http://www.asyura2.com/13/senkyo148/msg/637.html
Tweet |
国連拷問禁止委員会で証明されてしまった日本の人権後進国ぶり(Afternoon Cafe)
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-1415.html
橋下発言にもう少し付け足しです。
以前こちらのエントリ−で、
・国連社会権規約委員会が日本政府に対しヘイトスピーチを防止をするよう求める見解を出したこと
・日本のNGOが5月21.22日に行われた国連拷問禁止委員会の対日審査で橋下発言を取り上げるよう求めたところ、同委員会は日本政府に対し見解を求め、近く勧告を行うこと
を書きました。
そして5/31に国連拷問禁止委員会は日本政府に対し次のような勧告を行いました。
慰安婦問題、国連委が勧告 「日本の政治家が事実否定」
朝日新聞デジタル 5月31日(金)23時37分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130531-00000050-asahi-int
国連の拷問禁止委員会の会見で、日本の慰安婦問題について語るクラウディオ・グロスマン委員長(左)=31日、ジュネーブ、喜田尚撮影
【ジュネーブ=前川浩之】国連の拷問禁止委員会は31日、旧日本軍の慰安婦問題で「日本の政治家や地方の高官が事実を否定し、被害者を傷つけている」とする勧告をまとめた。橋下徹大阪市長らの最近の発言を念頭に置いたものとみられる。日本政府に対し、こうした発言に明確に反論するよう求めている。
拷問禁止委員会は、人間の非人道的な取り扱いを禁止する条約を守っているかどうかを調べる国際人権機関。慰安婦を条約上の被害者だとしている。10人の委員が数年に1回のペースで各国を審査する仕組みで、1999年に条約を締結した日本は、5月21、22の両日、6年ぶり2回目の審査を受けた。
勧告は、慰安婦問題について「国会議員を含む政治家や地方政府高官によって、事実を否定する発言が続いている」と批判。日本政府がただちにとるべき対応として「当局者や公的人物による事実の否定や、それによって被害者を再び傷つける行為に反論すること」をあげた。
名指しはしていないが、審査では、慰安婦問題を取り上げた委員4人のうち3人が「慰安婦制度は必要なのは誰だってわかる」「強制連行を示す証拠はない」などとした橋下氏の発言に触れ、日本政府の見解をただしていた。
勧告対象は、代用監獄問題など多項目にわたった。慰安婦問題では、元慰安婦に対する公的な補償や救済措置がなく、関係者の訴追が行われていないことに懸念も表明。さらに、日本政府に対し、全ての歴史の教科書に慰安婦問題を含めるよう求めた。
審査で日本政府代表は、93年の河野談話や償い金を支給したアジア女性基金の取り組みを説明したが、橋下氏の発言には一切触れなかった。
■慰安婦をめぐる国連委の勧告(英文)
Victims of military sexual slavery
国連委、慰安婦中傷の阻止勧告 日本政府に要求
http://www.47news.jp/CN/201305/CN2013053101001856.html
【パリ共同】国連の人権条約に基づく拷問禁止委員会(ジュネーブ)は31日、対日審査に関する勧告を発表し、従軍慰安婦は必要だったとの日本維新の会共同代表、橋下徹大阪市長の発言を念頭に「政府や公人による事実の否定、元慰安婦を傷つけようとする試みに反論するよう」日本政府に求めた。
5月21、22日の対日審査で委員会は「大阪市長の発言」に繰り返し言及していた。
日本政府は慰安婦問題について、太平洋戦争での出来事で、1987年に発効した拷問禁止条約の対象にならないと主張したが、拷問禁止委は「法的な責任を認め、関係者を処罰する」よう勧告した。
ヘイトスピーチは法をもって処罰せよという国連委からのお達しです。
ヘイトスピーチ禁止法の制定はこれまでも勧告されてきているし、橋下氏の発言は処罰に値するということです。
もし勧告に従うなら、橋下氏以外にもわんさと処罰される政治家が出てきますね、まずは首相を筆頭として。
ま、日本が国連の勧告を無視することは恒例ですから、今回もそうするのでしょう。ほんとに国際社会から孤立したくて仕方がないのですね。
国連にここまで言われても橋下氏は問責するまでもないと判断した大阪市議会、というか公明党も国際的な人権感覚からズレまくっています。
橋下氏は一昨日の問責決議案否決に気を良くしてか、ツイッターで相変わらず「マスコミの誤報だ!」を再開し、毎日の記者を名指しでバカ呼ばわりしていますが、ツイッターで喚いてないで国連拷問禁止委員会まで行ってきて「誤報だ!」と抗弁してきたらどうでしょうか。
ところで、拷問禁止委員会の対日審査で取り上げられたのはもちろん橋下発言だけではありません。
そこでおもわず目を覆いたくなるようなことを日本の大使がやらかしていました。委員会を傍聴した小池弁護士のブログから全文転載させていただきます。
◆小池振一郎の弁護士日誌
日本の刑事司法は『中世』か
http://koike-sinichiro.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-99bb.html
月21日、22日の2日間、ジュネーブの国連で拷問禁止委員会の第2回日本政府報告書審査が開かれた。私は、日弁連の代表団の一員として、委員会を傍聴した。
第1回日本政府報告書審査は2007年だった。このとき私は、周防監督の「それでもボクはやってない」(英語版)を自ら持参してジュネーブで上映し、委員の人たち何人かに見てもらい、素晴らしい勧告が出された。今回は、それから6年振りである。
最終日の終了時間が近づいてきたころ、アフリカのモーリシャスのDomah委員(元判事)が、「(日本の刑事司法は)『中世』」とコメントした。衝撃的だった。
それまで、各委員から、
取調べに弁護人の立会がないのはなぜか、と質問され、日本政府が、取調べの妨げになるからなどと答えたり、
取調べ時間が制限されていないという指摘にも、誠意をもった回答をせず
…というように、日本政府が不誠実な官僚答弁に終始していたから、委員たちはいらだっていた。
そこで、Domah委員の「弁護人に取調べの立会がない。そのような制度だと真実でないことを真実にして、公的記録に残るのではないか。弁護人の立会が(取調べに)干渉するというのは説得力がない…司法制度の透明性の問題。ここで誤った自白等が行われるのではないか。…有罪判決と無罪判決の比率が10対1(㊟100対1の間違い)になっている。自白に頼りすぎではないか。これは中世の名残である。こういった制度から離れていくべきである。日本の刑事手続を国際水準に合わせる必要がある。」と、ズバリとメスを入れたコメントになったのだと思う。
これに対して、過敏な反応をしたのが、最後に日本政府を代表して、日本語で挨拶した上田人権人道大使だった。
「先ほど、『中世だ』という発言があったが、日本は世界一の人権先進国だ」と開き直った。びっくりしたが、大使はあわてて、「人権先進国の一つだ」と言い直した。
これに対する会場の、声を押し殺して苦笑する雰囲気を見て感じたのか、なんと、大使は、
「笑うな。シャラップ!」と叫んだ。
会場全体がびっくりして、シーンとなった。
議長が慌てて、「時間がないところで、(いらいらさせて)申し訳ありません。」などと取り繕っていた。
日本の傲慢さを目の当たりにした印象だ。アフリカの委員にまで言われたくない、という思いがあったのだろうか。戦前、このジュネーブの国際連盟で日本が脱退した時も、こんなだったのではないかと、思わず連想してしまった。
外務省の人権人道大使でありながら、条約機関の意義(当該政府と委員会の建設的対話
)を理解しているのだろうかと不安に思った。
ちなみに、この「人権人道大使」というのは、10年前の第1次安倍内閣のときに設けられ、上田氏は2008年に任命されたようだ。
本当は、この『中世』j発言と「シャラップ!」は新聞の1面トップに大きく報じられて然るべきだと思うのだが。
5月31日に出される拷問禁止委員会の日本政府に対する 第2回勧告が注目される。
日本の刑事手続における被疑者被告人の人権保障がなってないことは当ブログでもかなり批判してきました。
刑事手続における人権保障はその国の人権保障の成熟度を見るバロメーターですが、「中世並み」と評価されても仕方のないものだと私もずっと感じてきました。
そして「中世並み」の後進性を発揮してくれたのが上田人権人道大使です。
日本の刑事手続きの後進性を批判されたことに対して逆ギレして
「日本は世界一の人権先進国だ、人権先進国の一つだ、笑うな。シャラップ!」
世界ドン引き・・・。
さすが第一次安倍内閣時に選任された方です、人権人道大使というネーミングって、何かのギャグですか?
いやもう、橋下氏の件も併せて、国連で
「日本は世界一の人権後進国だ。人権後進国の一つだ」
と証明してきてしまったのですね。
我が国の憲法は前文で『われらは・・・国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ』と高らかに謳っているのですが、名誉も地位も台無しです。
自民党は国際社会における名誉も地位も要らないから、この前文を丸ごと変えてあんな憲法にしようと言うのでしょう。
ほんとに新聞一面トップに値するニュースだと思います。
マスコミは日本が現在世界からどういう目で見られているかもっと国民に知らせるべきだと思いますが、どこかで報道されてましたっけ?
- 国連拷問禁止委員会で証明されてしまった日本の人権後進国ぶり (06/01)
- 本当にあった怖い「逮捕・拷問」〜大阪の警察の不当弾圧(追記あり) (02/24)
- 映画「約束」のご紹介〜名張毒葡萄酒事件、死刑囚の生涯 (02/18)
- 糾弾される日本の司法―リベラシオン紙(「イル・サンジェルマンの散歩道」より) (01/13)
- 法務当局は名張事件の奥西勝さんにたいする非人道的扱いをただちにやめるべきです (05/31)
- 光市事件の弁護団も名張事件の弁護団も、全く同じ使命、信念に基づいた弁護活動をしています (05/27)
- 名古屋高裁の名張毒葡萄酒事件の再審請求棄却決定に抗議します (05/26)
- 名張毒葡萄酒事件の速やかな再審開始を望みます (05/25)
- 福井事件再審開始決定と検察の異議申し立てに改めて再審制度の見直しを希望します (12/10)
- ヘイトクライム団体、在特会とつるむ日本の警察 (09/16)
- 市橋達也被告に対する判決、報道について感じたこと諸々 (07/26)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK148掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。