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2013-05-31 07:21 日本がアブナイ!
昨日30日、大阪市議会でチョットしたドタバタ騒動があった。(@@)
29日に自民、民主、共産会派が、橋下市長が従軍慰安婦発言などで市政を大きく混乱させたとして、市長に「猛省を促す」ため、問責決議案を共同提出することに決定。公明党も賛成する意向を示していたこともあり、30日の午後に開かれる市議会で可決される見込みが大きいと報じられていたのだが。
ところが、30日の午前になって大阪府知事&維新幹事長の松井一郎氏が会見で、
「もし問責決議が可決されたら、橋下市長が辞任し、参院選当日に出直し選挙を行なう」と発言した(脅しをかけた?)ことから、大阪の市議たちが困惑してバタバタすることに。
議会の開会が何時間も遅れた上、結局、公明党が反対に回り、市長の問責決議案が否決されることになったのである。(~_~;)
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『問責決議案は、旧日本軍の従軍慰安婦を巡る発言などで市政を混乱させたとし、沖縄の在日米軍に風俗業の活用を進言したことが「深刻な国際問題に発展しつつある」と指摘。6月の訪米が中止に追い込まれるなどの国際交流への影響なども問題視し、猛省を促している。決議案について自民など3会派は29日夕に共同提案することを決め、公明も賛成する方向で合意していた。
これに対し維新は同日夜以降、公明幹部に働きかけるなど、同党の方針転換を図った。さらに松井知事が30日午前、記者団に「問責というのは辞職勧告だ。民意を問うことになる」と述べ、出直し市長選実施の見通しを表明。橋下市長自身も同日午後、公明、自民、民主系の会派と会談し、可決時には出直し市長選に踏み切る意向を示唆し、問責決議の回避を求めた。
自民など3会派は予定通り問責決議案を共同提案する方針を確認したが、公明は方針を転換して表題を「猛省と責任の自覚を促す決議」とする同内容の決議案を単独提案することを決めた。この結果、いずれの決議案も午後9時過ぎに否決された。公明市議団の幹部は、「出直し市長選は求めないし、現時点で『辞めろ』とも思わない。ただ、言動には気を付けてもらいたい」と語った。(毎日新聞5月30日)』
『公明党にとって、大阪選挙区は公認候補を擁立し、比例票の上積みを目指す重点地域だ。橋下氏が出直し市長選に出馬すれば、相乗効果で参院選でも維新が票を伸ばし、公明党の選挙運動にも影響する恐れがある。党幹部は「出直し市長選になれば『橋下氏一色』になり、参院選がかき消されかねなかった」と説明する。
一方で、単純に問責決議案に反対しただけでは、橋下氏の一連の発言を容認したととられかねない。このため「猛省と責任の自覚を促す決議案」を単独で提出するというわかりにくい対応となった。結局、問責決議案の否決で橋下氏が一矢報いた形となり、自民党幹部は「放っておけば維新の支持率は落ちていくのに、稚拙だ」と同党市議団の対応を批判した。(毎日新聞5月31日)』
<松井氏が「問責は辞めろと言うのと同じだ」と主張していたため、公明党は「問責」の言葉を外すように要請したのだが他党が応じなかったため、公明党独自で「問責」の言葉を使わない決議案を作って提出したらしい。>
『松井氏は、公明の対応について「大人の対応だ」と評価。その上で「首長として認めてくれたということで、不信任(と同等)ではない。出直しする必要はない」と述べ、橋下市長は辞職しないとの認識を示した。(同上)』
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ちなみに大阪市議会(全86議席)での各会派の議席数は、大阪維新が33、公明党が19、自民17、民主系9、共産8で、維新は過半数を有していない。
それゆえ、維新以外の政党が野党共闘すれば、問責決議案どころか辞任勧告案でさえも可決できるし。逆に橋下市長や維新が提案した条例や予算などなどは、全て否決することも可能なわけで。橋下維新は、かなり不自由な行政&議会運営を強いられ、苦しい立場にある。^^;
<大阪府では、維新が松井一郎氏をはじめ自民党の地方議員を実質的に引き抜く形で大阪維新の会を結党したことから、維新と自民党の関係が悪化。11年の大阪府、大阪市の首長選でも、自民党は維新の対立候補を応援しており、基本的にアンチ維新の野党の立場をとっているのよね。^^;>
それでも何とかここまでやって来られたのは、大阪市議会では、公明党が維新と協力関係にあったからだ。(・・)
公明党は、11年のW首長選で、自主投票を行なうことに。<実はこっそり維新に票を回したとの話も。> そして、12年にはいって間もなく維新側と協議を行ない、選挙&議会運営でお互いに協力し合うことに決めたのである。^^;
<12年の衆院選で、どうしても確実に当選者を増やしたかった公明党は、維新が兵庫県内の公明党候補が出馬する選挙区に、維新の候補者を擁立しないことを要請。
その代わり、市議会少数派の橋下市長&維新が出す予算や条例案に協力することを約束したのだ。(衆院選の大阪選挙区で維新に票を回したとのウワサもある。)>
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ただ、近時は国政でも、大阪市議会でも維新と公明党の関係がかなり悪化している状況にあったのも事実だ。
公明党は、昨年来、維新の出す(時に過激な?)条例案に賛成する条件として、修正を求めるケースも少なくなかったし。しかも、橋下市長が強引に進めようとしている市の行政の民営化、府との統合化に慎重な立場をとるようになっていたのである。(@@)
最近で言えば、今年3月には、公明党も含む野党が、橋下市長が主張していた市営地下鉄・バスの民営化に慎重な姿勢を示したため、結局、条例案が採決できないまま、継続審議にするしかない状況に。
また、つい先週の5月24日には、大阪府内42市町村が運営する大阪広域水道企業団に大阪市の水道事業を移管する水道統合の議案に公明党を含む野党が反対をしたため、橋下氏が市長になってから初めて条例案が否決されることになったのだ。(~_~;)
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そもそも公明党は中道リベラル政党ゆえ、(超)保守&新自由主義の橋下維新と基本的な考え方や政策が合う部分はほとんどないわけで。この2党は、まさに選挙&議会運営などの利害関係だけで、協力し合っていたに過ぎないのだけど。
この市議会での関係悪化には、おそらく公明党が、国政において、維新の存在や言動を快く思っていないことも(時に忌々しく思うことさえあったかも?)、影響している部分があるかも知れない。(・・)
公明党は、昨年の衆院選以降、自民党と共に連立与党の座を奪還。何とかこのまま参院選でも自公過半数を確保して、長期政権を維持したいと考えているのだが。
安倍首相が、同じ超保守仲間の多い維新にどんどん接近しており、もしかしたら参院選後、改憲を実現するために、公明党を切ってでも維新と連立を組むのではないかという見方も出ていただけに、気が気でないところがあったのではないかと察する。^^;
<安倍首相は、もともと維新の超保守派(特に平沼国会代表や旧「た」党の議員)とはずっと一緒に活動を行なって来た仲であり、維新と協力して憲法改正&教育改変などを実現したいという思いが強いのはミエミエで。橋下代表や松井幹事長と直接会う機会を設けるなど露骨なほどに維新に近づく姿勢を見せていたし。
しかも、維新の石原代表が公の場で、何度も「公明党は憲法改正のジャマになる」として、自民党に公明党との連立解消を促すような発言を行なっていたりもしたことも不快でならなかったことだろう。(~_~;)>
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とはいえ、5月にはいってから、特に橋下氏の慰安婦発言があってからは、公明党は維新よりかなり優位な立場に立っているわけで。
mewは29日の夜、もしかして公明党はここで思い切って維新と絶縁し、「橋下&維新潰し」を行なうことを考えて、問責決議案に賛成するのかな〜と思ったりもしたのだけど・・・。^^;
さすがは「選挙が第一」の公明党だけあって、無事に自公で参院選の過半数をとるためには、橋下氏の辞任&市長選・参院選のW選挙を阻止する方が得策だと、冷静な判断をしたようだ。<参院選で自公が過半数orさらに多くの議席をとれば、その結果、橋下氏&維新も衰退することになるしね。(・・)>
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以前から書いているように、自民党の議員の中でも、安倍晋三氏&超保守仲間は、以前から公明党との関係がよくないのだが。
<安倍氏らの超保守派は、国家観、憲法観が公明党と合わないし。公明党の支持母体である創価学会に批判的な人が多いので、前政権の時もうまく行かないことが多かったのよね。>
しかも、安倍首相らは、衆院選やその直後には公明党にも配慮して、安全運転を行なっていたのだが。株安、円高、高支持率が続いていたことに気をよくしてか、公明党の存在や意見を軽視して、安倍カラーを前面に出すようになっていた&維新と連携して改憲を実現することに期待を示す発言を堂々と行なう機会も増えていたため、公明党の焦りやイラ立ちは募るばかりだった。(~_~;)
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しかし、公明党にとって大きな転機が訪れる。(**)
一つは、安倍内閣の国粋主義的な言動が、中韓からだけでなく、米国からも懸念や批判を呈されるようになったこと&世論調査の結果、96条改憲に反対する国民の方が多かったことだ。
そして、もう一つ、まさにラッキー・チャンスとなったのが、橋下氏の慰安婦発言だ。この発言により橋下氏は国内外から大批判を浴びることになった上、維新の支持率がさらに激減したことだ。(・o・)
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もともと自民党の議員たちの中には、3年半の野党暮らし(or落選生活)を経て、ようやく政権与党の座に返り咲くことができただけに、何とかこの与党の立場を長期にわたって維持したいという思いが強い人が多い。<これまで築いて来た政官財&自治体&諸団体との癒着や利権分配の構図もキープしたい人も多いしね。(~_~;)>
そして、確実に参院選で与党過半数をとるためには、公明党との選挙協力が不可欠だと考え、支持率がどんどん低迷している維新よりも公明党との関係を重視すべきだと主張する声が党内でも高まっていたのだが・・・。
そこに橋下氏の発言が加わったことで、安倍首相も、さすがに当分の間は、維新の会と連携することは考えられないだろうし。ここは公明党に頼り、着実に自公で過半数をとって長期政権の基盤を作って、改憲実現の機会を待つしかなくなったのである。(~_~;)
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安倍首相も、橋下発言への批判が強くなってから、(やむなく?)すっかり公明党に配慮、譲歩するような姿勢を見せるようになっている。(~_~;)
『安倍晋三首相は24日、公明党の山口那津男代表と官邸で会談し、夏の参院選に向けた共通公約の策定を見送り、昨年末の連立政権合意への支持を訴えることで一致した。連立合意は憲法改正に関し、「国民的な議論を深める」との表現にとどめており、争点化を嫌う公明党への配慮といえる。首相が結集を目指す「改憲勢力」である日本維新の会とみんなの党の関係が破綻する中、与党の選挙態勢づくりは公明党ペースで進んでいる。(中略)
首相は一時、憲法改正の発議要件を緩和する96条の先行改正に強い意欲を見せていたが、公明党では先行改正への慎重意見が根強かった。山口氏は今年4月、「改憲は連立政権合意の枠外だ」と首相を牽制(けんせい)。これを受け、首相は5月に入り「公明党の考え方も尊重しながら議論する」と発言をトーンダウンさせた。
(産経新聞5月25日)』
『首相の公明党への配慮は、憲法改正にとどまらない。参院選の埼玉選挙区(改選3)で、公明党は、自公両党が互いの候補者に推薦を出すという異例の対応を取り付けた。
首相は今月3日のトルコでの記者会見で「維新、みんなも96条(改正)に賛成している。多数派を形成していく上で協力をお願いしていきたい」と参院選後の“公明党外し”をちらつかせた。しかし、維新の橋下徹共同代表による13日以降の慰安婦問題をめぐる発言で参院選後の結集軸が揺らぎ、公明党の存在感が増すことになった。
「最初から憲法を争点にするなんて言わなければよかったんだ。やっぱり古女房の方がいいってことなんだろうな」。公明党幹部はこういってほくそ笑んだ。(同上)』
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また、公明党は安倍首相が衆参W選挙を行なうために衆院を解散することを強く警戒。山口代表らの幹部は、今月にはいってから何度も「一時に同じ民意を国会に大量に取り込むのは憲法の趣旨にそぐわない」などと発言し、衆参W選挙をけん制する発言を行なっていたのだが。
<公明党&支持団体は、綿密な計画を立てて選挙の準備を行なうため、参院選の日程を当初の予定通りに7月21日に行なうことも要求していた。>
安倍首相は29日にTV番組で、衆参同時選挙に否定的な見解を示したという。
『安倍晋三首相は29日の読売テレビとのインタビューで、衆参同日選の可能性について「昨年衆院選をした。衆院議員が落ち着いて仕事をしていくことができることも大切だ」と述べ、否定的な考えを示した。首相はこれまで、同日選について「適時適切に判断していきたい」と述べていた。
参院選については「基本的に7月4日公示、同21日投開票という日程で考えている」と述べ、6月26日に会期末を迎える今国会を延長しない考えを示した。(産経新聞5月29日)』
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まあ、mewとしては、安倍自民党が維新と組んで暴走するよりも、公明党ペースの政権運営を行なってくれた方が、まだ少しは心安らかに生活できそうな感じがあるので、ちょっとはマシかなと思ったりもするのだけど。
安倍首相や超保守仲間にしてみれば、改憲は進められない、村山・河野談話の見直しはできない、集団的自衛権などの軍事強化もやりにくい状態が続くようでは、折角、政権&党内の実権を奪還した意味がほとんどないし。保守系の議員や支持者からの不満が高じるおそれも大きい。
他方、政権与党のうまみに執着するであろう議員も多々いることから、この辺りは改めて書きたいと思うのだが、次の参院選の結果や外交・経済の状況よっては、選挙後に「安倍おろし」や各党分裂による政界再編など、何か大きな動乱が起きる可能性があるかもな〜と思い始めているmewなのだった。(@@)
p.s. そのためには、ともかく自民党と維新の当選者をひとりでも少なくしなくっちゃだわ。(・・)
THANKS
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