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この本が評判らしいので買って読んできています。
いずれ完読するでしょうが、特に急いで読もうとは思わない。
この掲示板に植草さんのちょっとした評論が載せられていましたので私もどうしようかと迷っていたのですが、書いた方がやはりいいいだろうと思って、
今のところ拾い読みした感想を書いておきます。
まあ、皆さん読んだ方がいいでしょうこの本は。読まないよりは読んだ方がいい。
その意味において「必読書」ではありましょう。
孫崎さんは好感の持てる正義感であり、はっきりいって私は尊敬しています。
ウォフレン氏はどうなのかな。人物的には判りませんね。対面して話し合えば直ぐの判るのですが。
正直に申し上げて、ご両人がこの本の中で語られている事柄や人物評価について私は不満が大きい。
しかしながら、それは間違いであるとか拒否すべきものであるとかは思いません。
下手に評価を下すと、彼ら二人を抹殺したい輩が大勢いますので彼らに詰まらぬ攻撃を与える機会を提供することになるので評価(批判ではない)も実は下したくはないのです。
ただ、申し上げたいのは、孫崎氏は良くも悪くも日本の官僚社会で生きてきた本当の意味で有能な官僚ですから日本の官僚組織の暗部に目が届かない傾向があるだろうし、組織の弱点や欠点や病理にも目が届かないだろう。
また、ウォフレン氏はあくまでも日本化しない恐らくプライドの高い外国人でありましょうから、外国人的な論理的思考で日本の政治の事柄の総てを観測し結論を導き出すのでしょう。
彼は、日本に滞在する外国人の多くが時には日本人以上に日本的思考を行う日本ファンの外国人であるのとは全く異なるタイプであり、その事を考慮しながら彼の論説を読めば得るところが大きいと考えるのです。
この私の彼らへの見解から、判っていただけると思いますが、
彼ら二人の語るところには新鮮な驚きがあります。初耳の事柄も多く語られています。
しかし、彼らの語ることが総てではありません。
彼らが間違った事を語っているとは思いませんが、
彼らの語るところに留まらず、読者は夫々が自分の考えるところに彼らの語るところを十分に消化して取り入れるように勤めて読むべきでしょう。
決して彼らの語るところに留まっていては自らの進歩はないでしょう。
一例を挙げると、
孫崎氏は岸信介を日本の独立化を目指した官僚出身の政治家として評価しています。
しかし、岸は主観的には愛国者でありそして超有能な能吏でした。
その様な彼の属性が、裏返しとして短所として政治家になった彼に作用したのです。
能吏であったが故に視野の狭い政治家として人生の後半を送り、最後には米国に使い捨てにされました。
米国政治の奥深さを見抜く事が出来れば、巣鴨プリズンから救出される事が自分の人生を輝かせる事にはならず利用されるに終わる危機性が高い事を見抜くこと出来て穏やかな人生の終末を迎えることが出来て、後世から批判を浴びることにはならなかったと考えるのです。
まことに彼は官僚的に愚かな人物でありました。日本官僚の典型的な悪例であり気の毒な人物です。
また、ウォルフレン氏は山県有朋をビスマルクやレーニンに並ぶ政治家として評価していますが、まことに彼らしい評価の仕方でしょう。
山形有朋は苦笑しているかもしれませんが、日本の官僚制は中国の官僚制の影響を古代に受けたというより自分から勝手に受け入れたという歴史的な遺産に由来するところが大きく、山形が頑張って造り上げたというものではなく、ビスマルクやレーニンと並列するのは無理ではないでしょうか。
ビスマルクとレーニンの功績の違いも夫々が異質であろうと考えられますし。
このような訳で、私は「必読書」とは考えませんが、大いに読む価値のある本であり自分の思考に取り入れる内容のものであると考えるのです。
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