる責任政党になってほしい。
さて、北朝鮮問題である。各方面から私の訪朝に関する取材の申し込みが殺到しているが、一切お断りしようと思っている。トランプのポーカーをしていて自分の手の内のカードをオープンにする必要がどこにあるのか。それこそ民主党政権の二の舞いになる。内閣支持率が低ければ国民は秘密交渉を許さないだろうが、綺麗事だけで物事は進まないのも事実。小泉純一郎内閣レベルの高い国民からの信頼があるからこそ可能な、「政治の季節」がはじまったのだ。
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