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意図したものかどうかはさておき、メディアやリベラル派は、大阪市長で野党共同代表でしかない橋下氏の刺激的でわかりやすい発言にはとびついたが、昨年秋以来続いていた安倍氏(内閣総理大臣)の「河野談話」及び「村山談話」の見直し論に対する批判や非難はそれに較べると驚くほど小さいものであった。
戦前戦中に“暗躍”した米内光政元首相に似た小野寺防衛相の発言には、礼節や恥さえ考慮だにしないえぐい自民党政治家の特性がよく現れている。
安倍自民党別働隊の橋下維新は支持率が下がろうとも本望であろうが、小野寺防衛大臣は、各国に対し、「地方都市の市長が不適切な発言を繰り返し、周辺諸国に誤解と不信を招いた。安倍政権はくみしない」と橋下氏に罪をおっかぶせる発言をすることで、意図的な反日活動である安倍妄言を消し去ろうとしている。
そして、橋下氏の発言を利用した安倍政権の“逃げ”に対し、安倍支持者の愛国保守派の方々が騒がないことにも驚かされる。
すっかり安倍政権の常套句になったのが、微妙な“修正”ないし“言い換え”である「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する歴代内閣と同じ立場を引き継いでいる」というものである。(今回の小野寺氏の発言の前後はわからないないが..)
安倍政権の主要閣僚は、「多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」ことを認め、「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する」とまでは語っても、継承しているはずの歴代内閣総理大臣談話の“肝心な”部分はネグるという“悪弊”を持っている。
戦後50年(1995年)の「村山談話」と戦後60年(2005年)の「小泉談話」は、「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する」に至った「多大の損害と苦痛」の“原因”を明確に述べている。
小泉首相も、村山首相も、「アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」原因が、我が国の「植民地支配と侵略」であることを言明しているのである。
安倍氏は、「村山談話」に対し繰り返し難癖を付けてきたが、同じ趣旨を語った「小泉談話」には触れていない。
安倍氏は、みっともないことに、自身の政治信条や歴史観が大きく異なる「小泉談話」が発せられたおよそ二ヶ月後には小泉内閣の官房長官に就任している。
安倍氏及び安倍内閣の主要閣僚は、アジア諸国が日本に難癖を付けやすくする“火種”をいつも持ち歩いているのである。
(どこに対するものかという明示はないからかまわないが、「植民地支配」のなかには朝鮮半島は含まれていないと考えている。日韓併合は、“(内地に較べ)差別的支配”とか“植民地的処遇”とは言えても、植民地支配とは異なると思っている。台湾や対米英蘭開戦後のアジア諸地域に対する支配は植民地支配と考えている)
最後に、小野寺防衛相は、「安倍政権下で防衛力の強化や集団的自衛権の行使を巡る議論が進んでいることについて「日本の右傾化という指摘は誤解だ。地域の安定のために貢献することが目的だ」と理解を求めた」ということだが、「地域の安定のために貢献する」の前に、“米国が考えめざす”という説明を付ければ正しいだろう。
安倍政権のみならず亜流の政権も含めて、日本が“自立”的に軍事力を活用することはあり得ず、あくまでも、米国の下働きや米国軍需産業への貢ぎとしての軍事力強化であり法整備である。
※ 参考
[1995年村山談話]
わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。」
[2005年小泉談話]
「我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受け止め、改めて痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明するとともに、先の大戦における内外のすべての犠牲者に謹んで哀悼の意を表します。」
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「日本の右傾化は誤解」 防衛相が異例の言及
アジア安保会議で
2013/6/1 20:51
【シンガポール=吉田渉】小野寺五典防衛相は1日、シンガポールで開いたアジア安全保障会議で講演し、安倍政権下で防衛力の強化や集団的自衛権の行使を巡る議論が進んでいることについて「日本の右傾化という指摘は誤解だ。地域の安定のために貢献することが目的だ」と理解を求めた。防衛相が国際会議で安全保障とは直接、関係ない話題に言及するのは異例だ。
日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の旧日本軍の従軍慰安婦を巡る発言にも触れ「地方都市の市長が不適切な発言を繰り返し、周辺諸国に誤解と不信を招いた。安倍政権はくみしない」と強調。安倍政権の歴史認識については「痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する歴代内閣と同じ立場を引き継いでいる」と述べた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDE01002_R00C13A6PE8000/
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